1969年に世界初のクオーツウオッチ「クオーツ アストロン」を発表したセイコーは、1970年代に入ると、デジタル表示のLCDモデルの傑作を数多くリリースする傍ら、オートマチックモデルでも、「セイコー クロノグラフ オートマチック」や「セイコー ファイブスポーツ スピードタイマー」を中心に、個性際立つコレクションをエネルギッシュに発表していく。
なかでも、深海の黒い顔こと、1975年に発売した飽和潜水用「セイコーダイバー・プロフェッショナル600」は、プロダイバーに絶賛された、国産本格潜水時計の原点というべき存在だ。
1968年にリリースした300m防水の「セイコーダイバー・プロフェッショナル300」をベースに、世界初のチタン製ケースやユニークな外胴プロテクターを採用し、防水性能を600mに高めた。
セイコー プロスペックス フィールドマスター
LOWERCASE プロデュースモデル
SBEP015 Limited Edition nano・universe Exclusive Model
SBEP019 Limited Edition BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS Exclusive Model
SBEP017 Limited Edition BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS Exclusive Model
2018年に誕生した「フィールドマスター」は、この「セイコー プロフェッショナル600」の、外銅プロテクター構造へのオマージュとなる20気圧防水のケースに加え、表示部は1973年に発売された世界初の時・分・秒の6桁液晶表示デジタルウオッチ「セイコー クオーツ」のオリジナルフォントを再現。セイコーブランドのマイルストーンとなるアーカイブを踏襲したモデルに仕上げている。
製作にあたっては、アナログの「セイコー プロスペックス フィールドマスター」や「セイコー プロスペックス ダイバースキューバ」のプロデュースも手掛けた、クリエイティブ・コンサルティングファーム「LOWERCASE」代表の梶原由景氏が監修。
フィールドやタウンユースに最適化したソーラーデジタルウオッチとなった。
ケースはプラスチック製で両方向の回転ベゼルを搭載。ソーラーキャリバーS802は、ガラスのタッチでELライトが点灯するタップ方式のバックライト機能を採用し、世界44都市の時刻を同時に表示可能なデュアルタイムも備えている。
ケースの左サイドにプッシュボタンを集約させることで、誤操作を防ぎ、手首の動きを妨げることなく着用できる点も特徴だ。レギュラーモデルの他、ショップ別注モデルとして、ナノ・ユニバースエクスクルーシブ、ビューティ&ユースエクスクルーシブも限定で発売されている。LOWERCASEならではのデザインコンシャスなルックスとライトな装着感。ありそうでなかった大人のフィールドウォッチだ。
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- TEXT :
- 安藤政弘 ライター
- WRITING :
- 安藤政弘