「1980年代のトレンドがリバイバルしてきているよね」と、スタイリストの大西陽一さん。「その波を受けて『ダブルのジャケット』を愛用する人が増えてきているように感じます。若い人たちはオーバーサイズで取り入れたりしていますが、ミラノマダムたちは、コーディネートに抜け感をつくって、適度にカジュアルダウンさせているんですよね。そのポイントはきっと、デイリースタイルの参考になると思いますよ!」
今回は、これからのシーズン取り入れたい「ジャケット」の着こなしテクニックを、ファッションの達人であるイタリアンマダムたちから探っていきましょう。
1980年代テイストがカムバック!古臭くならないジャケットスタイルとは?
かつて一斉を風靡した「ダブルジャケット」スタイルは、懐かしさを感じる人も多いのではないでしょうか。どこか古臭く感じる人も多いかと思いますが、トレンディーな着こなしにアップデートすることに長けているミラノマダムたちの着こなしから、ブラッシュアップポイントを探っていきましょう。
■1:大人の貫禄を感じさせる「こなれマリンルック」
「ダブルのジャケットは、そのまま着るととてもクラシックなスタイルの代表的存在でもありますが、デイリーに取り入れるときには、どこかに抜け感をつくることが鉄則です」と大西さん。「例えば、ボーダーTシャツにデニムを合わせ、マリン風味に仕上げているこちらの彼女は、足元にフラットシューズを合わせて、シャープ過ぎないよう上手にコントロールしています。カジュアルダウンし過ぎない、そのバランスを研究してみると良さそうですね」
■2:「ブラウジングした腕元」で軽やかさを演出
きちんと感あるクラシックなジャケットを選ぶときこそ、抜け感のセンスが問われます。
「大人女性に人気の高いグレージュトーンには、爽やかなホワイトパンツが好相性。袖元をブラウジングしてインナーを見せることで、軽やかな印象につながります。こちらは比較的、レセプションなど、かっちりしたシーンでも役立つテクニックですね」
■3:やわらかムードでまとう「袖なしダブルジャケット」
「女性ならではの楽しみ方だなぁと思うのは、やっぱりノースリーブタイプのジャケットスタイルです。五分袖のニットトップスと合わせて生み出したナチュラルトーンのグラデーション使いが、上手ですよね。そこに、あえてメンズライクな時計を合わせた外し技も流石! 甘辛バランスをコントロールした、ファッションプロならではのテクニックですね」
■4:「ネイビー×ベージュ」の鉄板スタイル
「こちらはトップをネイビーでコンパクトにまとめ、ボトムスにベージュを合わせた、イタリアンマダムの王道スタイル。リゾート感あるディテールが軽やかな雰囲気を醸し出しています。重厚感を引き算するポイントを、ぜひ参考にしてください」
今回は、スーツだとカッチリし過ぎてしまう、というシーンにチャレンジしてみたい「ジャケットの着こなし」を、スタイリストの大西さんに紐解いていただきました。ルールに囚われないイタリアンマダムたちの着こなしテクニックは、意外と日本人の日常にも取り入れやすそうです。この機会にぜひ、古臭くならないよう、今どきのジャケットスタイルへとアップデートしてください!
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 大西陽一
- EDIT&WRITING :
- 石原あや乃