毎日少しずつ育ち、違う顔を見せてくれる植物から、日々の小さな楽しみを感じて
在宅時間が増える中で、自宅で楽しみを見つけていくことが大事になっています。好きな映像作品を見たり、音楽を聴いたりなど、楽しんでいる方も多いかもしれませんね。また、好きな絵画やフラワーアレンジメントで、部屋を飾って楽しんでいる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、なかなか代わり映えのしない自宅の風景に、ちょっと飽きてきたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方々におすすめしたいのが「植物を育てること」。
毎日少しずつ育って、違う顔を見せてくれる植物は、日々の小さな楽しみを感じるのにもってこいなんです。しかも、食べられる植物なら収穫の喜びも大きいもの。
「手間も時間もかかるのでは?」「土をいじりたくない」「虫がイヤ」と、植物に対していろいろ心配な方にもおすすめなのが、「しいたけ栽培キット」。スーパーなどで1年中見かけるしいたけですが、実はしいたけの旬は春なので、育てるには今がベストシーズンです。
きのこの専門メーカーがベストな状態で仕上げたキットが送られてきて、水をやるだけでモリモリ生えてくるという「しいたけ栽培キット」を、実際に育ててみました。
しいたけを自宅で育ててみた!6日間の全記録を公開
今回、Amazon.co.jpで購入したのは、きのこ栽培のエキスパート・森産業が販売しているしいたけ栽培キットの「もりのしいたけ農園」と「きのこ栽培容器」。
「もりのしいたけ農園」には専用のビニール袋が添付されているので、栽培容器はなくても栽培はできますが、栽培容器があると、しいたけが生えてくる様子を観察しやすくなります。
あとは水やり用に霧吹きかスプレー容器を用意すればOK!
■1:1日目は「水につける」 だけ
到着した「もりのしいたけ農園」を開封します。茶色い塊が入っていました。これはおがくずと、しいたけの菌を混ぜ合わせたもので「栽培ブロック」といいます。ここからしいたけが生えてきます。
栽培にベストな状態で出荷されているので、到着後はすぐに開けて、育て始めてくださいね。
同梱されている説明書の通りに、必要な作業をしていきます。最初だけ、栽培ブロックを水洗いします。軽くなでるようにして、表面を濡らしていきます。
この後は、栽培容器(または栽培袋)に入れるだけ。直射日光の当たらない室内に置いておいてください。知人のしいたけ農家さんに聞いたところよると、「20℃前後の気温が適していますが、1日のうちで昼間25℃→夜間10℃のように温度変化があった方が生えやすい」のだそうです。
タネを土にまく植物よりは、だいぶ簡単に作業が終わりました。
■2:2日目、何か膨らんできた?
2日目にして、何かポコポコしたものが膨らんできたような? 昨日もあったこの白い部分ですが、高さが出てきたような気がします。
1日1回、栽培容器の蓋を外して、上からスプレーで水をたっぷりかけます。常に濡れっぱなしだとカビが気になるところですが、しいたけの栽培ブロックはしいたけ菌でいっぱいの状況。濡れていれば元気に活動しているので、他の菌類が入り込む余地がなく、カビの心配は不要ですよ。
■3:3日目、早くもしいたけ赤ちゃんが誕生!
今日もスプレーで水やり。だんだん色づいてきた突起物は、明らかに昨日とは形が違います! ちょっとびっくり。しいたけ赤ちゃんの誕生です。 なんだかかわいらしいですね。
■4:4日目、もうしいたけになった!
しいたけの傘の部分がしっかりしてきて、これは誰がどう見てもしいたけ!
収穫してしまいたい気持ちを抑えつつ、スプレーします。予想以上にぎっしり生えてきた感じがします。
■5:5日目、いつが収穫期?
昨日よりひと回り大きくなって、すでにお店で売っているしいたけのよう。大きかった栽培容器が狭そうに見えます。「そろそろ収穫してもいいのかも? いや、明日もっと大きくなるのかも?」と、せめぎあう心(笑)。
説明書によると、傘が開ききる前、傘の裏側にヒダが見えてきたら、収穫するのがベストタイミングとのことですが、どの段階が開ききる前なのか、見極めに悩みながら、スプレーをシュッシュと吹きかけました。
■6:6日目、収穫しました!
1日経ってみると、昨日より明らかに傘が開いているのがわかります。ここで、収穫を決断!
ハサミで石突の根元から切り取っていきます。もぎ取ってしまうと、しいたけの傘や栽培ブロックが壊れてしまうので、ハサミで切るのがベストです。
サイズが小さいものも成熟しているので、全部切り取ります。重さを測ってみた所、全部で530gに!
収穫後の栽培ブロックは休養期間に入るため、湿らせつつビニール袋に入れ、保管しておきます。2週間ほど経ったら、バケツなどで水にひと晩つける「浸水操作」という作業を行うと、また、しいたけが生えてくるようになるそうですよ。
収穫したしいたけは、ニンニク、バター、醤油で炒めて昼食の一品に。コリコリした食感と旨味を堪能できました。
写真撮影は毎朝行っていたのですが、夕方に見ても朝より大きくなっているほど! 見るたびに変化があるのはとても楽しかったです。
予想以上のスピード感で成長する「もりのしいたけ農園」。おこもり生活の楽しみに、育ててみませんか?
問い合わせ先
- TEXT :
- 田中いつきさん フリーランスライター
- WRITING :
- 田中いつき
- EDIT :
- 小林麻美