ジョージアン様式の邸宅。マホガニーのデスク。純銀のティーセット。ちょうどいい具合に(ここがポイント)汚れたクリケットのマレット……。ラルフ ローレンという名前を聞くだけで、おとぎ話のように豊かなイメージが脳髄を駆け巡る。それも仕方がないだろう。だって彼が50年近くにわたって私たちに見せてくれたのは、単なる洋服や香水といった「モノ」ではない。伝統的かつ贅沢な、究極の暮らしの「イメージ」だったのだから。欧米人でも上流階級でもない私にとってその世界は見果てぬファンタジーだが、机上くらいは夢を見たって許されるだろう。というわけで私のアンティークのデスクの上には、このブランドのフォトフレームや置き時計が飾られている。それはたった2平米に満たないささやかなラルフ ローレンワールドではあるが、私の心を1920年代のニューヨークに誘うくらいの引力は持っているのだ。

●『フォトフレーム』大[横25.4×縦33.02㎝]・『フォトフレーム』小[横12.7×縦17.8㎝]・『クロック』[横13.1×縦13.1×奥行き3.5㎝角]ラルフ ローレン表参道店限定。(ラルフ ローレン〈ラルフ ローレンホーム〉)
●『フォトフレーム』大[横25.4×縦33.02㎝]・『フォトフレーム』小[横12.7×縦17.8㎝]・『クロック』[横13.1×縦13.1×奥行き3.5㎝角]ラルフ ローレン表参道店限定。(ラルフ ローレン〈ラルフ ローレンホーム〉)
この記事の執筆者
TEXT :
山下英介 MEN'S Preciousファッションディレクター
BY :
MEN'S Precious2016年春号 静謐なる「書斎の名品」より
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
クレジット :
撮影/戸田嘉昭、唐澤光也(パイルドライバー)スタイリスト/石川英治(tablerockstudio)文/山下英介