リビングのインテリアで中心的存在となるのが、ソファです。
ラグジュアリー感はもちろん、座り心地にもこだわり抜いて選んだソファは、丁寧に正しくお手入れして長く使っていきたいもの。
そこで、革のソファと布のソファ、水洗いができないソファそれぞれのお手入れやクリーニング方法についてご紹介します。
また、ソファに汚れがついてしまったときの対処法や、ソファの劣化の原因を知り、お気に入りのソファを大切に使うポイントも確認していきます。
■ソファが汚れる原因と劣化の種類
せっかく購入したお気に入りのソファでも、何もせずに放っておけば汚れがついたり劣化していったりするもの。
丁寧に使っているつもりでも、普段の生活の中にはソファを汚してしまう原因がたくさんあります。
まずは、ソファがなぜ汚れて劣化してしまうのか、その原因について考えてみましょう。
ソファが汚れる原因
ソファが汚れる原因には、ほこりや人の皮脂、汗、毛などがあります。
人が生活している空間では、ソファに座っているだけでも、実はソファを汚してしまっているのです。
さらに、食べ物や飲み物をこぼしてしまったときも、ソファを汚してしまいます。
ソファの劣化の種類
食べ物や飲み物などをこぼしたり、人の皮脂や汗がついたりして、やがてソファに染み込んでいくと、黒ずみやシミを作ってしまいます。
布製のソファなら、濡れた体で座るなどしていると、カビが生えてしまうこともあります。
また日光がよく当たる場所にソファを置いておくと、ソファの色があせたり、脱色や変色などの劣化を引き起こします。
また革のソファは、乾燥や強い衝撃によって、表面に「割れ目」が生じてしまうこともあります。
■革(レザー)のソファのお手入れ方法
それでは、革のソファのお手入れ方法から見てみましょう。
本革のソファなら、きちんとお手入れをしていれば、時間が経つほど革ならではの独特の風合いが出てきて、その変化を楽しめます。
革のソファの取り扱い注意点
まずは本革のソファを置く、部屋の位置について。
革は直射日光や熱に弱い性質があるため、太陽の光が直接当たる窓の近くや、エアコン、ストーブの風が直接あたる場所に置くことはやめましょう。
太陽光やエアコンの風で革に大きなダメージを与えてしまいます。
革のソファの日常のお手入れ
普段の生活の中でできる革ソファのお手入れ方法としては、次の2つの方法を覚えておきましょう。
革のソファのお手入れ法1:やさしく布拭きする
普段のお手入れは、やわらかい布でやさしく拭くことが大切。
最初は布を軽く湿らせたもので拭き、その次に乾いたやわらかい布で乾拭きするようにしましょう。
布でソファの表面を強くこすりすぎないように、やさしく拭くことがポイントです。
革のソファのお手入れ法2:皮革専用の保護クリームを塗る
普段のお手入れを続けていき、さらに長持ちさせるのなら、皮革専用の保護クリームでのお手入れをプラスしましょう。
皮革専用の保護クリームを薄くのばすように塗ります。これは年に一度くらいのタイミングでOKです。
革のソファを汚してしまったら?
普段の生活の中で革のソファを汚してしまった場合、どのように対処すればよいでしょうか?
食べ物や飲み物をこぼしてしまった
革は水に弱い性質があります。食べ物や飲み物をこぼした場合、すぐにやわらかい布を水で濡らし、やさしく拭き取るようにしましょう。
念入りに拭き取る必要がありますが、強くこすると表面を傷つけることになるので注意。その後は自然乾燥させましょう。
ドライヤーなどの熱風で無理に乾かそうとすると、革の変形につながる可能性があります。
ペンのインクがついてしまった
ボールペンやサインペンがソファについてしまったときは、専用のクリーナーがありますので、それを使用しましょう。ベンジンを使用するのはNGです。
カビが生えてしまったら?
お手入れ次第では、ソファにうっすらとカビが発生することもあります。
一度カビができてしまうと厄介なため、できるだけカビが発生しないように普段からのお手入れがとても大切です。
万が一カビが生えてしまった場合は、重曹を軽く水で溶かしてペースト状にしたものを、カビが生えている部分に塗って、そのまま一晩おいておきます。
翌日に乾いた布で重曹をぬぐい、軽く濡らした布できれいに拭いて、革用保護クリームを塗ればOKです。
ただし、すべての革のソファが重曹できれいになるとは限りません。見えないところで事前に試してみたり、心配であれば専門業者に相談したほうがよいでしょう。
スエードやヌバック素材のソファは?
デリケートなスエードやヌバックなどのソファの場合は、起毛製品のためホコリが付きやすいので、普段からブラシをかけたり、やさしく掃除機で汚れを吸い取ったりするのがおすすめ。
汚してしまった場合は布で強くこすらず、たたき落とすようにしましょう。
革のソファお手入れアイテム1:「レザーマスター レザーケアキット」
レザーケア専門のイタリアの企業、ユニタス社のレザーケアキット。クリーナー、プロテクションクリーム、クロス、スポンジのセットで、日本語の説明書付き。
ソファのほか、革製のバッグやパンプス、ブーツなどにも使えます。
革のソファお手入れアイテム2:「エム・モゥブレィ デリケート クリーム」
皮革製品のケアアイテムなどを取り扱うことで有名なエム・モゥブレィのベストセラー製品。
ベタ付かず、自然な潤いやツヤを与え、乾燥やヒビ割れを防止。購入したときのような柔軟性を保ちます。
革のソファお手入れアイテム3:「サフィール カラー補修クリーム」
エルメスのケア用品を手掛ける、フランスの高級革ケアブランド「サフィール」の革の補修用コンシーラー。
47色展開なので、ほんの少しの色の違いで諦めていた革の色落ちを補修、ソファに傷をつけてしまったとき、その傷をカバーしながら自然な仕上がりに見せてくれます。
バッグなどのアイテムにももちろん使えます。
■布(ファブリック)のソファのお手入れ方法
布張り(ファブリック)のソファは、温かみのある風合いが出せるものですが、布地やソファの隙間に細かいゴミがたまりやすくなります。
布のソファの日常のお手入れ
布製ソファの場合、普段のお手入れとして、次の2つの方法を定期的に行うようにしましょう。
布のソファのお手入れ法1:ブラシとコロコロでゴミを取る
布地の目には小さなゴミやホコリが詰まりやすくなります。それを簡単に取り除けるのが、コロコロとブラシ。
ブラシの場合は、布の織り目の方向に沿ってブラッシングをかけると、コロコロだけでは取れないような布の目に詰まったゴミも取り除けます。
ブラシはホームセンターや専門店で販売されています。硬すぎるブラシを使うと布地を傷める可能性がありますので注意しましょう。
布のソファのお手入れ法2:掃除機でゴミを吸い取る
ブラシをかけた後は、掃除機でゴミを吸い取るステップをぜひ行いましょう。
コロコロでは取れなかったソファの隙間に詰まったゴミも、掃除機でしっかり吸い取るようにします。
ブラシ型のアタッチメントを取り付けられる掃除機なら、ブラッシングと掃除機の2つのステップを同時に行うこともできるでしょう。
掃除機を使用するときは、吸い込む力を必要以上に強くしたり、強すぎる力でかけたり、ソファにこすり付け過ぎないようにしましょう。
汚してしまったら?
布製ソファに汚れをつけてしまった場合は、やわらかい布を濡らし固く絞ってから拭き取ります。
このとき、布地の目に沿って拭き取るようにするのがポイントです。
拭き終わったら、乾いた布で乾拭きして、水分や洗剤を残さないようにして、自然乾燥させて完了です。
ダニ退治は?
布製ソファは、布団や枕と同じようにダニの温床になりやすい場所です。
ダニ退治するのなら、ソファ全体を布団などで覆い、布団乾燥機をかけるようにしましょう。温度は50度以上で、数時間程度かけてソファの全体まで熱が行き渡るようにします。
その後、ソファにゆっくり丁寧に掃除機をかけ、ダニの死骸を吸い取ります。
ただし、すべての布製ソファが布団乾燥機できれいになるとは限りません。心配であれば、専門業者に相談したほうがよいでしょう。
布のソファのお手入れアイテム1:「オキシクリーン」
食器のヤニや食べ残し、カーペット、洗濯物などさまざまなものに使える人気の万能洗剤。布製ソファのクリーニングにも使用できると評判です。
布のソファのお手入れアイテム2:「布ソファメンテナンスキット」
布ソファ専用のクリーニングキットで、クリーナーとプロテクター、クリーニンググローブ、スポンジがセットになっています。
布のソファのお手入れアイテム3:「ドイツ製毛取りブラシ」
布ソファーに付着した髪の毛やペットの毛をとるときに便利なブラシ。
静電気の力とゴム製の特殊な形の毛で簡単にかき集めることができます。ソファのほか、車内のクリーニングにも使えます。
■水洗いができないソファのクリーニング法
ソファカバーなど、素材によって「水洗い可」と表示されているものもありますが、そのような表示がなく、水洗いができない場合は、どうお手入れをすればよいのでしょうか。
プロや専門業者に任せる
最も簡単で安心してできるのは、プロや専門業者にお願いする方法。
水を使用せず特殊な溶剤を使って行うドライクリーニングなど、素材にあわせて最適なクリーニング方法を提示してくれます。
ソファのクリーニングサービスを行っている業者や、販売元などに連絡をして、自宅で対応してもらうのが通常の流れです。
自宅で対応できない場合は、業者や販売元にソファを送ってクリーニングしてもらうこともあります。
クリーニング方法は、カバーをつけたままスチームなどを利用して洗うケースと、カバーを外して洗うケースもあります。
料金は、ソファの素材や大きさなどによって異なり、おおよそ8,000円から20,000円ほど。もちろん、クリーニング後のオプションケアや送料などを含めると、さらに高額になります。
ソファの送料の相場は、東京都内間を考えた場合、2人掛けのソファだと16,000円前後、3人掛けのソファだと23,000円前後、4人掛け以上のソファだと30,000円以上するのが相場とされています。
また、ソファを部屋から出しづらかったり、配送業者とソファを受け渡す日時を調整しなければならなかったりなど、送料以外のコストも発生してしまうので、なるべくなら、専門業者に来てもらってクリーニングをしてもらうのがおすすめです。
業者や販売元に送らなければならないほどソファを汚してしまったり、傷めてしまわないように、日ごろからのお手入れを丁寧に行っておきましょう。
スチームクリーナーを使ってみる
洗剤を使わず、スチームの力を利用して汚れを落とすクリーナーが市販されています。それらの道具を使って、自分でソファのクリーニングを行うという方法もあります。
ただし、スチームクリーナーで自宅のソファをきれいにできるのか、きちんと汚れが落ちるのかを、目立たない場所で試してみてから使うのがおすすめです。
スチームクリーナーのおすすめ1:「ロングホースタイプ スチームクリーナー」
ソファからキッチンの頑固な油汚れまで使えるスチームクリーナー。ポイントブラシ、ノズルなど各種アタッチメントも付いて、便利なロングホースタイプです。
スチームクリーナーのおすすめ2:「高圧蒸気スチームクリーナー」
加圧噴射式のため、パラフルで細かく、水浸しになりにくい蒸気が特徴で、しっかり汚れをオフします。
ショルダーベルト付きなので、肩にかけて掃除ができます。スタイリッシュなデザインも人気です。
スチームクリーナーのおすすめ3:「ROOMMATE ハンディスチームクリーナー」
高温高圧スチームで汚れを落とすクリーナー。ハンディタイプなので、気づいたときにさっと掃除できます。
ソファをお手入れして、リビングをより快適な場所に
今回は、ソファが汚れる原因と劣化の種類を見直し、革(レザー)のソファと布(ファブリック)のソファのお手入れ方法とおすすめお手入れアイテムや、水洗いができないソファのクリーニング方法と、ソファを自分でお手入れできるスチームクリーナーのおすすめをご紹介しました。
ほとんどの家庭でひとつはあるソファですが、必要なお手入れグッズを揃えていない方も実は多いのではないでしょうか?
ソファは家族が集まる中心となる場所なので、正しいお手入れ方法で清潔にキープしておきましょう。
- TEXT :
- Precious.jp編集部