美意識が高い人ほど白いシャツのディテールにこだわるのではないだろうか。パリ10区で誕生した白いシャツだけを取り扱うブランド「Bourrienne ParisX(ブリエンヌ パリ・ディス)」は、そんな考えを確信に変える。
実はこのブランド、ただ者ではない。
その真偽を確かめるべく、パリ10区にあるブティックを訪ねた。
男が求める理想の白シャツは「ブリエンヌ パリ・ディス」にある
このブランドの誕生のきっかけとなったのは、1787年から1788年にかけて建築された邸宅「 l’Hôtel de Bourrienne(オテル・ド・ブリエンヌ)」だ。オテルといっても、宿泊施設のホテルではなくて“邸宅”という意味。パリの中心地の裏に数百年もの間、豪奢な邸宅が残されているというのは今や奇跡に近い。
ブランド創業者のシャルル・ベグベデは投資家であり実業家でもある。カペー朝を開いたフランス王「ユーグ・カペー」の子孫で、フランス史に登場する名家の多くと親戚というゴージャスな一族の出身だ。弟はベストセラー作家で、夜の帝王としても知られるフレデリック・ベグベデ。
シャルル・ベグベデ氏はオテル・ド・ブリエンヌを購入したことで、インスピレーションが閃き、白いシャツのブランド「ブリエンヌ パリ・ディス」を創設した。デザインのベースとなっているのは、中世、男性が甲冑の下などに着用していた白いシャツだ。ポプリンのコットン、リネン素材を使い、ヴィンテージ・シャツのディテールを取り入れている。コンセプトに彼のロワイヤルな出自が影響を与えているのは想像に難くない。
ブランド創設のきっかけとなった「邸宅 オテル・ド・ブリエンヌ」
築およそ230年の邸宅オテル・ド・ブリエンヌは店の裏にある。
1階は現在修復中で職人たちが一心に作業を行なっている。いずれはイベント会場として貸し出されるそうだ。
2階にはオリヴィエ・ティスキンスが入居しているそうで、訪れた日はちょうど庭に面した一室でミーティングの最中だった。
邸宅ブリエンヌの修復は2019年9月に終了予定。
シャツを購入したゲストはこの邸宅を見学できる! 誕生秘話を思い出しつつ、訪れてみてはいかがだろう。
問い合わせ先
- Bourrienne ParisX(ブリエンヌ パリ・ディス)
- 営業時間/10:00〜18:30(月)、10:00〜19:30(火〜金)、11:00~19:30(土)
- 定休日/日曜日
- TEL:+33(0)1.83.79.31.70
- 住所/58 rue d’Hauteville 75010 Paris
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- TEXT :
- 安田薫子 ライター&エディター
公式サイト:Tokyo Now