「スウェイン・アドニー」は、18世紀、ジョージ3世の馬用の鞭メーカーとして王室御用達となった。第二次世界大戦中に傘で有名な「トーマス・ブリッグ社」を買収し、「スウェイン・アドニー・ブリッグ」に。今でもブリッグの傘は紳士の憧れの逸品。すべての工程を手作業で行い、ハンドル部分は職人が熱い蒸気を使ってひとつずつ手で曲げていく。ちなみに御用達のルーツとなった鞭、現在の女王が乗る馬車の御者の鞭は今でも同社のものだ。
職人技が光る御用達傘は存在感が違う!
気品と重厚感を漂わす漆黒の傘
一方、「前原光榮商店」の創業は、1948年。皇室御用達のきっかけは、1965年ごろ。最初は傘の修理の依頼を請け負ったのだという。しかしそのときの確かな技術、真摯な傘への姿勢から、その後の信頼関係は今も続く。「御用達の傘」と呼ばれるようになったゆえんだ。初代が考案した16骨の傘は、同社を代表するモデルで、開いたときの品格は、西洋の傘にはない、日本らしい美しさを持っている。
※2011年春号取材時の情報です。
※価格は税込みです。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- パイルドライバー