「ロック音楽」ってどんな音楽?「カリスマ」ってどんな人?意外と理解できていないかも!
6月9日は「ロックの日」だそうです。音楽のロック、つまりロックンロール(rock ’n’ roll)の記念日として、ロック愛好家らしく語呂合わせの「ノリ」で制定されたようですね(笑)。
ところでみなさま「ロック音楽」とは、どんな音楽を指すのでしょうか?「ロックといえばこういう音楽」というイメージは知っていても、言葉で説明するとなると、どう表現すればいいのかわからない、という方も多いのでは?
「ロックンロール(rock ’n’ roll)」のロックは英語の「rock(揺らす・揺さぶる)」、ロールは「roll(転がす)」を意味します。もともと、空気を揺さぶる(rock)ようなインパクトのある曲調で、聞いた人が踊りだす(roll)ようなダンス・ミュージックを「rock ’n’ roll」と呼んだのが始まりです。
ロック音楽の存在は誰もが知っていても、「ロック」=「揺れる・揺さぶる」という言葉の意味は、知らない人が多そうですよね?
「揺れる」つながりで、本日1問目のクイズです。
【問題1】「揺蕩う」ってなんと読む?
「揺蕩う」という日本語の読み仮名をお答えください。
ヒント:「ゆらゆら揺れ動いて定まらない」「心があれこれ迷って定まらない」という意味の日本語です。
<使用例>「もう30代なのに、揺蕩うような生き方をする弟がいて、心配でたまらないの」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 揺蕩(たゆた)う または 揺蕩(たゆと)う です。
「揺(ゆ)れる」という字に「放蕩息子(ほうとうむすこ)」の「蕩(とう=のびやか/だらしがない、などの意味)」で「揺蕩(たゆた/たゆと)う」と読む、意訳的な読み仮名になります。
ロック・スターには、例文のように「私がこの人の身内だったら、心配してしまいそう」というタイプも少なくありませんよね? 危なげな生活ぶりやアブノーマルな行動すら「伝説」として愛好家に注目され、「カリスマ」と呼ばれたりします。
というところで、2問目に参ります。
【問題2】「カリスマ」ってどういう意味?
「カリスマ」とは、何を意味しているでしょうか?以下の選択肢の中から選んでください。
1:超自然的な、人の資質
2:崇拝される人や物
3:専門家・達人
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:超自然的な、人の資質 です。
「カリスマ」とはもともとギリシア語「Χάρισμα」・ドイツ語「Charisma」で、意味は「預言者・呪術師・英雄などに見られる超自然的、または常人を超える資質」とされています。
それ以前はキリスト教用語として「神からの天与のたまもの」という意味で広義に用いられた言葉でしたが(言語は古代の複数国の公用語であったアラム語だと思われます)、のちにギリシア語、ドイツ語で前述のように定義されました。
また、社会学的にはドイツの社会学者マックス・ヴェーバーが「支配」という社会的関係を成立させる、3類型の一つとして「カリスマ的支配」を挙げており、「特定の人物の(信仰の対象となるほどの)非日常的な能力=カリスマ」と定義しています。
日本のロック・ミュージシャンに当てはめるなら、音楽性と並んで、言動やファッションまで、長期にわたって信奉され続けている矢沢栄吉さんなどは、本来の意味での「カリスマ」と呼べる対象かもしれません。
しかし昨今の日本では、「カリスマ」という言葉は、もう少し平坦な意味で使われる傾向ですよね?
実は「カリスマ」という言葉、1999(平成11)年の「日本新語・流行語大賞」のトップ10に入賞しています。
「カリスマ美容師」「カリスマ主婦」「カリスマ読者」などの言い回しが登場したのもこの年以降で、「ひときわ強い魅力や能力、またはそれをもつ人」というようなニュアンスで使われるようになってきています。
ちなみに【問題2】の選択肢2「崇拝される人や物」は外来語で「アイドル」、選択肢3「専門家・達人」は「スペシャリスト」になります。
本日は、6月9日「ロックの日」に関連して、
・ロック
・カリスマ
という外来語の背景トリビアと、
・揺蕩(たゆた/たゆと)う
という難読漢字をお送りしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱