【目次】
- ■ワインセラーの選び方
- ■ワインセラーでの温度・湿度管理
- ■ワインセラーの電気代
- ■ワインセラーの値段の相場
- ■ワインセラーに日本酒を入れてもいい?
- ■中古のワインセラーを買ってもいい?
- ■小型ワインセラーのおすすめ5選
- ■ワインセラーのおすすめ5選
- ■ワインセラーでベストコンディションのワインを!
コーヒーを愛する人がコーヒーの銘柄やコーヒーマシーンに凝ってゆくように、ワインやスパークリングワイン、シャンパンを愛する人がたどり着くもののひとつとして思い浮かぶものとして、「ワインセラー」があります。
高級品のイメージを持っている人も多いと思いますが、昨今では、高品質タイプはもちろんのこと、リーズナブルなものまで、価格帯も幅広いワインセラーが多くそろっています。
大切なワインを保存・管理したいなら、温度の上下が激しい冷蔵庫ではなく「一定温度でワインを状態を長持ちさせる」ワインセラーにお任せしたいものですね。
ワイン本来のおいしさを保つことができたり、熟成させたりすることもできるワインセラー、お家でワインを楽しむ方で、まだお持ちでないなら、ぜひとも購入のご検討を!
■ワインセラーの選び方
ワインセラーを選ぶ際に、どのような点に気をつけるとよいのでしょうか? 選び方のポイントをご紹介します。
ワインセラーの選び方1:収容量・本数
まずは、収容量をチェックしてみてください。ワインセラーのサイズは、ワインがどれくらい収納できるかの、本数で決まります。
ですので、収納本数が多いほど、ワインセラーのサイズが大きくなるというわけです。
たくさんのワインを長期保存したい場合は大型タイプを、日常的にワインを楽しむ方や省スペースで収めたい方には、小型タイプがおすすめです。
ワインセラーの選び方2:冷却方式
ワインセラーの冷却方式は、ペルチェ方式、コンプレッサー方式、アンモニア方式(熱吸収式)の3つです。
それぞれ特徴が異なるため、機能や使い方を考えて選ぶようにしましょう。
ペルチェ方式
ペルチェ方式のワインセラーは、自由に温度制御できる半導体素子・ペルチェ素子を利用したものです。これは、室内用のミニ冷蔵庫にも使われています。
ペルチェ方式は、振動が少なく、静かで、リーズナブルな価格で購入できることがメリット。その反面、パワーが少し弱いのがデメリットと言えます。
よって、買ってきたワインを適温にしてすぐに飲む方や、ワインビギナーにおすすめです。
コンプレッサー方式
コンプレッサー方式は、業務用ワインセラーや、大型セラーによく利用される方式です。一般的な冷蔵庫同様、冷媒を使い、モーターで冷却します。
コンプレッサー方式のポイントは、冷却パワーの強さと消費電力が少ないことです。しかしながら、モーター音が大きく、リビングなどに置くと多少音が気になるかもしれません。
振動によるワインへの影響を心配される方は、防振処理が施されたものを選ぶとよいでしょう。
アンモニア方式(熱吸収式)
アンモニアを冷媒とし、気化熱を利用して温度調節するタイプがアンモニア方式(熱吸収式)です。
振動が少なく音も静かで、経年変化が少なく長寿命なのが特徴です。しかし、冷却能力はコンプレッサー式のほうに軍配が上がるとも言われています。
このアンモニア方式のワインセラーは、小型冷蔵庫などを販売するドメティック社唯一のもの。ほかのメーカーでアンモニア方式のものはありません。
ワインセラーの選び方3:2つの温度管理
ワインセラーには2つの温度を設定でき、ワインを管理できるものもります。その用途は、赤、白ワインそれぞれを適温で保管したり、飲む前に適温に調整するなどです。
ワインセラーを赤用、白用などと別々に持たずに済むのがメリットです。
ワインセラーの選び方4:長期保存には加湿・防振がポイント
ワインを長期保存したり、熟成させたい場合は、温度だけでなく、湿度や振動が少ないかどうかもポイントです。
加湿機能付きや、防振処理を施したものを選ぶことで、ワインにストレスを与えることがなく、コンディションを保つことができます。
また、ワインセラー自体が長く使えるものを選ぶことも大切です。
ワインセラーの選び方5:一時保存にはペルチェ方式を
ワインを購入後すぐに飲む場合や、デイリーワインを一時保存したい場合は、ペルチェ方式がおすすめです。
ペルチェ方式のワインセラーは、加湿機能などがなく、ワインを一定温度に保つというシンプルな機能のものが多く、価格もリーズナブル。
また、サイズもコンパクトなものがたくさんあります。一時保存であれば、ペルチェ方式で十分でしょう。
■ワインセラーでの温度・湿度管理
ワインを保存・管理するには、温度と湿度が重要です。赤・白ワイン、シャンパーニュのそれぞれの温度・湿度の管理法をご紹介します。
セラー内での温度・湿度の調整法
ワインセラーの温度は14~18℃、湿度は60〜80%ほどが理想的です。ワインセラーの内部では、どうやって適度な温度・湿度が保たれているのでしょうか? ほとんどのワインセラーには、温度設定機能がついています。その機能により、設定した温度が一定に保てるよう自動で調整してくれます。湿度管理は、庫内の結露を利用して加湿調整してくれるものや、加湿トレーに水を溜めて加湿するものなどがあります。すべてのワインセラーに湿度機能がついているとは限らないので、そのような機能がないものであれば、コップに水を入れ、庫内に置くようにしましょう。
赤ワインの温度・湿度管理
赤ワインの飲み頃も、長期保存にも適した温度は14~18℃です。そのくらいの温度で長期保存すると、ゆっくりと熟成が進みます。湿度は、60〜80%ほどの状態を保つと、コルクの乾燥などを防ぎます。
白ワインの温度・湿度管理
白ワインの飲みごろとされている温度は8~10℃です。ですので、飲む前にはそのくらいの温度にするとよいでしょう。白ワインを長期間保存する場合は、赤ワイン同様、14~18℃がよいとされています。湿度は、60〜80%にしましょう。
シャンパン・スパークリングワインの温度・湿度管理
スパークリングワインも、中長期間保存する場合は14~18℃が最適です。理想的な湿度は60〜80%です。コルクが乾燥するのを防ぎ、ワインの品質を保ちます。
■ワインセラーの電気代
ワインセラーはどのくらい電気代がかかるのでしょうか。電気代を抑える方法とともに解説します。
安いのはコンプレッサー方式、高いのはペルチェ・アンモニア方式
ワインセラーの冷却方法により、かかる電気代が違ってきます。ペルチェ方式のワインセラーは、1日中冷媒が稼働しています。そのため、電気代がかさみます。アンモニア方式は、電気ヒーターを使って冷風を循環させるため、冷えるのに時間がかかり、やはり電気代がかかってしまいます。一方、コンプレッサー方式は、4〜6時間冷媒が稼働するだけで、しっかり庫内が冷却されます。冷却機能が優れているため、ペルチェ方式やアンモニア方式に比べると電気代はかかりません。
電気代を抑える使い方
ワインセラーの電気代を抑える使い方は、冷蔵庫の電気代を抑える方法と同様です。
・ワインセラーの庫内にワインを詰めすぎない
・ワインセラーのドアの開閉は最低限にする
・直接日光が当たらない場所に設置する
などです。こうすることにより、庫内の温度が上がるのを防ぐことができ、電気代の節約につながります。
■ワインセラーの値段の相場
収納数が多く、大きいものほど価格は高くなります。また、機能によっても価格は変わります。小型のものであれば1万円程度から。大型のワインセラーであれば、30万円台から80万円台、はたまた数百万円のものまであります。
■ワインセラーに日本酒を入れてもいい?
ワイン同様、日本酒は保存の仕方によって風味や香りが変わります。ワインセラーであれば、冷蔵庫よりも確実に温度管理ができるため、日本酒の劣化を防ぐことができます。
ワインセラーでの日本酒の保管法
日本酒をワインセラーで保存するには、温度が重要です。日本酒の保存に適した温度は、火入れをしていない生酒は5℃以下で、そのほかの日本酒なら5〜10℃程度がよいと言われています。ワインセラーの温度を5〜10℃に設定して保管しましょう。
ワインセラーで日本酒を保管する注意点
ワインセラーで日本酒を保存するときには、縦置きにします。ワインは、コルクに常に液体を当て続けて乾燥を防ぐため、横に倒して保存するほうが良いとされています。しかし日本酒は、液体がキャップに触れることで味に影響が出たり、空気に触れる面が広くなることで酸化が進んでしまうなどの理由で、縦置きで保存するほうがおいしさを保つことができると言われています。現在では、日本酒を縦置きに、ワインを横置きに保管できるワインセラーも登場しています。
■中古のワインセラーを買ってもいい?
ワインセラーは、大型のものになると高額になります。そのため、少しでもリーズナブルなものを、と考えている方には中古という選択肢もあります。ただし、中古品はリスクが伴うことを忘れないようにしてください。
中古ワインセラーの選び方
中古のワインセラーを選ぶときは、商品の状態をできるかぎり確認するようにしてください。外見に傷があるかどうかも大切ですが、機能がきちんと働くかどうかのほうが重要です。以前はどんな場所や状態で使われていたのか、機能で故障している部分はないかなど、チェックするようにしましょう。
中古ワインセラーの注意点
ワインセラーの中古品で保証書付きというものもあるようですが、メーカーによっては中古品や二次流通品は保証されないこともあります。また、故障してもメーカーに修理してもらえないこともあるので、注意が必要です。そのほか、ワインセラーを破棄する際のリサイクル料を払いたくないために、中古で販売する悪徳な出品者や業者もいるようです。壊れたものをつかまされないよう、十分に注意が必要です。
■小型ワインセラーのおすすめ5選
「まずは小型を…」とお考えの方に、おすすめのワインセラーをご紹介します。
「ホームセラー FJH-67GS(BK)」(フォルスター・ジャパン)
コンプレッサー方式の小型ワインセラーです。幅40センチとコンパクトながら、ワインを18本収納できます。スライドできるワイヤーラックを採用し、ボトルが取り出しやすくなっています。ラックを外せるので、マグナムボトルや日本酒の一升瓶なども収納可能です。
「ルフィエール ペルチェライン『LW-S12』」(ルフィエール)
ワインが12本収納できる、ペルチェ方式のワインセラー。スリム&コンパクトなのに、シャンパーニュボトルやドイツボトルも入る優れものです。タッチパネルで4〜22℃の温度設定が可能。稼働音も比較的静かで、気になりません。
「ZERO Advance 22本収納 コンプレッサー式 ホワイト SA22-W」(さくら製作所)
ワインセラーとしてはもちろん、低温貯蔵の必要な日本酒やクラフトビールも保管できるワインセラーです。特許技術「バックショットクーリングテクノロジー」「セラーデフロスト制御」により、0℃~22℃と、精度の高い温度管理ができます。静音性の高いファンが採用されているので、静かなのもポイントです。
「Première 収容本数74本 Première-S-C-PTHF(黒)」(ユーロカーブ)
シンプルながら、エキスパートなワインセラーです。暗闇でもエチケットを確認できる「取り外し可能なライト」や、棚に並ぶワインを白くクリアな光が照らす電池式スティックタイプのLEDライトなどの機能を搭載。コントロールパネルは、「電源ボタン」「温度設定ボタン」「温度調整ボタン」の3つだけ。とてもシンプルで分かりやすい仕様です。温度異常時には警告音が鳴り、液晶パネルに警告マークを表示してくれます。
「ワインセラー シャンブレア プレミアム60 PROF100R 6015R」(グローバル)
「シャンブレアプレミアム」シリーズは、世界中の高級ホテル、レストランが信頼するドイツブランドのワインセラーです。温度変化がなく、コルクを守る高い湿度、振動がないなど、ワイナリーのカーヴのような環境をつくってくれます。また、2台重ね置きができるのもポイント。ワインが増えたら、こちらの「プレミアム60」を買い足すのもおすすめです。
■ワインセラーのおすすめ5選
小型より続いて、「フォルスター・ジャパン」「ルフィエール」「さくら製作所」「グローバル」「ユーロカーブ」の大容量のワインセラーをご紹介します。
「ロングフレッシュ ST-408FGII(WK)」(フォルスター・ジャパン)
「ロングフレッシュ」は冷却効率に優れたコンプレッサー式で、熱さが厳しい夏場もパワフルに稼働し、温度を維持します。上部の通気孔から新しい空気を吸入し、庫内を循環して下部通気孔から排出させる「空気交換システム」により、庫内の空気をリフレッシュ。また、「加湿循環方式」によって、保湿剤等の力を借りずに、まるでカーヴ内のような安定した湿度を維持できるワインセラーです。
「ワインセラー ルフィエール『C410』」(ルフィエール)
リビングやダイニングなど、どんな空間にも馴染むシンプルなデザインで人気の「ルフィエール」。スリムなボディにもかかわらず、省スペースでたくさんのワインを収納できます。スライドレールでスムーズにワインの出し入れが可能。クイック設定つきパネルで、5〜20℃の間で庫内温度設定できるのも魅力です。
「二温度管理式ワインセラー 155本収納 SV155」(さくら製作所)
2温度管理タイプセラーの大容量ワインセラー。スイッチ一つで「静音モード」に設定でき、静音モードでも庫内の温度分布は十分に高い性能を維持します。また、全部の棚が太めのボトルにも対応可能になっており、棚の70%を引き出せるのもポイントです。
「ワインセラー(右ヒンジ左取手) Chambrair(シャンブレア) PROF200 [160本 /右開き][PROF200R]」(グローバル)
ドイツブランドならではの堅牢かつ精密な造り、収納効率を考え抜いた省スペースでコンパクトな設計が魅力の「シャンブレア」。何よりも、ワインを安全に守ることを重視した厳しい温度コントロール、清潔な環境でワインを守るクリーン加湿方式など、ワインセラーに求められる全てを備えた、本格プレミアムワインセラーです。約160本を収納できます。
「6000シリーズ 収容本数182本 6182S」(ユーロカーブ)
庫内をグラデーション状に10℃差で管理する多温度帯のワインセラーです。下部にはシャンパーニュや白ワインなど低めの温度で保管するワインを、上部には赤ワインなどの高めの温度で保存するワインを保管できます。また、出し入れが便利な引き出し棚14枚タイプで、棚間隔が広めに設定されているのでブルゴーニュなどの太めのボトルも収容しやすくなっているのも特徴です。
ワインセラーでベストコンディションのワインを!
当記事では、ワインセラーの選び方やワインの温度・湿度管理方法を始め、ワインセラーの電気代や値段の相場、ワインセラーでの日本酒の保管法や注意点、中古のワインセラーを買ってもいいのか、「フォルスター・ジャパン」「ルフィエール」「さくら製作所」「グローバル」「ユーロカーブ」などの小型・大型ワインセラーのおすすめをご紹介しました。ワインセラーでは、温度、湿度を一定に保つことができ、ワインのベストコンディションで保存・保管するのに、欠かせない高級家電です。ワインセラーを導入すれば、ご自宅でのワインライフがワンランク上のものとなるでしょう。
※掲載した商品の価格はすべて税込みです。
- TEXT :
- Precious.jp編集部