40~50代女性の冬のワードローブになくてはならないアイテムとは?

今、あなたのワードローブに足りないと感じるものはりませんか?

毎日のコーディネートを考える瞬間、瞬間では感じても、いざ、何か足りないかと問われると、すぐには答えが出てこない人も多いのではないでしょうか。

本記事では、そんな大人の女性のヒントになるかもしれない、スタイリスト・髙橋リタさんのコーディネート術をご紹介します。

髙橋リタさん
スタイリスト
(たかはし りた)シンプルベーシックをベースに、旬の気分が絶妙に反映されたスタイリングが幅広い年代の女性から支持されている。大人のラグジュアリー誌『Precious』でも、本当に素敵なものを選ぶ独自の審美眼に信頼が集まっている。
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髙橋リタさんが辿り着いた、女性の魅力がにじみ出るスタイルとは

ラグジュアリーマガジン「Precious(プレシャス)」誌面のスタイリングで、40~50代女性に共感と支持を集めているスタイリスト、髙橋リタさん。そのスタイルブック『スタイリスト髙橋リタのシンプル&洗練ルール 秋/冬』から、シンプルで洗練された着こなしを体現する、3着の冬アイテムをご紹介します。

リタさんは、若い頃からいろいろなテイストを楽しむよりも、「自分らしさ」を追求し、ワードローブをブラッシュアップしてきたそう。そんなリタさんが"自分らしい"と考えるコーディネートの指針は「クリーン・知的・品格」。常にこの3つの軸を満たしていることが、リタスタイルの絶対条件です。

そのため、クローゼットには、どんなシーンでも映える「クリーン・知的・品格」という3つのキーワードを満たした同類のシャツやパンツが、色やサイズ違いで並んでいるのだそう。

そんなワードローブの研究の中から、多くの場面に合う色合いや機能性がありつつも、汎用性のあるタイムレスなアイテムとして、冬の着こなしに推薦しているのが、フラノパンツ、チェスターコート、カシミヤニットの3品です。

■1:フラノパンツ|定番ボトムこそ、丈違いを微差でそろえて、着こなしセンスを磨く

パンツ_1
股上を深めにし、ヒップラインの美しさを追求した、日本人のためのモデル「HOLLY」がついにデビュー。パンツ¥38,000(PT JAPAN〈PT01〉)

美しい素材感のフラノパンツを特に愛用しているというリタさん。スニーカー用、ローファー用と靴に合わせ、レングスの違う同一のパンツを用意しないと気がすまないほどで、特にグレーのフラノパンツは、淡色から深みのあるトーンまで微差にこだわり、多くの枚数を所持しているほど。

フラノパンツを集め出したきっかけは、ミラノでの出来事。街を闊歩する紳士たちが、フラノパンツにカシミヤのニットやパーカを合わせた、さりげないコーディネートをしていることに、感銘を受けたのだそう。

映画館を訪れるときは、キャメルのコートにフラノパンツを合わせて、オードリー・ヘップバーンのように

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パンツ¥29,000(Theory luxe〈Theory luxe〉)、コート¥130,000(ビームス ハウス 丸の内〈タリアトーレ〉)、Rのニット¥23,000・ペリーコの靴¥52,000[R取扱店舗にて展開](オンワード樫山)、グローブ¥27,000(真下商事〈デンツ〉)、バッグ¥102,000(イーストランド〈マンサー・ガブリエル〉)

キャメルコートの中をオール黒で統一したスタイルは、映画『パリの恋人』に登場するオードリー・ヘプバーンの着こなしをイメージしたもの。シンプルなボトムならではの、コーディネートの振り幅を楽しんで。レザーのグローブや金具使いが光るワンハンドルバッグでクラシカルに。

■2:チェスターコート|スマートなシルエットとニュアンスを帯びたベーシックカラーは不動の主役コート

コート_1
左から/驚くほどに軽やかなムートンコート¥340,000・なめらかな肌触りが特徴のウールコート¥130,000(オンワード樫山〈R〉)

「冬の時期のオンタイムはいつも、チェスターコートを着ているといっても大げさではありません」と語るリタさん。「クリーン・知的・品格」という、大切にしているおしゃれの3原則を備えているためです。

どんなトレンドの年でも、毎年9月ごろになると「今年の一枚」になりうるチェスターコートを探すリタさん。「もう、この冬は着る服で迷わない」という安心感から、チェスターコートのボトムは、無理してスカートを合わせず、パンツ限定ですっきりまとめて着こなします。

異素材の濃淡グレーを重ねて、優しく、しなやかな表情を引き出して

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コート¥130,000(オンワード樫山〈R〉)、ユリ・パーク アルティジャーノのニット¥116,000・エディット アンド コーのストール¥67,000(エディット アンド コー)、パンツ¥38,000(PT JAPAN〈PT01〉)、バッグ¥318,000(ヴァレクストラ・ジャパン〈ヴァレクストラ〉)、靴¥168,000/オーダー価格(J.M. WESTON 青山店〈J.M. WESTON〉)

ともすれば堅く見えがちなチェスターは、コートのなめらかな素材感を引き立てるグラデーション配色でまとめて、大人の洗練スタイルを完成。

硬質なグレーだからこそ、絶妙な色の違いが魅力になる

  • BAG BAG端正なワンハンドルの「イジィデ」。上質な素材を生かし、ロゴをあえてつけない、ミニマルなデザインが洗練コーディネートへと導く。 端正なワンハンドルの「イジィデ」。上質な素材を生かし、ロゴをあえてつけない、ミニマルなデザインが洗練コーディネートへと導く。
  • STOLE STOLE季節のブリッジアイテムとしても重宝する大判ストール。トレンドに左右されないものだからこそ、クオリティの高い一枚を選んで。 季節のブリッジアイテムとしても重宝する大判ストール。トレンドに左右されないものだからこそ、クオリティの高い一枚を選んで。
  • SHOES SHOESフランスの老舗ブランドJ.M. WESTONのパテントローファーは、細く長いノーズが特徴。洗練された足元づくりに欠かせない存在。 フランスの老舗ブランドJ.M. WESTONのパテントローファーは、細く長いノーズが特徴。洗練された足元づくりに欠かせない存在。

■3:カシミヤニット|肌が記憶した極上の風合いが、冬のおしゃれを楽しくする!

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スコットランドの伝統的なカシミヤメーカーの糸、高度な染色技術で、美しい発色。ニット¥83,000(ドゥロワー 青山店〈ドゥロワー〉)

冬ならではのおしゃれが楽しめるニットは、肌触りのいいカシミヤ一択!

ひと昔前までは、ニット=カシミヤの方程式がリタさんの中にあり、クルーネックからタートルまでさまざまなカシミヤニットを集めていたそう。中でも、ドゥロワーは、リブ編みや半袖のセットアップなど優秀なものが多いので、今でも、毎シーズン買い足して愛用しているほど。

中でも最近よく手に取るのは、空気をまとうように軽やかな、ざっくりとしたローゲージのゆったりとした一枚。タートルネックのリブ部分は、無造作にクシュっとさせて着こなします。カジュアルなだけに、上質素材が映える、ちょうどいい淡色にこだわって選んでいるそう。

極上のキャメルコートを重ねて、冬の洗練スタイルに

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ニット¥83,000(ドゥロワー 青山店〈ドゥロワー〉)、コート¥233,000(マックスマーラ ジャパン〈ウィークエンド マックスマーラ〉)、デニム¥27,500(アクネ ストゥディオズ アオヤマ〈アクネ ストゥディオズ ブロ コンスト〉)、バッグ¥185,000・靴¥76,000(トッズ・ジャパン〈トッズ〉)

ニットと同系色のキャメルコートをはおり、ミラノマダムのようなリッチな雰囲気に。ガウンコートとニットのボリュームがあるので、細身のデニムを合わせて、全身バランスを整えて。上質な素材感が光るコートは、イタリアの職人技に誇りをもつマックスマーラならではのもの。

以上、スタイリスト・髙橋リタさんがおすすめする、秋冬のワードローブにそろえておきたい、エターナルな名品3着を、着こなしと共にご紹介しました。

スタイルブック『RITA’S STANDARD スタイリスト髙橋リタのシンプル&洗練ルール 秋/冬』には、秋冬スタイリングにおける10のルールや、リタさん愛用の雑貨や行きつけの飲食店なども掲載されています。

リタさんがスタイリングで大切にしているのは、レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉「シンプルさこそ究極の洗練である」。その言葉通りの着こなし解説が、本書にはたくさん詰まっています。

まだ読まれてない方は、ぜひ同書をお手にとって、「あなたにとっての理想のワードローブとは何か?」を改めて、探ってみていただければと思います。

『RITA’S STANDARD スタイリスト髙橋リタのシンプル&洗練ルール 秋/冬』

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『RITA’S STANDARD スタイリスト髙橋リタのシンプル&洗練ルール 秋/冬』¥1,400(小学館)

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※掲載した商品は、すべて税抜です。

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