気温が上がり、屋外で過ごす時間が増える季節になりました。
しかし、同時に天気が不安定であるこの季節、朝には雨が降っていたのに昼過ぎから太陽の光が強く降り注ぎ、うっかり日焼けをしてしまう、ということもしばしば。
普段、日焼け対策に気を配っていればいるほど、その瞬間が悔やまれるものです。
そこで今回は、ウェルネスクリニック神楽坂の院長である賀来 怜華先生にうっかり日焼けをしてしまった時、体の外からアプローチする対処方法についてお聞きしました。
リウェルネスクリニック神楽坂
人によって日焼けの進行に変化があるのはなぜ?
--賀来先生、本日はよろしくお願いします。早速ですが、日焼けは人によってそのタイプが違いますよね。赤くなって終わるタイプ、赤くならずにすぐに黒くなってしまうタイプなど様々ありますが、その違いはなぜ起こるのでしょうか?
賀来 怜華先生(以下、賀来)「よろしくお願いします。そうですね。日を浴びた後の肌の変化は人によって様々です。
これはその時に浴びた紫外線UVの種類や波長によっても違ってきます」
--その人個人の持っているものによっても変化してくるものでしょうか?
賀来「はい、やはり一番大きいのはその人それぞれが持つ遺伝子の違いが大きいですね。またメラノサイトと呼ばれる、メラニンを呼び起こす細胞の代謝も人それぞれです。ただ、その部分に踏み込んでしまうとそれぞれかなり対処方法が変化してきます。今回は、あくまで多くの人が汎用的に使える対処法について紹介していきますね」
基礎化粧水でのアプローチ方法は?
--日焼けに対して外側からアプローチすると考えた場合、多くの人が最初に思い浮かべるのは基礎化粧品だと思うのですが、日焼け後は特別基礎化粧品を変えるなどの必要があるのでしょうか?
賀来「日焼けによる炎症を抑えるもの、美白に効果を発揮すると言われているものなど、基礎化粧品にも様々ありますが、私としてはそこを意識する前に、まずは非炎症性の基礎化粧品を使用するという部分を心がけて欲しいなと思っています」
--非炎症性の基礎化粧品、と言いますと?
賀来「いわゆる天然成分の基礎化粧品ですね。添加物が入っている炎症性のものは、それだけで肌に対して刺激になってしまいます。日焼けして細胞が壊れている状態のところへ、そういった炎症性の基礎化粧品を使用するのは避けたいところですね。また、今言ったように、日焼け後は細胞が壊れている状態です。保湿だけでなくしっかりと油分も補うことが大切ですね」
--炎症性の基礎化粧品を使用する以外に、日焼けをした直後の肌に対して行なってはいけないこと、というのはあるのでしょうか?
賀来「さらに日光を浴びるということはもちろんですが、頻繁に日焼けした部分を触るなどの物理的な刺激も避けたいところです。洗顔などの際に、ゴシゴシと力を入れて洗ってしまうなどもそうですね。日焼けした後の肌は敏感で弱い状態になっているので、肌を傷めてしまう原因になります。特に、赤くなって炎症を起こしている時には行わないようにするべきです」
美容皮膚科で行える対策はある?
--日焼けをしてしまったという場合、美容皮膚科でできるアプローチ方法はあるのでしょうか? レーザー治療などを思い浮かべる人が多いように思いますが。
賀来「レーザー治療は、実際に日焼けをしてそれがのちのち、シミ・ソバカスなどとして沈着してしまった場合には効果的です。
ただ日焼けをした直後だと、炎症が起きている場合もありますし、まだ色素として沈着していない場合が多いので、日焼け直後のアフターケアとしてレーザー治療をする、というのはあまりないですね。あくまで肌の代謝を促す方法が最適です」
--レーザー治療以外の方法で対処する、ということでしょうか?
賀来「そうですね。ただ、肌の代謝を促す細胞活性化のレーザーはおすすめです。その際は、炎症がしっかりと治ってから行います。
また、同じく肌の代謝を促すものとして、ケミカルピーリングなども良いですね。目的やその人の肌の状態によってやるべき頻度は異なりますが、日焼けによるシミの防止ということであれば、1ヶ月に1回程度の軽めの頻度で行っても十分です」
**
日焼けの後は、肌をいたわるようなケアを行い、代謝を高めていくという方法が効果的!
しかし、「普段から肌に対してベースを整えている人は、やはり肌がキレイな人が多い」と語る賀来先生。
日焼け後のアフターケアはもちろん、普段からしっかりと自分自身の肌の状態を見極めてケアしていくことが大切なのですね。
次回は、日焼けの対処法「インナーケア編」をお届けします。お楽しみに!
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- EDIT&WRITING :
- Rina Onodera