仕事には慣れたけれど、同じことの繰り返しでつまらない。新しい一歩を踏み出したいけれど、行動を起こす勇気がない。今のままでも悪くはないが、100%満足の人生とはいえない。……そんな、今の仕事に対する不満や漠然としたストレスを抱えて、なんとなく日々を過ごしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これらの不満やストレスについて、『言いなりの人生は“いますぐ”やめなさい。』の著者・岡崎かつひろさんは、言いなりの人生を生きていることが原因だと言います。

高望みをしない生き方が一番、世間体や常識が大切といった、誰か(何か)の言いなりの人生では、日ごとにストレスが溜まるばかり。自分自身を幸せにすることはできません。さらに「変化し続ける現代社会では、言われたことしかできない人間は不要になる」と岡崎さん。

言いなりの人生に疑問を抱いている方は、そこから脱却するタイミングを迎えていると言えます。以下で紹介する、仕事のストレスから解放される考え方を参考に、まずは今の仕事との向き合い方を見直してみてはいかがでしょうか? きっと今よりももっと、輝ける働き方が見つけられるはずです!

仕事のストレスから解放されるための考え方5選

■1:暗黙のルールを破る

既存のルールについて考えてみましょう。
既存のルールについて考えてみましょう。

ビジネスシーンでは、全体の流れを妨げるような障害や課題を「ボトルネック」と呼びます。このボトルネックを解消することが、仕事の成功には欠かせません。岡崎さんによると、自分の人生をよりよくしようとする際にも、ボトルネックが存在しています。

「自分の人生をよくしようと思ったときに、会社のルールや身内との関係などがボトルネックになることがあります。

例えば、恋愛したいが残業が当たり前で時間がない、親への仕送りがあるので新しいことにチャレンジできない、など。ですが、それらのルールは本当に守らなければならないことでしょうか? そのルールは本当にあなたを幸せにするものですか? もし、そのルールを破ったとして、本当にあなたに不利益がありますか?

あなたの人生のボトルネックになっているものは、あなた以外がつくった勝手なルールかもしれません。どうでもいいルールを破ってみると、思いのほか可能性に満ちていることに気づけるものです」(岡崎さん)

暗黙のルールで、残業をせずに帰るのは気まずいという会社があるかもしれません。しかし、そのルールは単なる会社の都合ですから、それによって降格やクビになるような会社なら、気にせず転職先を探すのも手です。

また、親がどう思おうと大事なのは、自分自身の人生だと考えましょう。自分自身を幸せにするためのルール以外は、思い切って破ってみると、可能性が大きく開けます。

■2:目標に正直に生きる

成功に必要なのは、目標に正直に生きること。
成功に必要なのは、目標に正直に生きること。

幼少期は、大人の言う通りにするように教えられたはず。大人の言うことをよく聞き、言いつけを守る子が「よい子」と褒められたものですよね。ところが、子どものような純粋さをもち、目標に正直に生きることは、成功するための条件のひとつなのだとか。

「『成功者は幼子のように求める』という言葉があります。子どもたちほど自分の理想や欲しいものに、正直に生きている存在はいないでしょう。成功者たちも、成功していくために大切な条件でもある『目標に正直に生きる力』を兼ね備えています。

しかし、私たちは子ども時代に『大人の言うことを聞いて生きていかないといけない』と学びます。これが言いなりで生きてしまう第一歩です」(岡崎さん)

言われたことをする「言いなりの子」が褒められるのは、子ども時代までですが、当時の純粋さを思い出して目標に正直に生きることも、成功するためには必要だと覚えておきましょう。

■3:現状に満足しない

現状に満足せず、挑戦したり、努力したりする労力を惜しんではいけません。
現状に満足せず、挑戦したり、努力したりする労力を惜しんではいけません。

例えば、新しいことにチャレンジしようかどうか迷ったときに、「どうせ自分にはできないし、失敗したくない」「リスクを取りたくない」などと考えたあと、「今のままで無理しないのが一番」と自分に言い聞かせて、現状に満足してしまっていませんか?

「何か困難なことに直面したとき、挑戦せずに諦めて現状に満足することを『諦めによる欲求充足』と呼びます。そうやって自分を満たしてしまうほうが努力をするよりも簡単ですから、多くの人が諦めによる欲求充足を優先しがち。これは、諦めて現状の言いなりになることで自分を満足させているとも言えます。

このような考え方にはまると、何か変化するチャンスがあっても行動できず、挑戦をしなくなってしまう。本当はもっと高望みをしてみたらいいはずです」(岡崎さん)

現状に満足せず、挑戦したり、努力したりする労力を惜しんではいけません。知らず知らずのうちに、やらない理由を探して現状に満足してしまっている方は要注意です。

■4:他人にまったく迷惑をかけない生き方は不可能と知る

子どものころに教えられた禁止行為は、「他人に迷惑をかけてはいけない」「できない約束はしてはいけない」「欲張ってはいけない」など、数えればきりがないほどあることでしょう。社会に出ても、やらないほうがいいことは多々ありますが、その禁止行為の束縛のせいで、本当はできることが「自分にはできない」という思い込みに変わっていることも……。

「人は誰でも、大なり小なり人に迷惑をかけて生きています。仮に、他人に迷惑をかけないように家から一歩も出なければ、家族や周りの人の迷惑になる。そう考えると、まったく他人に迷惑をかけない生き方など不可能なのです。

仕事では基本的にミスは許されませんが、ミスせずにできる仕事しかやらないのは会社にとって迷惑な話。なぜなら、会社を大きくするのは、たとえミスがあったとしても大きくチャレンジする人だからです。

あなたに依頼が来たのなら、頼むほうはあなたならできると見ています。相手の期待に応えようと、まず『やってみます!』と応えると、頼んだほうも気分がいいですし、あなたを応援したくなるでしょう。

充分に努力した結果、達成できなかったとしても、誰もあなたを責めるようなことはしないはず。動機が健全で適切に努力した結果の迷惑は、たくさんかけたらいいのです」(岡崎さん)

困難に思える仕事の依頼が来たときは、会社や職場、自分の人生をよくするために、迷惑をかけることを恐れずトライしてみてはいかがでしょうか。

■5:行動をルールで決める

日常にルールをつくることで、迷いが少なくなります。
日常にルールをつくることで、迷いが少なくなります。

悩んでばかりで行動できない、悩んでも結局あまりうまくいかない……という経験はありませんか? そういった傾向がある方は、まず「ルールを決める」ことから始めるのがおすすめです。

「私の場合、仕事においてルールを決めているので、迷うという無駄な時間をかけず、すぐに終わらせることができています。例えば、朝起きたら緊急かつ重要な仕事が来ていないか確認する、確認を終えたらすぐにメールを処理する、見たメールはすぐに返信する……などです。このようにルールがあると、一日の過ごし方が簡単になります。

注意点は、一度決めたルールは必ず守ること。経験に基づいて変更したほうがいいルールは、柔軟に変えてもOKですが、決して気分や感情で変えることはしないでください」(岡崎さん)

仕事に限らず、日常生活でもルールを決めると迷いがなくなります。例えば食事なら、その料理を食べたいか食べたくないかは、そのときの気分で変わるため、「一番カロリーが低そうなもの」「野菜が一番多いもの」「値段が一番高いもの」などと決めてしまうと、あれこれ悩まずに済みますね。


あなたの人生はあなた自身のもの。誰かがあなたの代わりにがんばってくれることはありません。もっと欲張って、自分自身の目標に正直に生きることを第一に考えて行動するのが、仕事のストレスから解放されるための近道だと心得ましょう。

岡崎かつひろさん
経営者・起業家
(おかざき かつひろ)株式会社DW代表取締役、ほか2社を有するかたわら、ビジネストレーニング事業や業務コンサルティング、飲食店経営などを展開。講演会は累積動員人数10万人を超える。著書に『自分を安売りするのは“いますぐ”やめなさい。』『憂鬱な毎日は“いますぐ”やめなさい。』(共にきずな出版)がある。http://okazakikatsuhiro.com/
この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2019.5.16 更新
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
上原 純
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