シンプルさが革の上質さを引き立て、アンダーステイトメントの精神にも通じるのが英国最古参のブランド「スマイソン」だ。「スマイソン」といえば文房具が有名だが、実は革小物が隠れた名品である。その緻密なステッチや、持ち運びを考えて作られたアイテムは常に英国紳士を魅了してきた。
ところで、経済的に成功している紳士ほど、長財布を使っていることが多い。それも、スマートで薄いもの。上着の内ポケットに入れて使うものだから、財布を現金や、カード、領収書でパンパンにしているなどもってのほか。金運はもとより、幸運を呼ぶ長財布は悪目立ちしない「スマイソン」がベストだ。
薄く、強靭なウォレットしか選ばない
いい意味でも悪い意味でも、財布というのは時計と並び男の持ち物のなかでも存在感を発揮するものだ。 ポイントカードや未整理の領収書ではちきれんばかりの三つ折りの財布なんぞをヒップポケットから出されたら、恋もビジネスも即減点が入るだろう。 こればかりは上着の内ポケットに「あたり」が出ない、スリムで悪目立ちしない革の長財布を定番として持ちたい。 さらに、どんなにその財布を気に入っていようと、角の色が剝げたり、縫い目がほどけたりしたら、冷酷無情に買い替えなければダメだ。
薄くて、強靭なスマイソンの財布
財布だけでない、充実した革小物にも注目!
- TEXT :
- 林 信朗 服飾評論家
- BY :
- MEN'S Precious2016年春号『東京ジェントルマン50の極意』より