ついつい安物を買ってしまいがちですが、

数年たつと違いが分かってくるのがニットの良しあし。

よいものは毛玉の出かたも上品ですし、着倒してもヘタりにくい。

誇張抜きに一生ものと呼んでいいかもしれません。

そんなことが分かってから、私は名品セーターに夢中。

特にこの冬は買いまくりましたよ・・・!

 

まずはLEMMERMAYER(レマメイヤー)。

オーストリアのアルパカ専業のニットメーカーで、

貴族たちにも愛されているブランド。

かの加藤和彦氏も着用していました。

12色を使った「レインボーカラー」と呼ばれる

カラフルなストライプ柄が有名ですが、

私は着回しを考え、悩んだ上に淡色のグレーを購入しました。

以前このブログでご紹介しました、両国のナミキヤさんにて。  

   今まで着ていたアルパカニットとはちょっと違う肌触り。 空気を大量に含み、非常に軽くて暖かです。      

 

 お次はCORGI(コーギ)。

1892年創業、チャールズ皇太子にも愛される超名門です。

この発色、そしてどっしり感、たまりませんなぁ・・・。

 

コーギーといえば、のハンドインターシャ。

これは本当に手間がかかっています。

行きつけのハバーザック(代官山)にて購入。

他にも今季は

●トッド・スナイダーのロロピアーナカシミア製スウェット

●コーギのウールポロニット

●ジョン・スメドレーのタートルニット2枚

このあたりを購入しました。

そしてこんな珍品も入手しましたよ。

エルメスの90年代初頭の

ヴィンテージニット。

スコットランド製の総カシミア、しかもクレイジーパターンです!

アームホールはかなり太いですが、状態は抜群。

これこそ、いいニットは長く着られるという証明です。

しかし・・・

こんな素晴らしいニットも、

最近はなかなか日本では入手しにくくなっています。

レマメイヤーは時折セレクトショップで催される

オーダー会くらいでしか買えないないようですし、

コーギも安定して手に入るのは靴下くらい?

原因としては、圧倒的に製作に手間がかかるため、

どうしても高価になってしまうこともあるでしょう。

現在相場としてはレマメイヤーは約9万円~

(レインボーカラーなら12万円~)、

コーギのカーディガンで7万円台くらいでしょうか。

実際、残念ながら(?)イタリア製のニットのほうがお金持ちに見えますし、

1万円出せばカシミアニットも買えてしまう時代です。

今の日本でいいセーターにお金を出そうという

風潮にならないのも当然かもしれません。

映画『ストレンジャー・ザン・パラダイス』。

こんな感じに着ると格好いいんだけれどね!

職人やいい織機もどんどん消えているらしいし、

そのうち本当になくなっちゃうかもなぁ・・・。

ということで・・・・

私はあと数年のうちに・・・

一生分を買いだめする所存です!

毎冬大量のセーターから発生するハウスダストに

喉をやられ風邪をひいてしまう、山下でした。

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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