「明白」にこんな読み方があったとは!読み方は明白(めいはく)でなく、迷いそう?
本日4月6日は「白(しろ)の日」です。単純な語呂合わせですが、「白」という漢字にフォーカスした日本語クイズに挑戦してみましょう!
さっそく1問目です。
【問題1】「明白」の「めいはく」以外の読み方は?
「明白」という日本語の、「めいはく」以外の読み方をお答えください。
ヒント:意訳的な当て字の読み方で、「包み隠さない様子」という意味です。
<使用例>「課長ったら、新入社員の中でも、専務の甥御さんを明白にひいきしていて、本人も居心地が悪そうなのよね」
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 明白(あからさま) です。
「明白(めいはく)」は「はっきりしていて疑う余地がない」という意味で、特に能動的に誰から動かなくとも、真実が見えきっているような状態を示します。
対して「明白(あからさま)」は、「包み隠さない様子」、つまりは、人の行動がややもすると大胆なくらい、ひけらかしているような様子を指しますよね?
同じ漢字でも、読み方によって意味のニュアンスが異なるところが面白い熟語です。
(ちなみに元の中国語では「明白(ミンバイ)」という言葉は「理解する」という動詞として頻繁に使われ、日本語の前者と後者と同様の意味をもつ形容詞としても用いられる、幅広い言葉です)
さて、2問目では、聞いたことはあるのに、意外と知らない四字熟語をおさらいしましょう。
【問題2】「白河夜船」ってどんな意味?
「白河夜船(しらかわよふね、しらかわよぶね)」という四字熟語の正しい意味を、以下の選択肢から選んでください。
1:美しい景色に心を震わせること。
2:何も気づかないほどぐっすり寝入っていること。
3:知ったかぶりをすること。
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 2:何も気づかないほどぐっすり寝入っていること。 と、3:知ったかぶりをすること。 の2つ です。
「白河夜船」という4字熟語は、文学や演劇のせりふなどで出会った方も多いでしょう。しかし「意味がよくわからないまま流してしまった」という人も多そうです。この機におさらいしておきましょう。
「白河夜船」という四字熟語は、日本の故事に由来しています。
京都に行ってきた、と嘘をついた男が、「白河(京都の地名)はどうだったか?」と感想を聞かれますが、男は「白河」を「川の名前」だとカン違いし、「夜の船で眠っている間に通り過ぎたので、よくわからない」と答え、嘘がばれてしまった…というエピソードです。
ここから「白河夜船」は「何も気づかないほどぐっすり寝入っていること」と、「本当は知らないのに、知っているようにふるまう事」という意味を持つようになりました。
会話で使うとしたら、以下のように使います。
「あの人は、いかにも自分はヨーロッパに精通している、という態度をとるけれど、白河夜船。実際は数回旅行に行った程度のようよ」
「白河夜船」という字から、美しい景色を想起しそうですが、実はまったく意味の異なる日本語ですので、ご注意ください。
本日は、「白」という漢字にスポットを当て、
・明白(あからさま)
・白河夜船(しらかわよふね)
という、意外な読み方、意味を持つ日本語をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱