身長156cmと小柄なインテリアエディターDが、実際に家具を触ったり、座ったりしながら、女性ならではの視点でインテリア名品の魅力を掘り下げます。今回ご紹介するのは、何かと使い勝手のいい小型のテーブル。オリジナルアイテム・キッズ家具の開発から輸入家具、リノベーションまで手がける、アクタスの「H.W.F ネストテーブル」です。
上品なたたずまいの働き者!3つセットの小型テーブル「H.W.F ネストテーブル」
「ネストテーブル」をご存知ですか? マトリョーシカのように「入れ子」になって部屋の隅に置かれているサイドテーブルの総称で、3つセットのものや、ふたつセットのものが主流です。
アンティークやヴィンテージ家具好きの方には、なじみのあるネストテーブル。19世紀におきた産業革命と被るくらいの時期に、狭小住宅で暮らすヨーロッパの市民の間で普及したものといわれています。
同じ形のものが複数そろっているとインテリア全体の格調が上がるうえに、コンパクトにしまえて、ちょっとした用事に便利という機能性の高さが特徴です。
上段は固定場所に置いて植物や大切なものを飾ったり、中段下段は都度動かして作業台にして使ったり。動かして使うことを前提としているので、スムーズに動かせることと、安定感があること、なおかつ重すぎないことが大前提。実は、これらの条件を満たしたものってなかなかないのです。
「H.W.F ネストテーブル」は、家具好きを唸らせる北欧ヴィンテージ家具のようなたたずまいをしています。
写真ではわかりにくいのですが、天板の小口(厚み方向の面)に施されたちょっとした丸みや、角の合わせ方が非常に美しく、シンプルなのに豊かな表情をしています。
ヴィンテージのディテールをもつ現代のブランド、「H.W.F(エイチ ダブリュー エフ)」
2013年からスタートした「H.W.F」は、ハンド ワーク ファニチャーの頭文字をとったもので、「手仕事の家具」というコンセプトのブランドです。
アクタスでは、素朴な意匠と実用性の高さで人気のある1950年代から70年代にデンマークで生産された家具を数多く輸入し、リタイヤした腕のいい家具職人達の手を借りて国内でリペアしてきています。その過程で培った技術を用いて、想いやこだわりを現代に受け継いでいくためにつくられた家具シリーズ。
素材は上質なマホガニー材を用い、経年変化の美しいオイルフィニッシュで仕上げています。月一回程度、定期的にオイルを塗って経年変化を楽しんでいただける仕様になっています。
「上質で、丁寧な暮らし」を提案する、ライフスタイルカンパニー「アクタス」
1969年に輸入インテリアの「ヨーロッパ家具・青山さるん」として設立され、今年創立50周年を迎えるアクタス。北欧テイストのオリジナル家具や、キッズデスクのイメージをもたれる方が多いかと思います。
しかし実は、ドイツ・バウハウスデザインの名作を扱う「TECTA(テクタ)」や、ドイツの高級キッチンメーカー「Poggenpohl(ポーゲンポール)」や、イタリアの高級収納メーカー「POLIFORM(ポリフォルム)」などの輸入取り扱いもあり、さまざまなライフスタイルを提案しています。
「よい家具をつくる秘訣は、人間を見つめること。」創業時のメンバーが残したメッセージに見られるように、常に暮らしに寄り添うリアルな姿を提案し続けるアクタス。
ショップで働くスタッフの自宅を掲載した「123人の家」は、等身大ながら素敵なインテリアで暮らしを楽しむ様子が伝わり、「お宅訪問」本ブームの先駆けとなりました。インテリアショップを中心に、リノベーションやカフェ、アパレルに出版とさまざまな顔をもつライフスタイルカンパニーとして発展をし続けています。
問い合わせ先
- アクタス 新宿店アクタス・新宿店/リノベーションルームHOW
- 営業時間/11:00〜20:00 不定休
- TEL:03-3350-6011
- 住所/東京都新宿区新宿2-19-1 BYGSビル1・2F
- TEXT :
- 土橋陽子さん インテリアエディター
公式サイト:YOKODOBASHI.COM