誰もが憧れる億超えの成功者の生活。ですが、『年収1億円超の起業家・投資家・自由業そしてサラリーマンが大切にしている習慣』の著者である黒坂岳央さんは、「お金持ちになっても、それで即幸せになれるというわけではない」と言います。お金を稼いだうえで、どのように人生を豊かにするかが大切なのです。

以下では、お金持ちがもつマインド(考え方)について紹介します。ただお金持ちになるだけでは幸せにはなれない、ということを肝に銘じておきましょう。

年収1億円超の成功者に近づくためのマインド5選

■1:「他人と」ではなく「過去の自分」と比較する

過去の自分と比べることで、成長を実感できます。
過去の自分と比べることで、成長を実感できます。

仕事の成果やプライベートの充実度など、日本人はついつい他人と比較してしまいがちです。一方、黒坂さんによると、成功者は他人とではなく、過去の自分と比較します。

「お金持ちがなぜ過去の自分と比較するのかと言うと、短期的な成功より、長期的な成長にフォーカスしているからです。

他人と比べて勝ったと思っても、それはその一瞬だけのこと。他人との比較で幸福度を計ることに意味はありません。過去の自分自身よりも成長し続けること、過去の自分に勝ち続けることが何より大事です」(黒坂さん)

他人と比べた場合、勝ったり負けたりするのが当たり前。過去の自分と比較すれば、努力した分、自分自身の成長を実感でき、幸福感を得られるでしょう。

■2:耳の痛い指摘に感謝する

真摯に受け止め、感謝の気持ちを伝えましょう。
真摯に受け止め、感謝の気持ちを伝えましょう。

誰でも叱られたり、注意されたりするのは嫌なもの。ですが、うまくいっている成功者は、耳の痛いことを指摘してくれる人のアドバイスを真摯に受け止め、その相手に感謝します。

「間違いや批判を上手に受け止めることは難しいものです。歳を重ねると、どうしてもプライドが高くなってしまいますし、ミスやおかしい点を指摘される機会も減ります。だからこそ、一流の成功者ほど、耳の痛いことを指摘してくれる人の存在を『自分を成長させてくれる、ありがたい人』と認識しているのです。

私自身、ときにはグサリと来る指摘に凹むこともありますが、そこで相手を責めるのではなく、『有益な情報をありがとう』と感謝を伝えるようにしています」(黒坂さん)

批判を受け止めるときは、その指摘をしてくれた相手に、きちんと感謝の気持ちを伝えることが重要なのですね。

■3:成功者とは諦めなかった人を指す

自分の意志で変えられる変動値を、いかに高められるかがカギ。
自分の意志で変えられる変動値を、いかに高められるかがカギ。

年収1億円を超えるような成功者になれるのは、ごく一部の天才だけと思っていませんか? ところが、黒坂さんは成功者を「夢を追い続け、叶えるまで食らいついて離れなかった人たち」と定義しています。

「私は、元々お金がなかった人が、起業や投資で成功を収めたサクセスストーリーをいくつも見てきました。彼らに共通するポイントは、どん底からでも諦めなかったこと。『夢は自力で叶えるもの』という意識をもっていることです。

その行動力や情熱の背景には、『自分ならできる』という自信があります。根拠や実力がなくても、周囲がなんと言おうとも、自信をもって夢を追い続けた人たちが、成功者と呼ばれるのです」(黒坂さん)

才能や生まれもった環境などは固定値であり、親からの贈り物です。これらに恵まれなかった人でも成功を収められたのは、行動力や自信といった、自分の意志で変えられる変動値を極限まで高めたから。この変動値をいかに高められるかがカギと言えるでしょう。

■4:逆張り戦略で行動する

ほかの人がやらないことを実行しましょう。
ほかの人がやらないことを実行しましょう。

多数派とは真逆の行動を取ることを「逆張り」と言います。元々は投資の世界の言葉で、銘柄の相場が下落して、みんなが売却している局面では買い、逆に価格が上昇してみんなが買い漁っているときには売る、という戦略です。黒坂さんによると、お金持ちはこの逆張りの発想が大好きなのだとか。

「例えば、クリスマスの時期には、多くの人がおしゃれなフレンチディナーに行きたがるので、お店の予約が取りにくいだけでなく、繁忙期のためお店も慌ただしく、落ち着いたサービスを受けられません。そこで、クリスマスにあえて中華料理店へ行くことで、喧騒とは無縁のゆったりとした時間を過ごすことができます。

ほかにも、普段混んでいる場所に行くなら雨の日を選ぶ、というように逆張りで得をするケースはたくさんあります。仕事でも遊びでも、逆張り戦略は基本中の基本なのです」(黒坂さん)

ビジネスシーンのみならず、プライベートでも、ほかの人がやらないことを見つけて実行する習慣を身につけてみてはいかがでしょうか。

■5:「無駄な人間関係」「不要なアイテム」「見栄」は手放す

3大不用物を手放すことで、自由な時間が増えます。
3大不用物を手放すことで、自由な時間が増えます。

人間のもっている時間には限りがあります。だからこそ、本当にやるべきことにフォーカスし、不要なものは捨てることが大切。お金持ちや成功者が捨てている3大不要物が、「無駄な人間関係」「不要なアイテム」「見栄」です。

「『無駄な人間関係』が多いと、時間はなくなる一方。SNSでの交流はもちろん、リアルの付き合いはネット以上に絞り込むことで、自分がやりたいことに集中することができます。本当に大事な人は、十数人いれば充分と言えるでしょう。

お金持ちは『不要なアイテム』を持っておらず、家やデスクは驚くほど整理されています。特に仕事をするデスクの上には、思考の乱れが表れるので要注意。物を買うときは、ほしいからではなく必要だから買うのがお金持ちです。

『見栄』とは、マズローの5段階欲求の承認欲求(他者から認められたい、尊敬されたいという欲求)からくるもの。お金持ちの場合、承認欲求の段階を卒業して、自己実現欲求(自分の能力を最大限に発揮したいという欲求)の段階に達しているため、お金持ちは見栄を張りません」(黒坂さん)

いずれも急に捨てるのは難しいかもしれませんが、思い切って手放すことができれば、それだけ自由に使える時間が増えるはずです。


自分自身のマインドを変えていくために必要なのは、お金持ちになりたいという決意。何かを始めるのに遅すぎるということはありません。勇気を出して、第一歩を踏み出してみましょう。

『年収1億円超の起業家・投資家・自由業そしてサラリーマンが大切にしている習慣〜“億超えマインド”で人生は劇的に変わる!〜』著=黒坂岳央 大和出版 ¥1,400(税抜)
『年収1億円超の起業家・投資家・自由業そしてサラリーマンが大切にしている習慣〜“億超えマインド”で人生は劇的に変わる!〜』著=黒坂岳央 大和出版 ¥1,400(税抜)
黒坂岳央さん
経営者・ビジネスジャーナリスト
(くろさか たけを)ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て、高級果物ギフト専門店「水菓子 肥後庵」を設立。各種メディアにてビジネスジャーナリストとしても活躍している。著書に『中学レベルの僕が「読むだけ勉強法」で英語をペラペラ話せるようになった!』(大和出版)がある。https://takeokurosaka.com/
この記事の執筆者
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WRITING :
上原 純
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