「究極の一着」ヘルノのハイブリッドコート、その誕生の背景をお伝えします
北イタリアに本社を構え、1948年創業のヘルノ。そのヘルノと、カジュアルからドレスアップまで万能に着られて、機能性が高いプレシャス仕様のコートをつくりました。
【ヘルノとPreciousがコラボした「ハイブリッドコート」の詳細はこちら】
今回のスペシャルコラボ実現のため、イメージコンセプトからデザイン、素材にいたるまで、綿密な打ち合わせを繰り返してきた、スタイリストの押田比呂美さん。この夏、イタリアへ飛び、ヘルノ本社でサンプルの最終チェックを行いました。その「究極の一着」誕生の背景をレポートします。
思いを込めた一着のために、スタイリスト押田さんが北イタリアのヘルノ本社を訪ねました
ミラノから北西に車で約1時間半。アルプスの麓に豊かな水をたたえた、マジョーレ湖が姿を現します。イタリアとスイスを跨ぐこの風光明媚な湖は、昔から貴族たちに愛され、今もなお湖畔には別荘や高級ホテルが並び、イタリア屈指の高級保養地となっています。ヘルノは、その湖畔のレーザ村で1948年に創業しました。
「静謐で美しい風景。ミラノとはまた違った魅力のある場所ですね。以前からヘルノの独特な色味が好きでしたが、ここで山並みや水の色合いなどを実際に目にし、あの絶妙な色はこの地の自然からインスパイアされているのだとわかりました」と押田さん。
本社は、創業当時のかわいい三角屋根の建物とモダンな新社屋。オフィス内には1950年代のタイムカード刻印機やミッドセンチュリーの家具と、現代アート作品が、美しく共存しています。
押田比呂美さんが試作品を現地でチェック!
過去から現在、未来への時の流れを感じさせるオフィスで、ヘルノ社長クラウディオ・マレンツィ氏とともに、サンプルチェックのミーティングがスタートしました。
これまでの成果が、実際にサンプルとなって目の前に現れ、押田さんも感慨が深まっている様子。カラーリングは、あえて黒一色。ベルベット地や、ツヤ感があるシルクカシミヤを合わせるなど、エレガントな素材が選ばれています。
押田さんは、さっそく腕を通し着用感をチェック。
「ファンデーションが付くのを嫌う人も多いので、スタンドカラーの高さを少し低く」「スナップボタンは、やや大きめのほうがはめやすい」など、究極の一着に仕上げるために、ディテールまできめ細かく提案。
マレンツィ氏も「わが社は自ら製造を手がけるマニュファクチャー。社内のプロトタイプ部門で、細かい修正にもすぐに対応できます。コラボレーションし、意見交換することは、私たちにとって大切な学びとなるのです」と真摯に耳を傾けます。
「製造の現場で、ものづくりを愛する姿勢をひしひしと感じました」と押田さん。皆の愛情あふれる真摯な思いが込められたこの一着。着る人も幸せを身にまとうことができそうな予感にあふれています。
モンテナポレオーネ通りの洗練された空間で「宝探し」をする気分に!
昨秋、ハイブランドのブティックが集まる一等地に移転オープンしたヘルノの旗艦店。豊富な品ぞろえ、そしてブランドの世界観が投影された空間は圧巻です。
昨年のブランド創立70周年を祝して、移転したばかりの「ヘルノ」ミラノ本店へ!
「素敵なリビングルーム!」。それが本店のエントランスに足を踏み入れたときの第一印象。ベージュとグレーでまとめられたシックなスペースに、ソファや壁一面のライブラリーが配され、くつろげる雰囲気。上階へ続く階段には、水の流れをテーマにした映像インスタレーションが。
「小部屋に分かれていて、宝探しをするような楽しさがありますね」と押田さん。
また店内にマネキンはなく、服はすべてフックにかけてディスプレイ。これは実際に手で触れてみたくなる形であると同時に、ひとりひとりに「どう着たいのか?」と自由に想像してもらうため。訪れた者の心を静かに揺り動かすと同時に、自由を尊重する、その世界観が心に響く空間なのです。
問い合わせ先
- ヘルノ・ジャパン TEL:03-6427-3424
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- PHOTO :
- 佐藤 彩、Marco Bertol
- STYLIST :
- 押田比呂美
- WRITING :
- 高橋 恵
- EDIT :
- 藤田由美、遠藤智子(Precious)