ブレゲ・スタイルが最も純粋に表現されているのが、タイムレスな気品を受け継ぐクラシックコレクションだ。その象徴であり、歴史的な時計から着想した「クラシック 7137」と「クラシック 7337」を、ブランドの得意とする技術のひとつである伝統的なギヨシェ彫りを使い、新たなタイムピースへと昇華させている。

シルバー仕上げのゴールド製ダイヤルと“ブレゲ・ブルー”のゴールド製ダイヤルは2020年の新作。それぞれ異なるギヨシェ彫りの模様によって、時刻などの判読を容易にし、先端に丸いモチーフを配したブレゲ針やローマ数字によって視認性も高められている。

時計史に革新の足跡を刻む、天才時計師ブレゲによる「クラシック」の原点

ペルペチュエル No.5が現代に颯爽と甦る

ブレゲ「クラシック 7137」(左)Ref. 7137BB/Y5/9VU :18Kホワイトゴールド (右)Ref. 7137BR/15/9VU :18Kローズゴールド  SPEC●ケース径:39mm ●厚さ: 8.65㎜●ムーブメント:自動巻き(キャリバー502.3 DR1)●振動数:毎時21,600振動(6姿勢で調整済)●ストラップ:(18Kホワイトゴールド・モデル)ブルーアリゲーターストラップ×ホワイトゴールド製フォールディングバックル、(18Kローズゴールド・モデル)ブラウンアリゲーターストラップ×ローズゴールド製フォールディングバックル ¥4,336,000
ブレゲ「クラシック 7137」(左)Ref. 7137BB/Y5/9VU :18Kホワイトゴールド (右)Ref. 7137BR/15/9VU :18Kローズゴールド  SPEC●ケース径:39mm ●厚さ: 8.65㎜●ムーブメント:自動巻き(キャリバー502.3 DR1)●振動数:毎時21,600振動(6姿勢で調整済)●ストラップ:(18Kホワイトゴールド・モデル)ブルーアリゲーターストラップ×ホワイトゴールド製フォールディングバックル、(18Kローズゴールド・モデル)ブラウンアリゲーターストラップ×ローズゴールド製フォールディングバックル ¥4,330,000 ※税抜価格
ゴールド製ローターにもギヨシェ彫りで装飾。サファイア・ケースバックからキャリバーを見ることができる。
ゴールド製ローターにもギヨシェ彫りで装飾。サファイア・ケースバックからキャリバーを見ることができる。
ダイヤルに手作業で彫り込まれた「クル・ド・パリ」。ブレゲの職人の超絶な美意識に圧倒される。
ダイヤルに手作業で彫り込まれた「クル・ド・パリ」。ブレゲの職人の超絶な美意識に圧倒される。

ダイヤルの判読に有効なデザイン・コードとして、ブレゲが手彫りギヨシェ模様を採用したのは1786年のこと。「クラシック 7137」の原点となる自動巻懐中時計「ペルペチュエル No.5」には、精緻で美しいギヨシェ模様があしらわれている。

現代でもブレゲの職人は、2世紀前と同じように、ギヨシェ彫り機を操って円形の装飾模様を彫り込み、直線には“直線機”を使って模様を手作業で刻んでいく。新作の「クラシック 7137 REF. 7137BB/Y5/9VU」では、パワーリザーブ表示に編み籠の模様の「パニエ」、日付表示に市松模様の「ダミエ」、ダイヤルの主要部分には鋲打ちに似た模様「クル・ド・パリ」が施される。ホワイトゴールド・モデルのダイヤルはブレゲ・ブルーに彩色され、ローズゴールド・モデルのダイヤルは、シルバーのパウダーと柔らかいブラシで仕上げられている。

「クラシック 7137」のデザインベースとなった、1794年に製造された「ペルペチュエル No.5」。
「クラシック 7137」のデザインベースとなった、1794年に製造された「ペルペチュエル No.5」。

至高のクォーター・リピーターウォッチ「No.3833」をオマージュ

ブレゲ 「クラシック 7337」(左)Ref. 7337BB/Y5/9VU :18Kホワイトゴールド (右)Ref. 7337BR/15/9VU :18Kローズゴールド SPEC●ケース径:39mm ●厚さ: 9.9㎜●ムーブメント:自動巻き(キャリバー502.3 QSE1)●振動数:毎時21,600振動(6姿勢で調整済)●ストラップ:(18Kホワイトゴールド・モデル)ブルーアリゲーターストラップ×ホワイトゴールド製フォールディングバックル、(18Kローズゴールド・モデル)ブラウンアリゲーターストラップ×ローズゴールド製フォールディングバックル ¥4,660,000
ブレゲ 「クラシック 7337」(左)Ref. 7337BB/Y5/9VU :18Kホワイトゴールド (右)Ref. 7337BR/15/9VU :18Kローズゴールド SPEC●ケース径:39mm ●厚さ: 9.9㎜●ムーブメント:自動巻き(キャリバー502.3 QSE1)●振動数:毎時21,600振動(6姿勢で調整済)●ストラップ:(18Kホワイトゴールド・モデル)ブルーアリゲーターストラップ×ホワイトゴールド製フォールディングバックル、(18Kローズゴールド・モデル)ブラウンアリゲーターストラップ×ローズゴールド製フォールディングバックル ¥4,660,000 ※税抜価格
ダイヤルはブルー仕上げ18Kゴールドで手彫りギヨシェ模様が入る。12時位置にムーンフェイズと月齢表示、2時位置に日付表示、10時位置に曜日表示、5時位置にスモールセコンドを配置する。
ダイヤルはブルー仕上げ18Kゴールドで手彫りギヨシェ模様が入る。12時位置にムーンフェイズと月齢表示、2時位置に日付表示、10時位置に曜日表示、5時位置にスモールセコンドを配置する。

「クラシック 7337」のオフセンター・ダイヤルは、1812年頃から懐中時計に導入され、1823年には、現在パリのブレゲ・ミュージアムに展示されているクォーター・リピーターウォッチ「No.3833」が登場する。6時位置にオフセットされたチャプターリングや、12時位置のムーンフェイズが特徴的で、このダイヤルレイアウトが現在のブレゲの「クラシック 7337」に採用されている。

手彫りのギヨシェ装飾も多彩で、時間のチャプターリングの縁には麦粒のような模様「グレンドルジュ」、スモールセコンドには市松模様「ダミエ」、中央部には「クル・ド・パリ」を使用。さらにムーンフェイズに用いられたラッカー仕上げの空は彫金による雲で見事に区切られ、輝くドットが銀河を連想させる。また、「クラシック 7137」月を表現したゴールド製ディスクのデザインも刷新され、シャイニーとマットの組み合わせによって立体感のある月のレリーフを実現。10時位置に曜日、2時位置に日付の表示窓のあるレイアウトは、「No.3833」を彷彿とさせる。

ブレゲ針、ブレゲ数字、ギョウシェ文字盤が用いられたクォーター・リピーターウォッチ「No.3833」は1823年に販売。ムーンフェイズ、日付表示、スモールセコンドも搭載している。
ブレゲ針、ブレゲ数字、ギョウシェ文字盤が用いられたクォーター・リピーターウォッチ「No.3833」は1823年に販売。ムーンフェイズ、日付表示、スモールセコンドも搭載している。

薄型ケースによって腕に馴染み卓越の装着感

「クラシック 7137」(左)と「クラシック 7337」(右)。極薄ムーブメントの採用によりケース厚が抑えられ快適なフィッティングを実現する。

18世紀末の伝統に倣い、ダイヤルに時計の個別番号を記し、シークレットサインを刻印。側面にフルート装飾を施したスリムなケースにはゴールド製ローターにもギヨシェ彫りの装飾を施した超薄型のキャリバー502.3を搭載。驚くほど薄いムーブメントは、蓋のない香箱とオフセットしたローターによって実現され、特殊な設計により、通常は隠れてしまう主ゼンマイがはっきり見分けらる。

また、最新の技術研究を反映したシリコン素材のひげゼンマイにも、常に高精度を求めたアブラアン-ルイ・ブレゲの探求心が継承されている。サファイア・ケースバックからは、手作業で装飾された超薄型の自動巻キャリバー502.3の鼓動を見ることもできる。レザーストラップは、強度と快適な装着感を両立したカーブをもつロウ付けのラグに固定されている。

問い合わせ先

ブレゲ ブティック銀座

TEL:03-6254-7211

関連記事

この記事の執筆者
主にモノ雑誌を中心に’80年代から活動するライター。トレンド製品や斬新な着想から生まれたガジェット全般の執筆に取り組む一方で、腕時計やバッグ、シューズといった、男の逸品をテーマにした記事も手がけている。