「いつか特別な時に」「大切なゲストが来たら」と思って、食器棚の中にしまわれている「特別な食器」をお持ちではないですか? 食器は高いものであっても、普段使いするからこそ、その魅力を発揮してくれるはず。
今回は、高級な食器を使うメリットやお手入れ法、海外の高級食器ブランドや和食器高級ブランドの憧れのアイテムなどをご紹介します。
■毎日の食卓を豊かに。高級食器を使うメリットとは?
テーブルにひとつあるだけで、豊かな食卓を演出できる高級食器。高級食器を使うメリットはどんなところにあるのでしょうか。
・食事の時間を優雅なものに
高級食器は、それそのものが華やかで、芸術品のような佇まい。使うのを躊躇してしまいますが、高級食器だからこその品質があり、デイリー使いすることで、食器そのものも生きてきます。また、食事の時間を優雅なものにしてくれるのも、高級食器を使うメリットです。
・いつものお料理もレストランライクに
いつものお料理を高級食器に盛り付けるだけで、レストランライクのリッチな雰囲気に。そんなお料理が品良く食卓に並べば、おのずといつもより丁寧に、ゆとりをもって食事ができるようになります。
・突然の来客時にも安心
突然の来客があった際にも、高級食器であれば安心して対応できます。高級食器を使ってお茶をお出しすれば、「上質なおもてなしをしてもらっている」という印象を与えることができるのです。
■高級品だからこそ、日常使いしたい。高級食器のお手入れ法
高級食器は、大切に長く使いたいもの。そのためには、お手入れ方法を知っておきましょう。
・陶器
陶器を使ったあとは、やわらかいスポンジに食器洗い用洗剤をつけて洗い、水ですすぎます。その後、しっかり乾燥させてください。長時間水につけたり、生乾きのままで放っておくと、カビや臭いの原因となってしまいます。
・半磁器
半磁器は、陶土と磁土の両方を合わせて作ったものです。洗うときは、陶器同様、やわらかいスポンジに食器洗い用洗剤をつけて洗い、水ですすぎ、しっかり乾燥させます。長期間しまっておくときには、十分に乾燥させるようにしてください。
・漆器
漆器はお手入れが難しいと感じる人がいるかもしれませんが、案外簡単です。傷がつきにくいやわらかいスポンジを使って、食器用洗剤で洗います。
その後、乾燥する前に、やわらかい布で水分を拭きとるようにしてください。自然乾燥よりもやわらかい布で拭くほうが、漆が長持ちします。なお、食器洗浄機や乾燥機は避けたほうが無難です。
・木製
木製の食器は、基本的に食器用洗剤で洗っても問題ありません。洗い終わったら、やわらかい布ですぐに水分を拭き取り、風通しの良い日陰でしっかり乾燥させましょう。
木製の食器を長く使っていると、ツヤがなくなることがあります。その際には、オリーブオイルなどの油をキッチンペーパーなどに少量とり、全体に馴染ませてください。その後、日陰でしっかり乾燥させます。
・ガラス
ガラス食器も、通常使い終わったら、食器用洗剤で洗いましょう。その後、やわらかい布を2枚用意し、1枚でガラス食器を持ち、もう1枚で水気を拭くようにします。ワイングラスなどの足付きのグラスは繊細なものが多いため、誤って破損しないように丁寧に扱ってください。
なお、クリスタルガラスは、アルカリ成分を含む洗剤や重曹、クエン酸などを使うと表面がくもってしまいます。使用は絶対に避けてください。
・錫器
やわらかいスポンジに、食器用洗剤をつけてやさしく洗います。錫はやわらかい素材なので、硬いたわしを使うと、傷がついてしまうので、必ずやわらかいスポンジを使ってください。洗った後は、やわらかい布でしっかり水気を拭き取ります。 光沢が鈍ったときには、重曹を水でといて磨くと、輝きが戻ります。
・真鍮(しんちゅう)
真鍮の食器を使った後は、できるだけ早く洗うようにしましょう。スポンジを使って食器用洗剤で洗い、水で十分洗剤を洗い流します。洗った後は、乾いた布で、水気をしっかり拭き取り乾燥させてください。水気がついたままにしておくと、錆が出たり、変色する恐れがあります。
・銅食器
銅食器も、食器用洗剤をつけたやわらかいスポンジで洗い、しっかり乾燥させます。もし、緑青(りょくしょう)と呼ばれる錆の一種ガデタラ、お酢と塩を混ぜたものを布につけ、こすってみてください。そうすることで、緑青がとれます。
・銀食器
銀食器は、使ったらすぐに食器用洗剤とスポンジで洗います。その後、やわらかい布で水気を完全に拭き取るようにしてください。研磨効果のある洗剤やスチールウールなどは、傷をつけてしまうため、使わない方が賢明です。 銀食器は、空気に触れることで変色を起こします。その場合は、シルバークロスで磨くと、光沢が蘇ります。
・鉄瓶・鉄急須
鉄瓶や鉄急須のお手入れは、使い終わったら必ず空にして、乾かすだけです。そうすることで錆を予防できます。けして、たわしでこすったり、洗剤を使ったりしないでください。
万が一、錆びてしまったら、やわらかいブラシで錆を落とし、水で洗い流します。そのあと、7分程度の水と煎茶の茶葉を湯呑み1杯入れ、沸騰させます。沸騰後、ごく弱火で30分程度日にかけ、火を止めて10時間そのまま放置。その後、中を洗い流し、再度7分程度の水を入れ、沸騰させるとよいでしょう。
■もらってうれしい!プレゼントにピッタリの海外高級食器ブランド
イギリスやフランスの海外高級食器プランドは、ギフトで贈ると大変喜ばれます。そこで4つのブランドをピックアップし、ご紹介します。
・イギリスの「Royal Crown Derby(ロイヤルクラウンダービー)」
1750年イングランド・ダービー州で創業した、英国でもっとも歴史のある陶磁器ブランドのひとつ「Royal Crown Derby(ロイヤルクラウンダービー)」。260年にわたり、英国王室を始めとする王候貴族に愛され、イギリスで格調高いライフスタイルの象徴とされてきました。
「Royal Crown Derby」の魅力は、英国の気品を伝えるデザインと色彩にあります。エレガントなフラワーブーケや、リッチなゴールド・ライン。食器のひとつひとつから、「伝統」というストーリーを優雅に物語ります。
「ロイヤルクラウンダービー ロイヤルアントワネット プレート20cm」
エリザベス女王が休暇を過ごすウィンザー城の朝食テーブルで使われているシリーズが「ロイヤルアントワネット」です。フラワーリースのエレガントなデザインと、ノスタルジーが漂う波打つシェイプが上品にマッチ。優雅なティータイムを演出してくれます。
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・フランスの「Baccarat(バカラ)」
フランスのクリスタルブランド「Baccarat(バカラ)」は、1764年にルイ15世の認可を受けてクリスタルガラスの製造を開始。現在では、フランス王室のほか、イギリス、ロシア、モロッコ、タイ、日本などの王室、皇室に愛用されています。
「Baccarat」の特徴は、煌めきと輝き。透明度の高いクリスタルガラス、繊細なカッティングは、誰をも魅了します。
「バカラ アルクール イブ シャンパンフルート ペア」
1841年の発表以来、時代を超えて世界中の人々に愛用されているバカラのアイコン「アルクール」シリーズ。アルクール公爵のためにデザインされたグラスを原型としています。シャープに施された側面のフラットカット、重厚なフォルムが特徴のシャンパンフルートです。
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・フランスの「Christofle(クリストフル)」
フランスの「Christofle(クリストフル)」は、シルバーウェアの代名詞として名高いカトラリーメーカーです。1830年、シャルル・クリストフルが自分の姉の夫であるジョゼフ・アルベール・ブイエとともに創業。フランス王ルイ・フィリップやナポレオン3世など、名だたる著名人に愛用され、名声をゆるぎないものとしました。
流行を取り入れつつ絶えず革新を求めるクリストフルの品質、デザインのよさは、現在でも公式晩餐会や一流のレストランで「食卓の芸術品」として広く愛用されています。
「クリストフル ムード カトラリー 24点セット ケース付き」
銀色に輝く卵型のケースに、高級感のあるクリストフルシルバーのカトラリーが24点、きれいに収まっています。なめらかな曲線を描くスタイリッシュなデザインはあらゆるシーンに対応。テーブルを華やかにするのはもちろん、インテリアを彩るオブジェとしても活躍しそうです。
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■使いやすくておしゃれな北欧の高級食器ブランド
北欧の高級食器ブランドは、デイリー使いがしやすく、シンプルでおしゃれなデザイン。
・「GUSTAVSBERG(グスタフスベリ)」
スウェーデンを代表する食器ブランド「グスタフスベリ」は、1825年創業。スウェーデン・屈指のデザイナー、スティグ・リンドベリをはじめとする優れたデザイナーが「グスタフスベリ」にて、数多くの傑作を生み出しました。
代表的な作品に、緑の葉っぱ柄の「BERSA(ベルサ」や、シンプルなドット柄の「ADAM(アダム」などがあります。現在は工房だけを残し、当時のデザインを復刻して生産。シンプルで何にでも合わせやすく、使い勝手がよく遊び心のあるデザインは、根強い人気があります。
「【復刻版】 グスタフスベリ ベルソ(ベルサ)ブレックファストカップ&ソーサー ラウンドプレート 22cm GUSTAVSBERG Bersa」
「グスタフスベリ」の定番デザイン「BERSA(ベルサ」。緑の葉っぱが大胆に描かれたデザインで、今でも絶大な人気を誇ります。こちらのカップ&ソーサーは、復刻版。ミッドセンチュリーの時代の製造方法を今に引き継ぎ、当時と同じ手法で作られています。
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■いつかは手に入れたい、憧れの和食器高級ブランド
和食器には、「土もの」と呼ばれる陶器、「石もの」と呼ばれる磁器、漆器、ガラスなどがあり、それらは日本の伝統工芸品です。そんな日本の伝統工芸品のなかの「和食器高級ブランド」をご紹介します。
・「山田平安堂」
外務省や各国大使館にも漆器を収める漆器専門店の老舗「山田平安堂」。ルーツは1919年、山田孝之助氏が日本橋に創業した「山田漆器店」です。現在は、3代目である山田達男氏が「漆器をもっと若い方にも見ていただきたい」「漆器を通じてライフスタイルを提案したい」との思いで、渋谷・代官山に店を構えています。
伝統的な漆器や、洋風な食卓との相性を考えたオリジナリティーに富む漆塗りの器を提案し、国内外で評価されています。
「応量器」
「応量器」とは、ひとつひとつの食べ物の「量」に応じた器のことを言います。この「応量器」は古くから禅僧が用いた食器で、修行中にお寺や托鉢で使われていたのだそう。日本の食スタイルである「少量で数多くの品をいただく」ことに適しているので、日々の食卓で使うのにもぴったりです。
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・「たち吉」
陶磁器の販売会社「たち吉」は、江戸時代宝暦2年(1752)京の地ではじまり、260年余年の歴史を持ちます。積み重ねられた知と技で「飽きが来ない」「仕事が丁寧」「四季を感じる」逸品の器を提供する、老舗ブランドです。
「和食器 たち吉 市松 大皿 303-0074 たちきち」
江戸時代、人気歌舞伎役者の袴に用いられ、大流行したのが市松模様です。独特の渋さを持つ緑の織部釉とやや赤みがかった白の志野釉で塗り分け、京らしい季節の絵柄がちりばめられています。おもてなしの盛り付けはもちろん、いつものおかずも、大皿に豪快に盛り付けられていると、華やいでおいしそうに見えます。
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・「香蘭社」
「香蘭社」は、明治8年に創立した佐賀県にある有田焼の名窯です。世界各国で数多くの名誉金牌を受賞歴を持つ美術工芸品から、日用で使える食器、骨壷、万年筆・万華鏡の開発など、伝統と日々進化しています。
製品の特徴としては、有田磁器に優雅な染付と華麗な赤絵を配した典雅な文様や、金彩や銀彩、ルリ釉、グリーン釉など、多彩を極めています。
「香蘭社染付鶴梅花文・大皿【径30センチ・木箱入り】」
優雅な染付、華麗な赤絵などの伝統を受け継ぎ、 繊細な模写とクラシカルな風合いを楽しめる「香蘭社CLASSIC」。その「染付鶴梅花文」です。薄墨で描かれた鶴が染付の美しさと融合し、不思議な世界を作り上げています。落ち着いた美しさで存在感あふれ、日常で使うのはもちろん、飾り皿としても最適です。
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・「カガミクリスタル」
昭和9年に日本初のクリスタルガラス専門の工場として創立した「カガミクリスタル」。創業以来、熟達した職人が作り出す極めて繊細なクリスタルは、宮内庁御用品としても認められ、広く愛されてきたブランドです。
精選された高純度の原料、洗練されたデザイン、熟達した技術によって創り出された最高級クリスタルガラスは、高い透明度を有し、美しい輝き、澄んだ音色が特徴。種類には、レッドクリスタル、カリクリスタル、バリウムクリスタルなどがあります。
「KAGAMI CRYSTAL カガミクリスタル ロイヤルブルー ワインセット WS210-72CCB デキャンター ワイングラス」
「ロイヤルコレクション ロイヤルブルー」は、宮内庁外交団正餐用食器を原形モデルに開発。シンプルで格調高いロイヤルラインに、ブルーのガラスを被せています。こちらのセットは、デキャンタと、ワイングラス6点のセットです。
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高級食器で豊かな食卓に
今回は、高級食器を使うメリットやお手入れ法、海外の高級食器ブランド(イギリスのRoyal Crown Derby(ロイヤルクラウンダービー)、フランスのBaccarat(バカラ)、Christofle(クリストフル))、北欧の高級食器ブランド(GUSTAVSBERG(グスタフスベリ))、和食器の高級ブランド(山田平安堂、たち吉、香蘭社、カガミクリスタル)のおすすめ高級食器をご紹介しました。
この中に、気になったブランドはありましたか? 日常で高級食器を使えば、いつもの食卓をより豊かななものにしてくれます。ぜひ、高級食器をためらいなく食卓に取り入れて、食事の時間を楽しんでください。
- TEXT :
- Precious.jp編集部