いよいよ迫った、2019年10月31日(木)のハロウィン。「西洋のお盆」とも言われるイベントですが、東京でも年々盛り上がりを見せています。とはいえ、東京のハロウィンで毎年、話題になるのが、カオスな渋谷や六本木のパレードやマナーについて。必ずしも、いいお話だけではありませんよね。
一方、200万人が参加するというニューヨークのパレードは、人数の割に意外とピースフルだったりします。「仮装を楽しむ」までは共通していますが、実はこの2大都市のハロウィン、似て非なるムードかもしれません。
そこで、ハロウィンが国民的「文化」として定着しているニューヨークと、「イベント」として盛り上がりを見せる東京を、N.Y.に9年住んだ筆者が、5つのポイントで比較します。
本場ニューヨークと東京のハロウィン、何が違う?5つのポイントで比較
ニューヨークではクリスマスの次くらいに盛り上がるイベント、ハロウィン。ケルト歴の最終日にあたる10月31日は、もともとは「死者を悼むための日」。徘徊する死者の邪悪を鎮め、翌年の豊作を願う意味を込めて、お菓子を配る風習が始まりました。
そんな、宗教的な意味合いも根底に感じる、ニューヨークのハロウィンですが、東京はほかのイベントと同様に、「意味合い」よりも「盛り上がる」ことを楽しんでいる印象。そこで、2つの都市の、似て非なるハロウィンを5つのポイントで比較します。
■1:ハロウィンのポップアップショップが大量出現するニューヨーク
早い場合は9月から、ニューヨークに雨後の筍のごとく現れるのが、ハロウィングッズのポップアップショップ。マンハッタンでは10ブロックに一軒出現するくらい、パーティグッズやコスメショップが、一時的にハロウィングッズのポップアップショップに変身します。ストリートから覗くと、不気味なアイテムが並ぶ店内に、じわじわとハロウィンが街に迫ってくる感じがします。
一方、東京といえば、東急ハンズやドン.キホーテ、100円ショップなどの特設コーナーの店頭、オンラインでコスチュームやバラエティグッズが取り扱われているのが目につきますが、町中総出で…というほどではないですよね。
ポップアップがそこらじゅう、ドラッグストアもハロウィン用キャンディであふれる、という光景は、それだけハロウィンに参加する人口が多い、本場のニューヨークならではかもしれません。
■2:仮装は「KAWAII(かわいい)」のが東京、「怖い」のがニューヨーク
東京で開催されているハロウィンイベントの参加者の仮装は、ピカチュウなどのキャラクターだったり、ナースやメイド風など、どちらかというとコスプレに近い感じ。仮装のレベルとして、完成度の高さはかなりのものですが、「KAWAII(かわいい)」に重きを置いた仮装が多い傾向にありますよね。
しかし、ニューヨークの仮装は「怖さ」重視。痛そうだったり、不気味だったり、のショック度レベルが東京より高めです。ハロウィン当日、映画『チャイルド・プレイ』のチャッキーの仮装で小学校へ通う子供に遭遇した日には、そのソックリさに恐怖を感じたほど。
ニューヨークでは血しぶきの飛んだステーキや、目玉入りのカクテルなど、本気度はすごいものの、食欲も失せるような渾身の一皿が話題になりますが、東京は、ハロウィンスウィーツも、ジャック・オー・ランタンやゴースト、ウィッチなどをかわいくモチーフにしたものが多く、気分がほっこり、上がります。
■3:子供と若者が楽しむ東京、老若男女が本気で楽しむニューヨーク
マンハッタンのアッパーイーストサイドは、ビリオネア達が住む高級住宅地。その分、若いカップルやファミリーの多い川沿いやダウンタウンに比べ、高齢の世帯も多く、平日ランチタイムのレストランでは、リタイア後らしき人々が、夫婦や友人で優雅に食事を楽しむ姿をよく見かけます。
しかし、意外にもそんな瀟洒なエリアの、ハロウィンのハウスデコレーションが激しく本気で、観光名所になるほど毎年、話題となっています。
タウンハウス全体にかかる蜘蛛の巣、浮遊する骸骨、近づくとセンサーで動くゾンビなど、豪邸がホーンテッドマンション顔負けのお化け屋敷に。そして更に驚くのは、そのすごいデコレーションが、上品なおばあちゃんの力作だったりすることです。エレガントなマダムが、いそいそと木に死体を吊るしている光景、シュールです。
東京では、魔女の仮装をしたおばあちゃんにさえ、遭遇することも滅多にないですよね。ニューヨークのハロウィンが子供や若者だけのものではない、国民的行事であることを痛感します。
■4:ピースフルなニューヨークvs.ショッキングな東京
毎年そのカオスが話題になる渋谷のハロウィンパレード。ショッキングな方向にヒートアップしている東京に比べ、ニューヨークで最も有名なヴィレッジのパレードは、のどかなものかもしれません。外では飲酒ができないこともあり、見学者を合わせて毎年数百万人が参加するビッグイベントな割に、ニューヨークのパレードは物騒なことはなく、あくまで仮装を楽しむイベントを貫いています。
ハロウィン当日は、子供は学校へ仮装で登校したり、学校や家のあるエリア、または大きいビルに住む人は、ビル内でトリック・オア・トリートを楽しみ、大人はハロウィンパーティへ。宗教的行事が根底にあるためか、若者が暴徒化、なんて状況とは無縁に過ごすのがニューヨークです。
■5:ハロウィンに近づくと「挨拶が変わる」のがニューヨーク
当日、もしくは前の週には、別れ際の挨拶が「Happy Halloween!」に変わります。日本で新年を前に「良いお年を!」というのと同じ感覚かもしれません。それくらい、ハロウィンが一般的なイベントであるニューヨーク。メールでもこのシーズン、よく使うフレーズです。
東京では「良いハロウィンをね!」と声をかけ合うまでは、まだまだ浸透していませんよね。
以上、本場ニューヨークと東京のハロウィンの違いについて、5つのポイントで比較してみました。続いては、本場ニューヨークでのハロウィンの楽しみ方についてご紹介します。10月下旬にニューヨークやアメリカに行く予定がある方は、参考にしていただければ幸いです!
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■1:マンハッタン、アッパーイーストサイドの本気ハウスデコレーション
天気の良い日に散歩がてら出かけてみたいのが、マンハッタン、 アッパーイーストサイドのハウスデコレーション。5番街から東、59丁目から96丁目のエリアで、特にカーネギー・ヒルと呼ばれる地区では手が込んだ飾り付けが見られます。
■2:薄気味悪さいっぱいのミュージカル「ビートルジュース」
1988年の人気コメディ・ホラー映画がブロードウェイに登場した「ビートル・ジュース(Beetle Juice)」。大人も楽しめるジョーク満載で、爆笑間違いなしの作品です。
■3:アーティスティックな仮装に注目!クィーンズの美術館「MOMA PS1」の ハロウィン・ダンスパーティ
2019年10月26日(土)にクィーンズの美術館「MOMA PS1」で開催されるハロウィンイベント「MOMA PS1 Halloween Ball」。N.Y.のアイコニックなイベントプロデューサー、Susanne Bartschが2019年のホストです。
2019年のテーマは「Valley of the Dolls(人形の谷間)」。1966年発刊のギネス記録となったベストセラー小説です。果たして、どんなコスチューム、パフォーマンス、音楽がフィーチャーされるのか?期待が高まります。
■4:老舗ラグジュアリーホテル「ピエール」のハロウィンアフタヌーンティ
2019年10月31日(木)、5番街にある老舗ラグジュアリーホテル「ピエール」に、ファミリーでも楽しめるハロウィンアフタヌーンティ、フェイスペインティング、フォトブースが登場。午後9時から真夜中にかけては、豪華商品が当たるハロウィンパーティと、仮装コンテストが開催されます。
■5:N.Y.の名物バスツアー「THE RIDE」がマスカレードに
マンハッタンのストリートで、突然パフォーマンスが繰り広げられるバスツアー「THE RIDE」。2019年10月31日(木)まで、レースとジュエリーで飾られたマスクをしたパフォーマーが登場し、ハロウィンをセレブレートします。
■6:第46回ヴィレッジ・ハロウィン・パレード
2019年10月31日(木)19:00から開催されるハロウィンを代表するビッグイベント「ヴィレッジ・ハロウィン・パレード」。6番街のキャナルストリートから16丁目までを練り歩きます。今年のテーマは「Wild Things!」。
家族向け、芝居好き向け、コスプレ好き向け、大人の女性向けなど、色々選べるニューヨークのハロウィンイベント。この街が最も美しい秋、旅行の際は東京とはひと味違う、本場の雰囲気をローカルに混じってめいっぱい、楽しんでみるのも良いかもしれません。
以上、ニューヨークのハロウィンで絶対見るべきポイントを6つ、ご紹介しました。2019年、あなたはどんなハロウィンを過ごしますか?
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 神田朝子