みなさんは日本初の“食べるバター専門ブランド”「カノーブル(CANOBLE)」をご存知でしょうか。
一見すると、どこかおしゃれな石鹸のようにも見えるこちらの商品、実は「バター」なんです。甘みのある商品や、刺激的な味の商品、シーズンに合わせた限定商品など、カノーブルからは多種多様なフレーバーの“食べるバター”が販売されています。
バターと言えば、パンや肉料理などの温かいものに添えて溶かして食べるイメージがありますが、こちらは「冷たいバターをそのまま食べる」ための商品なんです。
日本ではあまり馴染みのない楽しみ方ですが、実は食事にバターを多く使う欧米では、バターそのものの味を楽しむための“食べるバター”が、広く浸透しているそうですよ。料理やパンに冷たいバターを乗せてそのまま食べると、口の中にミルクの風味が広がり、味の奥行きが広がるのだそう。
「バターを食べる」と聞くと脂っこいイメージがあるかもしれませんが、ヨーロッパのバターの多くは発酵バター。原料となるクリームを乳酸菌で発酵させてつくらるため、バター自体が風味を持っていて、しつこく感じることがなく、そのまま食べてもおいしいのだとか。
そんな発酵バターを日本でもおいしくいただけるようにつくられたのが、このカノーブルの“食べるバター”なんです。
本記事では、カノーブルを展開する「ナショナルデパート(NATIONAL DEPARTMENT STORE)」のオーナー、秀島康右(ひでしま・こうすけ)さんにお話をお伺いしました。
ギフトや手土産におすすめ!カノーブルで人気の「食べるバター」4選
まずは、カノーブルの「食べるバター」の中で、人気の商品を教えていただきました。
■1:チョコレートとナッツの王道「ヌーベルショコラ・キャラメル・フィグ」
「ヌーベルショコラ・キャラメル・フィグ」は、国産発酵バターと、キャラメリゼした甘さ控えめのミルクチョコレートを合わせたバターです。濃厚な甘さのドライいちじくと、軽い食感のカシューナッツを加えてあり、チョコ×ナッツの王道のおいしさが楽しめます。
フランス産のゲランドの塩を使用したドゥミセル(DEMI-SEL、半塩タイプのバター)なので、スイーツに合わせても料理に合わせても最高に合うそうですよ。
カノーブルでも定番の商品のひとつで、ちょっとしたギフトにもおすすめです。
■2:半分以上がうに!贅沢すぎる「極生うにバター」
見た目のインパクトが抜群で、カノーブルのバターの中でも特に人気なのが、「極生うにバター」。バターの重量中、うに含有量はなんと55%! 商品の半分以上が、うになんです。
発酵バターに醤油とみりんとお酒で味付けしたうにペーストを練り込み、ゲランドの塩を加えてドゥミセルのベースをつくっています。その上にうにをトッピングした、まさに“うに感”たっぷりの商品です。
このまま食べてもおいしい「極生うにバター」ですが、パスタにからめたり、お肉や炊きたてのご飯に乗せて食べたりするのもおすすめだそうです。想像するだけでおいしそうですよね。
■3:ギフトに最適な詰め合わせ「ブール アロマティゼ デギュスタシオン」
こちらは食べるバターの詰め合わせ、「ブール アロマティゼ デギュスタシオン」です。
人気の「ブール アロマティゼ」シリーズ9種類の味を、ひと口サイズで詰め合わせました。みずみずしいフルーツのフレーバーや、香ばしいナッツの風味など、異なる食感や味わいのバターを少しずつ楽しむことができます。
シックな包装で、大切な人への贈り物にぴったりの商品です。また、少しずつバターを食べ比べてみたい! という方にもおすすめですよ。
■4:罪悪感ゼロ!「ギルトフリーバター」シリーズ
こちらは罪悪感なしで食べることのできる「ギルトフリーバター」! なんと脂質もカロリーも、本物のバターの約55%以下まで低減されています。
これまでの「カロリーオフ」のバターとはまったく違う、乳成分を主成分としてつくられている「ギルトフリーバター」。マーガリンなどに含まれる「トランス脂肪酸」が製造工程で生じることがないため、添加物が気になる方にもおすすめなのだとか。
「杏仁フルーツ」や「はちみつ」などのフレーバーで、カノーブルならではの食べるバターのおいしさはそのままに、脂質やカロリー、そして価格まで大幅にカット。毎朝の食卓に常備しておきたい逸品ですよ。
「食べるバター」と一緒に!ここでしか買えない人気商品2選
また、「食べるバター」以外の商品にも、こんな商品がおすすめだそうです。
■1:1年に1度しか焼かないパン「グランパーニュ」
グランパーニュとは、重さが5kgもある巨大なパンの名前。もともとパン職人だったオーナーが1年に1度だけ焼き上げるパンで、「1本のパンを100人で分け合う」をテーマに、期間限定で提供し続けています。
カラフルなグランパーニュですが、着色料などは使用していません。天然素材の色彩や、砂糖・卵・乳製品不使用の生地など、素材にもこだわってつくられているカンパーニュ。もちろん、食べるバターとも相性抜群ですよ。年に一度の限定品、見逃せませんね。
■2:新感覚の和菓子「モチーフ(MOTIF.)」
こちらの「モチーフ(MOTIF.)」は、実はナショナルデパートの人気ナンバーワン商品!
柔らかなおもちの中に包まれているのは、濃厚なラムレーズンのバター。バターは国産の発酵バターとフレッシュバターの2種類を混合、粒のしっかりとしたカリフォルニアレーズンをダークラムに漬け込み、国産もち米でついたおもちで包んでいます。
食べるバター専門店が本気でつくった新感覚の和菓子を、ぜひ一度、ご賞味あれ。
日本人好みの味を出すための「食べるバター」へのこだわり
さまざまな事業を手がけてきた秀島さんが、食べるバターを生み出すきっかけとなったのは、フランスの「ボルディエ(Bordier)」の発酵バターでした。
「ボルディエのバターには、海藻と塩が入ったものや、生のフランボワーズが入ったものがあり、それを食事のときに、テーブルバターとして食べるんです。そのボルディエのバターをベースに、日本人好みの味となるように試行錯誤して生み出したのが、現在のカノーブルのバターです」(秀島さん)
「バターは口内で溶ける瞬間に最大のフレーバーが出るように設計しています。どの温度帯で溶けるか、どの温度帯で香りが広がるか、というところを特に重要視しています」(秀島さん)
また、新しい味をつくるときには、季節の味をそのままというよりも、「季節感をどうやってわかりやすく表現するか」に気を遣ってつくっているそうです。
特に日本人の味覚に合わせて、自然の甘さだけでなく少し砂糖を添加してみたり、「わかりやすい味」を心がけてみたり。そうしたひとつひとつの試みが、カノーブルの「食べるバター」のおいしさに繋がっているのですね。
1月から発売中の新商品「ザ バター チョコレート(THE BUTTER CHOCOLATE)」と「デギュスタシオン」は、チョコレートに含まれる「カカオバター」を乳製品のバターに置換した、バターのような口溶けのチョコレートなのだとか。こちらも楽しみですね。
秀島さんに、今後の展望をお伺いしました。
「もともとはパン屋さんなので、今後はいろいろなフレーバーのバターでクリームをつくり、パンに挟んだりして売っていきたいです。バター加工の技術的な検証は終わったので、ここから本格的な商品展開が始まるという感じです」(秀島さん)
なお、商品はオンラインショップで購入できるほか、岡山と東京にある工場の直売所で購入が可能です。日々、進化や変化を続けるカノーブルの「食べるバター」から、これからも目が離せませんね。
※価格はすべて税込です。
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