メンズウエアのボトムスは、カバーする箇所が箇所だけに男性の「男らしさ」がストレートに出やすい。そこがセンシュアルな魅力であり、その反面、行きすぎれば思わぬ落とし穴にもなる。
トレンドの短めテーパード系はカジュアルウエアのポイントで楽しむとして、クラシックなワードローブ用には、ダ・ヴィンチのウィトルウィウス人体図ではないが、脚が「全体として」スラリと見えるよう、体形と脚の形に沿った黄金比を見つける必要がある
Rota ロータ
プレタポルテ最上級のパンツを手に入れろ
1962年、イタリア・フィデンツァで誕生したパンツ専業ブランドのロータは、現在も世界の伊達男たちに、極上のパンツを発信する。
脚長かつスマートに見せる完璧なるパターン、ボタンフロントで仕上げたクラシックな前立て部分、絶妙なアイロンワークで生地のくせ取りを施し、抜群のはき心地を実現するなど、こだわりの技術が凝縮されたパンツをつくり上げる。リネン素材が心地いい、絶品のパンツだ。
Brunello Cucinelli ブルネロ クチネリ
パンツのラインで魅せる、伊達男のカジュアル
2タックを前身に施しながらも、シャープな雰囲気を残すのがブルネロ クチネリのパンツである。ベルトの代わりにドローコードをデザインして、よりリラックスした表情を演出する。リネンのジャケットに、薄手のコットンニットと白シャツを合わせ、清潔感のある大人のカジュアルスタイルを楽しみたい。
パンツ選びで押さえておきたいポイントをおさらいすると、 1.2タックあるいは1タックの適度なゆとりを備えた腰回りが必須、2.〔ワタリ幅〕ワタリは、決してぴったりとしたフィットにせず、歩きやすさも考慮する、3.〔スソ幅〕すそはシャープに!普遍的な18 〜20㎝幅が美しいシルエットの目安。以上のことを踏まえ、上質なパンツを選んでいただきたい。
※価格はすべて税抜です。※価格はすべて2016年春号掲載時の情報です。
- TEXT :
- 林 信朗 服飾評論家
- BY :
- MEN'S Precious2016年春号『東京ジェントルマン50の極意』より
- クレジット :
- イラスト/緒方 環 撮影/熊澤 透(人物)、川田有二(人物)、篠原宏明(取材)、戸田嘉昭・唐澤光也・小池紀行(パイルドライバー/静物)、小林考至(静物) スタイリスト/櫻井賢之、大西陽一(RESPECT)、村上忠正、武内雅英(code)、石川英治(tablerockstudio)、齊藤知宏 ヘア&メーク/MASAYUKI(the VOICE)、YOBOON(coccina) モデル/Yaron、Trayko、Alban レイアウト/澤田 翔(H.D.O.) 文/林 信朗 構成/矢部克已(UFFIZI MEDIA)、鷲尾顕司、高橋 大(atelier vie)、菅原幸裕、堀 けいこ、櫻井 香、山下英介(本誌) 撮影協力/銀座もとじ、マルキシ