イタリア北部ロンバルディア州、ミラノにほど近いイゼオ湖畔の丘陵地帯で伝統的な瓶内二次発酵でつくられる極上のスパークリングワイン、フランチャコルタ。
イタリアのスパークリング、フランチャコルタを15種類も楽しめる「フランチャコルタ ガーデン」が、世界のガストロノミー界の頂点に立つ、ハインツベックにて開催されました。
皇居を見渡すパノラマテラスで、特色の違うフランチャコルタを週替わりで味わうことができる、この季節にぴったりのイベント。プレス発表会では、イタリアと日本でワインと食について執筆活動を行っている、フランチャコルタ日本協会の顧問でもある宮嶋 勲さんによるレクチャーも行われました。その一部をご紹介します!
フランチャコルタの魅力って? シャンパーニュと何が違うの?
「イタリア発のスパークリングワイン・フランチャコルタは、どうしてもフランスのシャンパーニュと比べられがちですが、同じ瓶内二次発酵のワインといっても、その背景はまったく異なっています。
シャンパーニュは、もともとブドウが成熟しない土地で、その土地の特性を逆手にとって生まれた飲み物です。味わいもミネラルや酸が強く、キュッとした味わいが通好み。生まれた経緯も、味わいも、ストイックです。
一方、フランチャコルタは、ブドウが成熟する土地で、スティルワイン(非発泡性ワイン)も美味しくつくることができるものの、二次発酵させることで、さらに複雑な味に仕上げたもの。果実味と上品さのバランスがよく、飲んでも胃がキュッとならない、優しい味わいが特徴です。
1961年に偶然の産物のようにつくられ始めたフランチャコルタは、フランス領だったこともあるミラノと比較的場所が近く、ミラノにはアペリティフの習慣があったことから、イタリアの経済の発展と共に一気に広まりました。また、ファッションと密接な関係を持っていたミラノの影響で、ボトルやラベルの形もさまざまで、おしゃれなものが多いのです」
「1995年以降、フランチャコルタは一気に数が増え、バリエーションもさまざまなものが生まれました。現在のところ、ワイナリーが116社あり、フランチャコルタ村の氷堆石土壌ではないところでつくられたものもたくさんあります。石灰土のところでつくられたものは、シャンパーニュ的なミネラルの味わいが強いなど、そういった幅があるおおらかさも、フランチャコルタの面白いところ。シャンパーニュの圧倒的知名度の影で、多くのスパークリングワインが安売りされることが多いなか、品質面でも唯一対抗することができ、さらにシャンパーニュとの違いを明確にすることで、自分たちのブランディングを確立してきたのが、フランチャコルタなのです」
このハインツベック フランチャコルタ ガーデンでは、フランチャコルタを週替わりで15種類味わうことができるため、土壌の違いからの味わいの差を、じっくり楽しみたいもの。初夏の風を感じるテラス席で、シェフ自慢のアミューズセットをつまみながら過ごす夕暮れのひととき。この時期ならではの贅沢な時間の過ごし方と言えましょう。
■ハインツベック フランチャコルタ ガーデン
開催場所/ハインツベック
日時/2017年6月16日(金) 17:00〜19:00まで ※開催終了
価格/フランチャコルタ グラス ¥1,000~、アミューズ ¥1,000(ともに税抜)
住所/東京都千代田区丸の内1-1-3 日本生命 丸の内ガーデンタワー 1F・M2F
フランチャコルタ
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- クレジット :
- 構成/安念美和子