仲のよいお友達を訪ねるときなど、手土産に何を持っていけばいいか悩みますよね。

たまにはちょっと目先を変えたものをお渡ししたいけれど、おいしいものでなければ意味がないし……。そんなときにおすすめなのが「ビフカツサンド」。ビーフカツをパンではさんだビフカツサンドは、シンプルながら素朴な味とたっぷりのボリュームでファンの多いメニューです。

京都にはビフカツサンドの名店がたくさんあるのですが、意外と知られていません。そこで、京都通の作家・柏井 壽さん、肉マイスター・田辺晋太郎さん、酒ジャーナリスト・葉石かおりさん、華道「未生流笹岡」家本・笹岡隆甫さん、京都現代美術館キュレーター・梶川由紀さん、女優の羽田美智子さんに、“おすすめのビフカツサンド”を教えていただきました。

‥もう見ているだけでお腹が空いて来ること、間違いなしです!

■1:柏井 壽さん、田辺晋太郎さん、葉石かおりさん、笹岡隆甫さん、梶川由紀さん、羽田美智子さん推薦!肉汁たっぷり、ビフカツ界のパイオニア「はふう」のカツサンド

「はふう」カツサンド¥1,900(税込)
「はふう」カツサンド¥1,900(税込)

「ビフカツといえば『はふう』」(梶川さん・羽田さん)と推薦者6人全員が口をそろえるこちらは、「母体が精肉店だから、肉質のよさは折り紙付き」(柏井さん)という納得の一品。「国産牛の“極上カツサンド(¥5,000/税込)”もありますが、僕はこのオーストラリア産牛の“カツサンド”のほうがガツンとした肉感があって好き!」(田辺さん)

中央がレアになるような絶妙な揚げ加減もポイントです。「肉汁を秘めた美しいルビー色の肉とパンとのバランスが最高」(葉石さん)、「冷めてもおいしいので、ホームパーティの手土産に」(笹岡さん)と、さまざまなシーンで活躍します。

問い合わせ先

  • 「はふう」 本店 TEL:075・257・1581
    住所/京都府京都市中京区麩屋町通夷川上ル笹屋町471-1
    営業時間/11:30~13:30(L.O.)、17:30~21:30(L.O.) 定休日:水曜 

■2:柏井 壽さん推薦!舞妓さんたちにも人気の味、「グリル富久屋」のカツサンドウィッチ

「グリル富久屋」カツサンドウィッチ¥1,780+箱代¥100(税込)
「グリル富久屋」カツサンドウィッチ¥1,780+箱代¥100(税込)

マスタードとデミグラスソースを塗った食パンを4枚使い、中までしっかり火を通した京都牛のヒレ肉200gをサンドしたカツサンド。正方形の箱に美しく収められた端正なビジュアルで、舞妓さんたちにもファンの多い一品です。「花街で創業した老舗洋食店。テイクアウトは踊りの会や南座の楽屋見舞いなどにも重宝されています」(柏井さん)。テイクアウト希望の際は、事前に予約するのがベターです。

問い合わせ先

  • 「グリル富久屋」 TEL:075・561・2980
    住所/京都府京都市東山区宮川筋5-341
    営業時間/12:00~21:00 定休日/木曜、第3水曜 

■3:葉石かおりさん推薦! スパイシーでおつまみにも最適!「キッチン ゴン」ビーフカツサンド

「キッチン ゴン」ビーフカツサンド¥1,400(税込)
「キッチン ゴン」ビーフカツサンド¥1,400(税込)

「このクオリティとボリュームで、この値段!」と葉石さんが絶賛するのが「キッチン ゴン」のビーフカツサンド。ミディアムレアに揚げたヒレ肉(約130g)を、デミグラスベースのソースやマスタードと合わせ、仕上げにブラックペッパーを効かせたサンドウィッチは、テイクアウトも可能です。

「パンが厚めで食べ応えあり。ソースの味がしっかりしているので冷めてもおいしく、ビールやシャンパンとの相性も抜群です」(葉石さん)

問い合わせ先

  • 「キッチン ゴン」西陣店 TEL:075・801・7563
    住所/京都府京都市上京区下立売通大宮西入ル浮田町613
    営業時間/11:00~21:40(L.O.) 定休日/水曜

■4:梶川由紀さん推薦!肉質に徹底的にこだわった「ぐりる金星」ビーフカツサンド

「ぐりる金星」ビーフカツサンド¥5,000(税抜) ※3日前までに要予約
「ぐりる金星」ビーフカツサンド¥5,000(税抜) ※3日前までに要予約

ビーフカツサンド(※3日前までに要予約)は、コースのメインで登場するヒレステーキを約130g惜しげもなく使うだけあって、「もはやステーキサンドです」と梶川さん。5か月以上かけてつくるデミグラスソースは、深みはあるけれどさっぱりとして肉の味を邪魔しません。酸味の効いたピクルスも口直しに最適。

問い合わせ先

  • 「ぐりる金星」 TEL:075・561・1669
    住所/京都府京都市東山区祇園切通し四条上ル富永町129 赤坂ビル1F
    営業時間/17:00~21:00(L.O.) 定休日/水曜 

■5:梶川由紀さん推薦!とんかつソースが絶妙な名店の味!「プチレストランないとう」ビフカツサンド

「プチレストランないとう」ビフカツサンド¥1,080(税込)※前日までに要予約
「プチレストランないとう」ビフカツサンド¥1,080(税込)※前日までに要予約

常連客の裏メニューだった“黒毛和牛のビフカツサンド”(¥2,400/税込・前日までに要予約)の素材を安定して手に入る国産牛に変え、テイクアウトとして定番化しました。独自にブレンドしたパン粉を使いレアに揚げたヒレ肉は、自家製とんかつソースとマスタードを塗ったパンとの相性も抜群。「コストパフォーマンス高し! 豚のコックさんが切り抜かれた箱もかわいくて手土産に最適です」(梶川さん)

問い合わせ先

  • 「プチレストランないとう」 TEL:075・211・3900
    住所/京都府京都市中京区柳馬場通夷川上ル西側
    営業時間/11:30~14:00(L.O.)、18:00~20:00(最終入店) 定休/月曜、火曜の昼 

■6:柏井 壽さん推薦!ワンコインで楽しめる、懐かしい味「志津屋」元祖ビーフカツサンド

「志津屋」元祖ビーフカツサンド¥500(税込)
「志津屋」元祖ビーフカツサンド¥500(税込)

じつはこちらのお店、京都の人なら知らない人はいないほど有名なパン屋さん。数多くのカツサンドがここのパンを使用しているとあって、カツとパンの相性は折り紙付きです。

カツが熱いうちにケチャップ風味の甘辛い特製ソースとなじませてパンにサンド。どのカット面からもカツが2枚見えるのが特徴です。「おそらく地元の人がいちばんリピートしている味」(柏井さん)という、手軽で身近な京都の定番の味です。

問い合わせ先

  • 「志津屋」本店 TEL:075・803・2550
    住所/京都府京都市右京区山ノ内五反田町10
    営業時間/7:00~20:00 無休

■7:柏井 壽さん推薦!文豪も所望した老舗喫茶店の軽食メニュー「イノダコーヒー」ビーフカツサンド

「イノダコーヒー」ビーフカツサンド¥1,880(税込)※6月~9月末まではテイクアウト不可
「イノダコーヒー」ビーフカツサンド¥1,880(税込)※6月~9月末まではテイクアウト不可

都内にも出店する人気喫茶店、じつは本店は京都にあります。谷崎潤一郎や美食家でもあった池波正太郎らが好んで訪れたといわれる老舗です。

人気メニューのビーフカツサンドは、国産牛の内モモ肉を使ったサンドウィッチに厚切りベーコンを2枚添えるのがこの店のスタイル。「脂身が少なめのカツを、塩気のあるベーコンと交互に食べるとさらに美味。洋食屋とも肉の専門店ともまた違う、老舗喫茶ならではの味わいがあります」(柏井さん)。夏季6月~9月末までテイクアウトができないのでご注意を。

問い合わせ先

  • 「イノダコーヒー」本店 TEL:075・221・0507
    住所/京都府京都市中京区堺町通三条下ル道祐町140
    営業時間/7:00~19:00 無休

以上、京都で人気の高い「ビフカツサンド」7点を、京都に詳しい著名人の皆さまの推薦コメントつきでご紹介しました。手軽にパッと口に運べて食べ応えも十分のカツサンドは、仲のよいお友達をご訪問する際の手土産にもぴったりです。懐かしいおいしさを、ぜひ楽しんでみてください。

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PHOTO :
伊藤 信
WRITING :
森中奈央(トライアウト)
EDIT&WRITING :
田中美保(スタッフ・オン)、中村絵里子(Precious)