西京漬とは、鮭や鰆などの魚を西京味噌に漬け込んだ、言うなれば魚の漬物。食材を保存のために味噌に漬ける方法は、古く平安時代からあったが、魚の味噌漬けも、傷みやすい魚の保存方法のひとつとして始まったと言われる。その味噌漬けの味噌に、なぜ西京味噌が選ばれたのか? そこには、料理の見た目に特別な関心をはらう、京都ならではのこだわりがある。

 西京味噌といえば、米麹をふんだんに使った、京都で作られる甘口の白味噌。この京都の白味噌が、味噌漬けにしたときに魚の色をそのままに残すのに絶好だった。また、西京味噌は、他の地域の味噌に比べ塩分が少なめで塩辛さがないのが特徴。魚がもつ本来の味の個性を損なわないのだ。ちなみに西京味噌の名の由来は、江戸に遷都した明治維新以降、京都が西の京となったことから、そう呼ばれるようになったといわれる。

手間暇かけて極上の西京漬をつくり続ける老舗『京都一の傳』の「蔵みそ漬」

昔ながらの製法を守って作られている蔵みそ漬

 本当に美味しい西京漬を、もっと多くの人に知ってほしい。そんな思いで、1927年の創業以来、味や素材選びに一切妥協せず、長年にわたって努力と挑戦を重ねてきたのが『京都一の傳』。

 旨味を最大限に引き出すため、味噌床に使うのは、京都でも有数の老舗から特別に取り寄せた西京味噌。さらに、伏見の名蔵元がつくり上げた本格純米酒や本樽仕込みで3年間熟成させた醤油など、吟味して揃えた上質な伝統調味料を独自の配合で合わせ、丹念に練り上げられている。

 素材となる魚は、最も脂がのる旬の時期に獲れた魚の美味しい部分だけを贅沢に使用。たっぷりの味噌床でニ昼夜以上漬け込むが、気温や魚の種類や形によって漬け込む時間を変え、その旨味を最大限に引き出すのは、まさに職人の技。こうした手間暇をかけ、昔ながらの製法を守って作られている『京都一の傳』の西京漬には、「蔵みそ漬」という特別な呼び名(登録商標)がつけられている。

 極上の西京漬を自宅で美味しく食べられるようにと、「蔵みそ漬」は一切れ包装で販売。好きな魚を一切れから選ぶことができるのだから嬉しい。

西京漬の自宅での手軽で美味しい焼き方を伝授!

 松花堂弁当に詰められた西京漬は冷めていても美味。しかし、焼きたての味噌の糖度と塩味、醤油の焦げたときに出る照りと独特の香りこそ、西京漬の醍醐味。昔ながらの炭火で焼くのが一番だが、それは、家庭では難しい。そこで、「京都一の傳」による、グリルを使った手軽で美味しい焼きかたを伝授しよう。

ステップ1

始めに、クッキングペーパーなどで魚についた味噌を軽く拭き取る。

ステップ2

よくもんだアルミホイルで皿をつくり、その上に魚をのせる。アルミホイルが反射熱を発するため、魚の内部に熱がよく通り、しかも香ばしく焼きあがる。

ステップ3

グリルに入れ、片面を弱火で5~6分ほど焼く。薄く焦げ目がついたら裏返し、もう片面を3~5分ほど焼いて、焼き上がり。フライパンやオーブントースターでも焼くことができる。

 焼き立ての香り高い西京焼は食欲をそそる。ごはんが進むが、これからの季節は、お気に入りの日本酒をぬる燗でいただくときの肴にするのもおすすめだ。そして、親戚や友人とのパーティや会食も多い年末年始、今年はいつもと趣向を変えて、我が家で美味しく焼き上げた「蔵みそ漬」で、日本の伝統の味を振る舞ってはいかがだろう。

好みの魚が選べる個別包装。良質な脂を蓄える旬の時期に収穫した魚を厳選して使用。自宅用だけでなく、贈答用の詰め合わせや季節限定品などバリエーションを揃えている。
本店限定の「人気3種お気軽セット」は京都土産に人気の一品。

京都一の傳 本店

『京都一の傳 本店』京町家の情緒あふれる店内で、自慢の蔵みそ漬を一切れから買うことができる。2階では食事処で、焼きたての蔵みそ焼や京の食材を使った料理を楽しむことができる。お昼の月替わりコース(¥3,850税込)が人気。

問い合わせ先

こちらで紹介した京都一の傳の西京漬は下記サイトからお取り寄せできます

この記事の執筆者
音楽情報誌や新聞の記事・編集を手がけるプロダクションを経てフリーに。アウトドア雑誌、週刊誌、婦人雑誌、ライフスタイル誌などの記者・インタビュアー・ライター、単行本の編集サポートなどにたずさわる。近年ではレストラン取材やエンターテイメントの情報発信の記事なども担当し、ジャンルを問わないマルチなライターを実践する。