英国紳士、イタリアン・テーラーの真髄を着る

高い技術力が実現する機能性と、コンフォート軽やかな抜け感のある、現代のビジネススーツ。

ナポリ独自の軽妙さのあるフォーマル｜Sartoria Ciardi

「英国の構築的な仕立てでは表現できないフォーマル感があるが、リラックスしたビジネススーツ」「サルトリア・チャルディ」のスーツをクロンプトン氏はこう評した。

やわらかなナポリ仕立てには、あえて英国調ファブリックを

高いゴージとアームホール、やや絞り込んだウェスト、背中にフィットした立体的なバックラインが「チャルディ」の持ち味だ。ブルーのダブルカフス・シャツはルカ・アビタービレ、シルクタイはマリネッラ、パ ールのカフリンクスはオリジナル。フォーマルにブルーシャツ、ブラウンのコロッツォボタンを合わせて南イタリア的な色合わせを意識したもの。

スタイルはシングルブレステッドの３ボタン。ナポリ仕立てらしくやわらかなスパラ・カミーチャ（シャツ同様の軽い仕立て）のショルダー、同じく胸元のキャンバスも軽いつくり。ハイゲージにやや広めのラペル、パッチポケットにブラウンのコロッツオ・ボタンが、堅苦しくなりがちなビジネススーツに軽快感を与えている。ファブリックはグレーの『スプリング４プライ』（390ｇ）だ。

「『スプリング４プライ』には強撚糸によるドライタッチと機能性がある。VBCはイタリアのミルだが、英国的表現が得意だ。英国で仕立てると堅苦しい印象になりがちだが、シャープなラインを保つ生地の機能性と、『チャルディ』の仕立てのやわらかさが絶妙なバランスを生んだ」と、ナポリの老舗の高い技術力を評価した。