ここ数年の我慢のときを経て、レストランでの食事を楽しめる機会も増えてきたこの頃。東京のレストランシーンにも新しい名店が次々と誕生しています。『Precious』3月号・別冊付録『最旬「東京モダンレストラン」17』では、2022年オープンの新店を中心に、美味しいもの好きが通っているお店17軒をピックアップ。

今回ご紹介するのは、アタッシェ・ドゥ・プレスの鈴木純子さんがおすすめする、幡ヶ谷のビストロ「ボート」です。

おすすめしてくださったのは…鈴木 純子さん
アタッシェ・ドゥ・プレス
国内外のライフスタイルブランドのPRを担当する一方、オンラインの自然派ワインショップ「bulbul」を手掛け、ワインのインポートも行う。著書に『自然派ワインをはじめよう』(KADOKAWA)。

ボート[幡ヶ谷]|炭火焼きのライブ感、味とワインのセンスに心地よく酔える

住宅街の中の温かな明かりに引き寄せられて扉を開けると、炭火の香りに包まれた。ナチュラルワインを愛する人々で連日賑わうのが、半田 直さんがひとりで切り盛りする小さなビストロ。

さまざまな飲食店を経て独立した半田さんのスペシャリテである炭火焼きは、余熱での火入れも計算し、試行錯誤を経て、うま味が凝縮されている。アジのマリネにはきゅうりのソースを添えたり、新玉ねぎと菊芋をごま和えにしたりと、食材を組み合わせるセンスが絶妙。

天井下にはめ込んだのは、セルフヴィンテージになった’80年代のテクニクスのスピーカー。通好みのワイン、センスのいい料理と音楽に心地よく酔える。

「隠れ家のような佇まい。食材を組み合わせるシェフの感性が素敵」(鈴木さん)

レストラン_1,東京_1
「牡蠣のタルタル」¥1,200

「牡蠣のタルタル」は、カキ、サラミ、パプリカ、ドライトマトをタルタルにし、カラスミを散らして仕上げる。うま味を何層にも掛け合わせたひと皿は、ワインの種類を変えて楽しんでしまう。

レストラン_2,東京_2
「埼玉県 国分牧場さんのブラウンスイスのシンタマと焼き野菜」¥4,400

「埼玉県 国分牧場さんのブラウンスイスのシンタマと焼き野菜」。赤身のシンタマのなかでも、ヒレに次いで柔らかいとされるシンシンの部分を土佐備長で炭火焼きにし、味付けは塩とこしょうのみ。金時にんじん、加賀れんこん、紅くるり大根などのグリルを添えて。

器は鎌倉で作陶するアセビマコトさんのもの。ワインはグラス¥1,200~。

レストラン_3,東京_3
店内の様子
東京_4,レストラン_4
エントランス

●「ボート」の推し酒

酒_1,ワイン_1
「ローラン・ルプレ」の『サ セボン』

フランス・ロワール地方の「ローラン・ルプレ」の『サ セボン』は、フレッシュで果実味豊かな赤ワイン。炭火で焼いた牛肉と共に。

※掲載価格は、すべて税込みです。

※掲載している料理や商品は、時期によって変更となる場合があります。
※定休日や営業時間など、最新情報は各店舗へお問い合わせ、またはHPやインスタグラムをご参照ください。

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PHOTO :
長谷川 潤
EDIT&WRITING :
松田亜子、安村 徹(Precious)