この春夏にマスト級の注目アイテムに浮上しているのが、丁寧な仕立て感の高いテーラードジャケットです。着用シーンを増やすには、こなれた着映えに整える「カジュアルダウン」のスタイリングが重要に。
今回お手本にしたいのは、気負わない装いに整える「パリ・シック」の代名詞的存在、Caroline de Maigret(カロリーヌ・ド・メグレ)のコーデ術。本格派のジャケットをデイリーに着こなすうえで、たくさんのヒントを提供してくれています。ジャケットの正統派イメージをやわらげるアレンジテクニックは、盗みどころがいっぱいです。
カロリーヌ・ド・メグレはジャケットスタイルの名手!こなれて見える春スタイル6選
■1:「ワイドパンツ」が最大のこなれポイント
ジャケットはカッチリしたイメージの強いアイテムですが、ワイドパンツで合わせると、堅苦しく見えにくくなります。オフの日に着回す場合、重宝するコーデ技です。
モノトーンの極太ストライプ柄ジャケットは、ツータックの白パンツでクールな印象に。全体にゆったりした落ち感のあるコーデは大人女性のオフスタイルのお手本に最適。プレーンな白Tシャツがこなれたムードに整えています。
最近では、紳士礼装のタキシード風ジャケットを小粋に着こなす大人女性が増えています。凜々しく映りやすい黒のタキシード風ジャケットも、印象の強いワイドパンツと組み合わせれば、表情が様変わり。
ファッションイベントに出席した彼女は、サテン系の艶めき生地で仕立てられた、パープルのパンツで視線を引き込みました。タキシードも袖先を裏返して、シャイニーな裏地を露出。光沢を響き合わせて、リュクス感を醸し出しています。
■2:凛々しさを印象付ける「ダブルブレスト」
マニッシュなたたずまいのダブルブレスト・ジャケットは、端正なイメージが装いを格上げしてくれます。
そのまま着てもいいのですが、襟を立てて、カシュクールのはおり物風にまとえば、硬さがやわらいで、出番が増えそう。シャープな印象のストライプ柄ジャケットは、ベージュ系のパンツと合わせて、穏やかなムードにアレンジ。硬軟の雰囲気をミックスすると、こなれた見え具合にまとまります。
襟を立てると、ジャケットらしさが薄れる分、自在の着こなしを試しやすくなります。
抹茶グリーン色のダブルブレストに身を包んだカロリーヌは、黒パンツを引き合わせて、ツートーンの装いに。色数を増やさないのは、彼女がアイコンになっている「パリ・シック」の基本技。決め手はパンツ裾のブーツイン。ブーツの履き口でパンツをたるませることによって、おしゃれ上級者が注目しているアラビアンパンツ風にシルエットを変化させました。
■3:モノトーンコーデに表情を添える「プラスオン・アイテム」
黒と白だけに絞ったモノトーンの装いでは、色が控えめなので、シルエットやディテールで「遊び」の余地が大きくなります。
ストライプ柄シャツの上から、ドット柄のジャケットをオン。「柄on柄」のコーデを組み立てました。パンツはハイウエストで、素足履きの靴はマスキュリン。さらに、巾着バッグでキュートさをプラス。たくさんの小技やディテールを重ねても、色味がモノトーンだから、シックにまとまっています。
ジャケットのボタンを外して、トップスを目立たせる着方は、やわらかい着映えに仕上げやすいコーデです。
ツイード素材のダブルブレスト・ジャケットは、ボタンを留めると、かしこまって映りがちですが、前を開ければ、重たく見えにくくなります。可愛らしいフリルを添えたブラウスを引き合わせたカロリーヌのコーデセンスは流石。巧みなミスマッチがモノトーンルックをフェミニンにムードチェンジ。一方、パンツはセンタープレスを効かせ、すっきりした印象に整えています。
テーラードジャケットを主役に据えた「ハンサム美人」ルックは、オンとオフでがらりと見え具合を変えられる点でも、重宝しそうな着こなしです。組み合わせるボトムスやインナーの選び方次第で、何通りにも着回せるから、いろいろなバリエーションでジャケットコーデを楽しんでみませんか。
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- PHOTO :
- Getty Images
- WRITING :
- 宮田理江
- EDIT :
- 石原あや乃