収入アップに繋がるのは「時間を仕組みに変える働き方」「専門スキル」「ベーススキル」!
ビジネスシーンにおいてコミュニケーション力を磨くことは大切ですよね。とはいえ、そのスキルを磨くことによる具体的なメリットとなると、案外よくわからないという方も多いのではないでしょうか?
『うまくいく人がやっている 1億円会話術』の著者である岡崎かつひろさんによると、コミュニケーション力を上げることは、収入アップにつながりやすいといいます。
「はじめに、いまよりも収入を増やすためには、まず『働き方』について見直すことが必要です。例えば、不動産や自動化されたビジネスをもつ、長期の株式投資をするといった、時間を仕組みに変える働き方がこれに当てはまります。
さらに収入を増やすために、専門性の高い資格を取得する、その業種における得意分野をもつ……といった『専門スキル』を身につけることも重要です。
そして、この働き方と専門スキルに上乗せできるのが『ベーススキル』と呼ばれる能力。具体的には、問題解決能力やストレス耐性など、資格にはならないけれど、その人の強みとして認められるものです。コミュニケーション力もこれに含まれます。
SNSが普及した現代社会では、資本=お金よりも認知度と信用度のほうが、価値があるものとして重要視されるようになりました。そんななか、特に信用度を上げるために欠かせないものがコミュニケーション力であり、どんな働き方・職業でも必要とされる大事なスキルなのです」
コミュニケーションのスキルは、きちんと学べば誰でも必ず身につけられます。以下のやってはいけない会話術を参考に、収入アップのための一歩を踏み出しましょう。
大事なのはコミュニケーション力!収入を増やしたい人はやってはいけない「NG会話術」5選
■1:リアクションが薄いのはNG
ビジネスシーンにおけるさまざまなチャンスは、人との出会いによって生まれます。そのチャンスをつかむため、常日ごろから気を配っておきたいのが第一印象です。
岡崎さんは、第一印象をよくする工夫として、身だしなみ、笑顔、感謝(挨拶)、リアクションの4つを挙げています。なかでも、日本人はリアクションをするのが苦手な傾向があるので、心当たりのある方は気をつけましょう。
第一印象は「身だしなみ」「笑顔」「感謝を伝える」「リアクションを大きく」でよくなる
「第一印象をよくするポイントのひとつめは、身だしなみ。ここで大事なのは『相手からどう見られるか』なので、自分の個性を主張するよりも清潔感を優先してください。シャツの襟元や袖口のほか、爪、髪の毛などもきちんと整えましょう。
次に気をつけたいのが笑顔です。素敵な笑顔のコツは、目尻を下げて口角を上げること。これだけで印象がガラッと変わります。ぜひ鏡の前で練習してみてください。
3つ目の工夫は、第一声の挨拶で感謝を伝えること。『今日はお会いできてうれしいです。ありがとうございます』などと、会ってくれたことに対する感謝の気持ちを伝えてみましょう。このとき、少し高めの声を意識すると、さらに好印象です。
最後のポイントは、リアクションを大きくすること。なぜならリアクションは、相手に対して関心があり、愛情を持って接しているという証だからです。
最初のうちはいつもの倍くらいオーバーにするイメージで取り組んでみてください。相槌を打つときは、相手の言葉を復唱すると、話を聞いていることがよく伝わります」(岡崎さん)
人は誰でも第一印象の良し悪しによって、見る目が変わってしまうもの。とはいえ、あなた自身が誰かを評価するときは、くれぐれも第一印象だけで判断しないようにしてくださいね。
■2:ネガティブな言葉や、あいまいな表現を使うのはNG
いつも否定的なことばかり言う人と、積極的に付き合いたいと思う人はいないはず。だからこそ、普段から肯定的で前向きな言葉遣いを心がけたいものです。そして、もうひとつ注意したいのが、期限があいまいな言葉を使ってしまうこと。なぜなら、あいまいな言葉からは、あいまいな結果しか生まれないからです。
「例えば、ダイエット中に『甘いものは食べちゃダメ』と考えると、余計に甘いものがほしくなるように、人間の脳は『○○してはいけない』といわれると、かえってその禁止事項を引き寄せてしまいます。ネガティブな言葉や否定的な表現は避けて、『成功させるためにこうしよう』という肯定的な表現を使いましょう。
ちなみに『がんばります』という言葉には、できないかもしれないけれど……という意味が含まれているので要注意。
また、チャンスをつかむためには、あいまいな表現もNG。『またいつか会いましょう』では、なかなか実現しません。その人とまた会いたいなら『来週の平日』『来月の土・日』というように具体的な期限を切りましょう。
期限を切るのが難しい場合は、『のちほど日程を調整させてください』などと、その日のうちに次回会う約束を取るのがおすすめです」(岡崎さん)
言葉は思考をつくり、思考は行動のもとになります。つまり意識的に言葉を変えることで、行動も変わるということ。ネガティブな言葉やあいまいな表現は控えましょう。
■3:理詰めで淡々と話すのはNG
ビジネスシーンでの交渉やアポ取りなど、相手に動いてもらいたいとき、どのように伝えればいいか困ってしまった経験はありませんか? 相手を味方につけ、人の力を借りるためには、話し方にコツが要ります。それは、理屈だけでなく情熱を伝えることです。
「『感動』という言葉は『感』じて『動』くと書きますが、『理動』はありません。つまり理屈だけでは人は動かないということ。たしかに理屈も大事ですが、誰かに協力してもらえるか否かという場面では、情熱を伝えることが決め手になる場合があります。
情熱を伝えるときは「I」「YOU」「WE」という3つの観点で話す
ビジネスにおいて情熱を伝えるときは、3つの観点で話すのがポイント。まず自分(I)にとってどれだけ価値があるものなのか、次にあなた(YOU)にとっての価値、最後に私たち(WE)にとっての価値、つまり社会的意義が大事であることも伝えると、協力してもらいやすくなるでしょう。
話し方のコツは、淡々と言葉を並べるのではなく、要所要所で声のトーンに強弱をつけること、そして身振り手振りを加えることです。人は最後のひと押しに弱いので、『もう少しで決められる』というときこそ、一生懸命さが明暗を分けると覚えておいてください」(岡崎さん)
人に協力してもらいたいときは、理屈一辺倒にならないように、声の強弱やジェスチャーを意識して話しましょう。通販番組のナビゲーターをイメージするとよいかもしれませんね。
■4:反対意見や問題点を指摘したあとに「フォローしない」のはNG
取引先や上司とのやりとり、部下の指導などで、相手の言葉に反対意見を述べたり、問題点を指摘したりする場面はあるでしょう。近年、問題点に気付ける人の価値が上がっていることもあり、そういった意見を出せるのはよいこと……ですが、伝え方に気をつけないと、せっかくの意見を受け入れてもらえなくなってしまいます。
「反対意見や問題点を指摘されると、相手はその感情を後に引きずってしまいがちです。議論の場であれば話は別ですが、反対意見や問題点を伝えるときは、先に日頃の感謝を伝えてみましょう。
相手が部下の場合は、感謝の代わりに褒めてあげてもOK。すると相手も悪い気がせず、素直に聞き入れやすくなるという心理があります。
問題点を伝えたあとのフォローも大切です。話の最後を感謝や褒める言葉で締め括ると、印象がよくなります。また、部下を指導する場面であれば、その場で回答を出させず『今日話した内容について、後日メールして』などと伝え、冷静に考える時間をあげるとよいでしょう」(岡崎さん)
いくら正論でも伝え方を誤ると、敵をつくってしまいかねません。「いつも○○してくださって、ありがとうございます」といった枕言葉に加え、伝えたあとのフォローも忘れずに。
■5:依頼が来たときにまず「条件を確認」してしまうのはNG
上司や信頼している人から仕事の依頼をされたとき、やる・やらないの返答の前に、条件や期日などを確認するという方は多いはず。もちろん条件の確認は大切です。しかし、やるかどうかの返答の前に条件を確認することが、相手を信頼していない証拠になってしまうケースも……。
「例えば、初めて仕事をする取引先のように、まだ信頼関係が築けていない相手からの依頼であれば、返答をする前に条件を確認する必要があるでしょう。ですが、『この人についていこう』と思っている上司や、人生や仕事の手本となるメンター(指導者)からの依頼なら、まず『やります』と即答するのが正解。
というのも、相手は『あなたならできる』と信じているからこそ、あなたに仕事をもってくるのです。ならば、あなたも相手を信じ、全力で期待に応えましょう。
仮に、どうしてもこの条件では難しいという場合は、きちんとその理由を説明できれば問題ありません。このとき『こういう条件であれば可能です』というように代案を出せれば理想的ですね」(岡崎さん)
いまの時代は、完璧さよりもスピードが求められています。信頼関係のある人物から依頼が来たときは、勇気をもって「やります」と即答してみてください。キーワードは、スピード=情熱です。
コミュニケーションスキルは、きちんと学んだことがない人が多いぶん、磨けば磨くほど周囲との差が生まれます。できるところから少しずつ取り入れて、収入アップを目指しましょう。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 上原 純