日本海、瀬戸内海、関門海峡の3つの海が育んだ海の幸を、東京で食す!

山口県下関市の豊富な海産物が、今、改めてグルメ通から熱い視線を送られていること、ご存知でしょうか?
下関といえばふぐを連想する人が多いと思いますが、ほかにも上質なのどぐろ、さわら、赤ウニ、クエ、イカなどが獲れます。下関が海産物に恵まれているのは、ここが三方を海に開かれた海峡の街だから。荒波の日本海、穏やかなさざ波が寄せる瀬戸内海、1日に4度も潮の流れが変わる関門海峡といった環境の異なる海に育まれた魚介類は、ほかにはない質の高さを誇るのです。
下関市では、3つの個性的な海で育まれた魚介類や職人の高い技術で生まれた料理を「下関三海の極味」と名付け、全国や海外に新たなアピールを開始。前田晋太郎下関市長は「下関市では古くから水産業が盛んです。ブランディングに力を入れ、もっと下関の海産物の魅力を発信したいと考えています」と話します。
都内のレストランで味わえる!下関三海の極味を使った料理の数々
2019年2月に東京のコートヤード・マリオット銀座東武ホテルで開催されたお披露目会では、フレンチレストラン「ア・ニュ ルトゥルヴェ・ヴー」の下野昌平シェフと日本料理「帰燕」の石塚啓晃シェフが、下関の魚介を使った料理を披露。
「下関を視察してまず驚いたのは、魚種の豊富さです。また、漁師と市場、シェフの連携が取れているのにも驚かされました。『この魚はこう調理されるからこう処理する』と考えている漁師の方が、ほかの地域に比べてずっと多いのです。食材が使いやすくなるし食品ロスも少なくなると思うので、この連携は日本各地にどんどん広がってほしいですね」(下野シェフ)
「下関で出会った人々のおもてなしや心配りに感激しました。ふぐ、クエ、のどぐろなどの日本を代表する食材がそろい、料理人冥利に尽きますね」(石塚シェフ)
と、ふたりのシェフは下関を訪れた感想をコメント。下野シェフはイカ、さわら、熟成ウニを使ったフレンチ、石塚シェフはとらふぐ、のどぐろ、クエを使った日本料理を3皿ずつ提案しました。
料理のお供となったのは、下関酒造の日本酒「蔵人の自慢酒」。2018年度の「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」でプレミアム純米部門の最高金賞を受賞した名酒で、爽やかな酸味とフルーティーな味わいが特徴です。
「ア・ニュ ルトゥルヴェ・ヴー」の下野昌平シェフが手がけた3皿

イカを細切りにして軽く火を通し、パスタ仕立てにした「下関産 剣先イカのパスタ仕立て」。ニンニクとバターをたっぷり使った濃厚な味わいです。

山口県の家庭ではおなじみという瓶詰めの赤間うにを使った「カブの低温キュイ 下関産 粒うにのオランデーズソース」。ロハス農園のカブと共に、クリーミーだけどさっぱりした一品に仕上がっています。

「下野産 サワラのポワレ もち米のリゾット」は、生っぽさも残した絶妙な火加減のサワラと、もっちりとしたリゾットとの名コンビネーションです。山椒が良いスパイスに。
「帰燕」の石塚啓晃シェフが手がけた3皿

皮付きのまま炙ったのどぐろは分厚く、脂がのっていてとにかくやわらかい! サッパリとした柚子の風味とあっさりめのごまどうふとも好相性なのは 「下関産 のどぐろと自家製ごまどうふのお椀」。

「とらふくはお造りに勝るものなし、と思い、あえて王道で勝負しました」と、石塚シェフ。低温調理をした濃厚な白子のソースが贅沢な「下関産 とらふくのお造り 白子ポン酢のソースと共に」。歯応えもあるとらふくは口福へと導きます。

「クエの調理をを色々試して、今回は揚げることにしました。クエの脂に負けない味の濃さを堪能してください」と、石塚シェフ。「下関産 クエとふきのとう 百年餅の揚げだし 蟹と菜の花の餡かけ」に登場する肉厚のクエは歯応えがあり、食べ応えが十分。ふきのとうの苦みや蟹の風味があいまって、箸を進めるのが楽しい一品です。
「食材の可能性はまだまだあります。下関三海の極味に明るい未来を感じました」(下野シェフ)、「力強い個性を持った素材だったので、味付けはあえてシンプルにしました」(石塚シェフ)と、それぞれ料理した感想をコメント。
これらのメニューは2019年2月末まで、ふたりがシェフを務める「ア・ニュルトゥルヴェ・ヴー」と「帰燕」そして3月からは「別邸 福の花」など、山口県ゆかりのお店で展開予定です。
※予約方法など詳細はこちらから確認ください。
下関には、明治維新にまつわるスポットが並ぶ下関駅周辺、レトロな建物が美しい港町の唐戸など、魅力的な観光地もたくさんあります。次のグルメ旅には、実際に足を運んでみるのもオススメです!
問い合わせ先
- 「ア・ニュ ルトゥルヴェ・ヴー」
- TEL:03-5422-8851
- 住所/東京都渋谷区広尾5-19-4 SR広尾
- 「帰燕」
- TEL:03-3505-0728
- 住所/東京都港区赤坂2-18-8
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 高橋京子
- EDIT :
- 石原あや乃