備えあれば憂いなしとは言うが、今のご時世、傘は使い捨ての文化がしっかりと根付いてしまっている。ビニール傘が悪いと言うわけではないが、プラごみなどの環境問題が叫ばれている昨今、愛着が持てて長く使えるものを持つべきではないのだろうか。やはり持つ楽しみや、傘をさす楽しみがかけているからだ。そこで紹介したいのが1860年にイタリアのナポリにて創業をはじめた「マリオ タラリコ」の傘だ。
イタリアでは『傘をさしたときに、いかにエレガントに見せられるか?』が大事だという。いかにもイタリアらしい発想だ。そんなイタリアならではの魅力を感じることができるのが「マリオ タラリコ」の傘であり、大量生産の時代に争うようにオールハンドメイドでつくられるイタリアの至宝は、一目見れば魅了され、その傘の存在感に圧倒されることは必至。このブランドを知らずして傘を語ることはできないだろう。
ハンドメイドでつくられる世界一美しい「マリオ タラリコ」の傘
ナチュラルな素材感のハンドルが、荒々しくもあり温かさをも感じさせる
天然木(写真はソレントレモンの木)を丸々一本使用した一本木のハンドル部分は、高熱の蒸気を当て時間をかけゆっくりと職人の手で曲げていき、形状を保つため何ヶ月も固定して保管をしなければならない。木が持つ本来の素材感だけでなく、端正に職人の心を込めたハンドルには、唯一無二の重厚感が生まれる。
先端に宿る芸術
傘の先端のことを石突きと呼ぶ。人間で例えるならば足元なのだが、意外と足元は見られるもの。傘にもそれは当てはまり、ハンドルと同じように傘の顔でもある。天然木には、同じく天然素材のホーンを合わせることでしっとりとした美しさが現れる。個々の個体差があるので微妙に長さが違うのも面白い。傘の長さはおよそ90cm程度。
イタリアらしい個性あふれるバリエーション
シックなネイビーやブラックの無地も存在するが、あえて柄物にフォーカスを当ててみた。シャツやネクタイなどの柄を彷彿とさせる発色のよい美しい生地は、見てるだけで楽しい。8本の骨で形成された大きな傘は、大の大人をすっぽりと隠してくれるので、見た目だけでなく、その実用性の高さも伺える。
以上、「マリオ タラリコ」の傘を紹介した。毎日使うものではないが、こだわることで「自分らしさ」が出るのではなかろうか? おしゃれな方へのギフトとしても喜ばれること間違いなし!
※価格はすべて税抜きです。
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- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- 島本一男(BAARL)
- STYLIST :
- 河又雅俊
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