「赤口」って何? 一週間の始まりは何曜日か、答えられる?

みなさま、「大安」や「友引」という言葉はご存知ですよね?「大安」は結婚式などに向いている日、「友引」は葬儀を行うのによくない日、などのジンクス、私たちの社会生活の中に、なんとなく、でも広く浸透しています。手帳やカレンダーに、こうした言葉が印刷されているものもありますよね?

「大安」や「友引」などの言葉は「六曜(ろくよう/りくよう)」と呼ばれる、ポピュラーな「歴注(れきちゅう)」のひとつです。

「歴注」とは、暦(こよみ)に記載される、日時や方位などの吉凶、その日の運勢などを記した事項のことです。

つまり「日付」も「歴注」であり、「六曜」も「歴注」です。カレンダーに印刷されそうなことがらの総称です。

しかし、「日付」はすべてのカレンダーに印刷されていますが、「六曜」はあったりなかったりしますよね?

「六曜」ってなんなのでしょうか?

「六曜」は、昔の中国で「時間を区切る際に使われていた考え方」だと言われています。

現代の暦では「月曜日、火曜日」など、7つの曜日で時間を区切る考え方が一般化していますが(「七曜(しちよう)」に基づく区切り方)、「六曜」は「七曜」が基本ではなかった時代の、「七曜」とは別の尺度の時間の区切り方になります。

「六曜」の6つの区切りの名前が「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」になります。

…というところで1問目のクイズです。

【問題1】「赤口」ってなんと読む?

「赤口」という日本語の読みかたをお答えください。

「六曜」の中でも、これだけ読めない人が多い!?「あかくち」ではありません!
「六曜」の中でも、これだけ読めない人が多い!?「あかくち」ではありません!

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 赤口(しゃっこう) です。

これが最も代表的な読み方ですが、他の読み方も、一応書いておきますね。
これが最も代表的な読み方ですが、他の読み方も、一応書いておきますね。

「赤口(しゃっく/じゃっこう/じゃっく/せきぐち)」などの読みかたもあるにはあるのですが、「赤口(しゃっこう)」が一番浸透度が高いので、これを覚えておけば恥をかいたり混乱を招いたりせず、無難です。

友引(ともびき)・仏滅(ぶつめつ)・大安(たいあん)は何かと目にすることがある、先勝(せんしょう)・先負(せんぷ)は、なんとなく読める人が多い、けれども「赤口」はさっぱりわからない・・・という方が多いようですので、クイズにしてみました。

※友引には(ゆういん)、先勝には(さきかち/せんかち)、先負には(せんふ/せんまけ/さきまけ)という読み方もあります。

「六曜」は吉凶占い的な意味でもとらえられますが、実は、いつ、どこの誰が吉凶を意味づけたのか、起源が解明されていません。「大安=大いに安し。一日通して吉」のような、それぞれの「曜」の意味付けはあるものの、「なぜこの日にそういう吉凶があてこまれるのか?」という時間軸の根拠は、不明なのです。

明治時代に太陽暦が導入された時には、日本政府が「吉凶付きの歴中は迷信である」と、使用を禁止した、という歴史もあります。

というところで、2問目のクイズです。

【問題2】一週間の始まりは何曜日?

日本の一週間の始まりの曜日は、以下のどちらでしょうか?

1:日曜日

2:月曜日

意外と混乱が多いですよね?
意外と混乱が多いですよね?

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 1:日曜日 です。

日本では日曜日が週初です。根拠は…解説をご覧ください。

日曜日・月曜日のどちらを週の始めと考えるか、意外と個人差があり、予定を合わせる時に混乱した、という経験のある方も多いのでは? 日曜日に「来週の水曜」の約束をしたら、Aさんは3日後、Bさんは10日後だと思っていた…などの話を耳にしたことが何度もあります。

日曜日を週初とする考え方は、キリスト教やユダヤ教に根付く考え方、とされ、アメリカや日本日曜日を週初と考えるのが基本です。日本の労働基準法では「一週間」を「原則として日曜から土曜」という考え方で記載されています。

これに対し、ヨーロッパでは「ISO規格」の勧告に従い、1974以降「生活や実務上では、週の始まりを月曜日とする」という考え方を採用しています。

こうした知識を得たところで、今後約束するお相手にとっての週初が何曜日かは、規定することができません(笑)。予定を合わせる際には、くれぐれもよくご確認ください。

本日は「六曜」という暦注についておさらいしつつ、

・赤口(しゃっこう)

という言葉の読み方と、

・「週の始めの曜日」についての、各国の基本的な考え方

についてのトリビアをお送りしました。

この記事の執筆者
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ILLUSTRATION :
小出 真朱