クルーズ旅の夜、ダンスホールで繰り広げられるボールルームダンス。パートナーと一緒にこのきらびやかな時間を楽しむために必要な、社交ダンスの基礎知識をダンスマガジン「AUDREY」の編集長・小鳥翔太さんに伺います。3回目となる本記事では、知っておきたい社交ダンスの種目や、クルーズ旅で踊れるようになるためのハウツーを伺いました。

【参照記事:1回目/クルーズ旅でダンスできたら素敵。では、どうやって始めたらいい?】 【参照記事:2回目/まずは教室の選び方、そして、そろえるべきアイテムはこれ!】

■知っておきたい! 社交ダンスの種目

社交ダンスは大きくふたつの種類に分かれています。

ひとつめは、スタンダードダンス。

洗練されたエレガントで優雅な踊りで、ワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、クイックステップ、ウィンナワルツの5種目です。


ふたつめは、ラテンダンス。キューバやブラジルなどの、ラテンアメリカと呼ばれる国々から生まれた情熱的なダンスで、ルンバ、チャチャチャ、サンバ、パソドブレ、ジャイヴの5種目が挙げられます。

スタンダードの5種目、ラテンダンスの5種目を合わせた10種目が、競技会の公式種目として競われます。また、競技以外で踊られる「パーティーダンス」と呼ばれる、初心者の方向けの簡単なダンスもあります。

スタンダードとラテンの大きな違いをひと言でいうと、男女が向き合って組んだまま踊るのがスタンダード向かい合ってホールドするだけでなく、ときには離れたりと変化があるのがラテンです。

競技会での衣装も異なる点のひとつです。スタンダードのときには、男性は燕尾服、女性はロングドレスを着用します。ラテンの服装は自由なので、比較的露出度が高い服を着ている方も多いですね。

紳士淑女の方は、スタンダードの中でも「ワルツ」など、優雅な音楽に合わせてゆったりと踊れるダンスを好む方が多い印象があります。

年末のクルージングでのパーティー、何を踊れるようになっておけばいい?

最初はステップを覚えることよりも、「男女がペアで踊ること」「組みながらふたりで動くこと」を体感して、それに慣れるということがとても大切です。「リード&フォロー」というのですが、男性のリードに対して女性がフォローをできるようになると、ステップがわからなくても男性に合わせて踊ることができますよ。

パーティーでは、ワルツ、タンゴ、ルンバなど、さまざまな種目の音楽が順々にかかります。何のステップをどこまで覚えておけば…という決まりごとは特にないのですが、最低限の「ベーシックステップ」を覚えておけば安心です。これは、教室の初期の授業で習うことができます。

パーティーのどれくらい前から始めたらいい?

クルーズ旅行に行くのであれば、半年くらい前から始めることをオススメします。もちろん、習っている期間が長ければ長いほど慣れるので、この7月から始めれば、年末のパーティーまでには十分踊れるようになっていると思いますよ!

目標を持ってしっかり半年間、習う事ができるのであれば、ワルツ、タンゴ、ルンバ、チャチャチャに加えて、パーティーダンスであるジルバ、ブルースの6種目くらいは音楽に合わせて踊れるようになっていると思います。この6種目の基本的なステップを覚えておけば、パーティーでどんな曲がかかっても、大体は踊ることができると思います。

どんな服装でパーティーに行ったらいい?

せっかくのパーティーに出席するのですから、ドレスもアクセサリーもヘア&メイクも整えて、思う存分お洒落して向かいましょう! 普段とは違う、煌びやかな世界に思い切り飛び込む気持ちで出かけましょう。パートナーとなる男性は、とびきりのスーツにネクタイでビシッと、正式な場所ではタキシードと蝶ネクタイを着用していることも多いです。

ダンスタイムのときには、普段レッスンで履いているダンスシューズを持って行き、その場で履き替えることをおすすめします。普通の靴だと踊りづらいですし、ダンスシューズはどんなドレスにも合うようにつくられている、ファッション性の高いデザインが多いからです。

社交ダンスは、健康や若さにもつながる!?

社交ダンスは優雅な見た目ですが、それ以上にとても運動量が多いダンスです。手足だけでなくお腹や背中も目いっぱい動かし、普段の生活では使わない筋肉をたくさん使うので、筋力アップやシェイプアップにもつながります。また、身体を伸ばして踊るので、ストレッチ効果もありますね。自分の体力の無理のない範囲で行うことができるスポーツとして継続していくことで、確実に健康につながっていくと思います。

そして何より、社交ダンスは姿勢を整えることができます。最近はデスクワークのお仕事や、スマートフォンの使用で肩が内側に入り込んでしまっている方が多いのですが、気づかないうちにずいぶん姿勢が悪くなっていらっしゃいますね。姿勢が良くすっきりと立っているだけで若々しく見えるし、身体にもいいことは間違いありません。

もうひとつは、異性のパートナーと意思疎通を図って踊ったり、周りの人にも「見られている」という意識のなかで踊るので、社交ダンスをやられている女性は、自分磨きや美容にも気を使う方が非常に多い印象です。内面的な気のもちようから始まり、結果的に外見も磨かれるという、好循環の「アンチエイジング効果」もあるのだと思います。

そして、複数の種目やステップを覚えるために頭も使うので、ぼけ防止にもつながります。

社交ダンスをやってる女性の方は、実年齢よりも確実に5~10歳は若く見えて、実際の年齢を聞いて驚くことが多いです。筋力&シェイプアップ、ストレッチ効果、アンチエイジング、ボケ防止…社交ダンスをやられている方が心身共に若くいられる秘訣は、これらの要素が立体的に絡み合った結果にあると思います。

生涯楽しむことができる趣味としても、ぜひ社交ダンスを一度、踊っていただきたいです。

 


ダンスマガジン「AUDREY」の編集長・小鳥さんにとともに全3回に渡って社交ダンスについてお届けしてきました。

パートナーとふたりで踊ることの楽しさはもちろん、普段クローゼットに眠ってしまってるドレスを着て「美しさ」を追求しながら踊ることで、より華やかな自分に出会うことができます。また、レッスンやパーティーのなかで出会う人との交友関係が広がっていくのひとつの魅力。レッスンの日以外にも、日々の生活がより生き生きと、輝かしくなっていくことと思います。クルーズなどのパーティーで踊りたい、趣味を増やしたい、健康のために始めたい…。あなたの目標が頭に浮かんだら、さあ、社交ダンスを始めてみましょう。

PROFILE
小鳥 翔太(おどり・しょうた)
新潟県上越市出身。Webサイト「ダンスマガジンAudrey」編集長、ダンスイベントプロデューサー。週刊少年ジャンプにて掲載されていた社交ダンス漫画「背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~」や、宝塚歌劇×社交ダンスの舞台「FOCUS」をはじめ、数々の企画にてディレクターを務める。また、プロバスケットボールチームとコラボしたイベント「Shall we ダンク?」や社交ダンス未経験者へ向けた体験型ダンスイベント「ダンスパーティーAudrey」の開催、社交ダンサーをモデルとしたカレンダー「社交男子」&「社交女子」の出版など、ダンス界の外へ向けた企画を次々とプロデュースし、社交ダンスの普及活動に尽力を続ける。
ダンスマガジンAudrey
この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2017.7.1 更新
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。