「屈辱」の「屈」で「屈む」…読み方は「へこむ」?「すくむ」? それとも???
本日は、「屈辱」にちなんだ漢字をおさらいします。
「なぜ急に屈辱?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。実は本日、1月25日は、西洋史上の重要事件「カノッサの屈辱」の起こった日なのです。
「カノッサの屈辱」というと、’90年代にフジテレビ系で放送され、2000年代にリメイク放送もされた、同名の深夜番組を連想される方もいらっしゃるかもしれません。
歴史上の「カノッサの屈辱」とはまったく関連性がなく、日本の消費文化を教養番組風に紹介していて、「いかにもサブカルチャー」という感じの切り口が面白い番組でした。
歴史上の「カノッサの屈辱」は、1077年、当時のローマ王が、権力者でもある聖職者の地位に、自分に都合のいい人ばかりを就任させた結果、カトリック教会から破門されて王位はく奪されそうになり、王様なのに雪の中、裸足でひざまづいて教皇に赦しを願った…という事件です。
3日間も「許して…」と断食しながら祈り続けた場所が「カノッサ城」の城門だったので、地名をとって「カノッサの屈辱」です。ヨーロッパ史では、教皇の力が王よりも上になったりする事実を象徴する事件ですね。
…というところで、クイズです。
【問題1】「屈む」ってなんと読む?
「屈む」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:ある姿勢を物理的に表す日本語です。
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 「屈(かが)む」 です。
「足・腰を曲げて姿勢を低くする」という意味の言葉です。
「後ろの方にも見えるように、前の方はかがんでください」という時の「屈(かが)む」ですね。この字を使うとは、ちょっと意外な感じがしませんか?
「屈辱」や「屈(くっ)する」など、苛烈な表現にからむ漢字なので、強烈な読み方があるのでは?と思いきや(笑)、
単純に姿勢を表現する言葉でした。
「屈する」には「かがむ」と同じ、物理的にしゃがむ動作を表すとともに「負けて服従する」という意味もあるのですが、
「屈む」には、物理的な姿勢のみを表します。
同じ文字でも、送り仮名によって印象が大きく違う言葉になりますね。
…というところで、2問目です。
【問題2】「業腹」ってなんと読む?
「業腹」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:屈辱的な目にあった時など「非常に腹が立つ」ことを表す日本語です。
<使用例>「人の善意をあんな風に受け取る人間がいるなんて、業腹だわ!」
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は・・・「業腹(ごうはら)」です。
屈辱的な仕打ちに合った時など、心から腹を立てているときは、人は理性を失いがちです。不快な気持ちは、言葉にするとやや発散できますが、大人の女性が怒りに任せて「ハラたつ~!」や「ムカつく!」などの発言をすると、あとで「つい理性を無くして、恥ずかしいわ」と後悔しそうですよね?
そんな時「業腹(ごうはら)」という表現なら、怒りを発散させつつ品性も失わない、ちょうどいい表現だと思います。
「まったく、あの人の態度には業腹ね!」
と吐き捨てても、「ハラたつ」「ムカつく」などのように、下品な感じがしません。
さらに、なんとなくですが「ごうはら」と濁音で始まる響きもあいまって「すご~く怒ってます!」という気持ちを表現できるイメージで、スカッとします(笑)。必要な時は、「業腹(ごうはら)」、ぜひご利用ください。
本日は、「カノッサの屈辱」のトリビアと、「屈辱」にちなんだ表現
・屈(かが)む
・業腹(ごうはら)
をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱