「デジタルライカ」の躍進が止まらない。2019年に発表された『ライカQ2』は、単焦点レンズながらライカならではのとろけるようなボケを味わえる描写性に加え、防塵防滴性能、4K動画撮影機能、ISO50000まで撮影できる高感度耐性などを備えた、世界最高のデジタルカメラ。もはや文句のつけどころは存在しない。
型落ちにならない唯一のデジタルカメラ
ライカのカメラ2機種
しかしそんな進化とは「一見」真逆をいくような最新モデルも、同時に生み出し続けている点が〝ライカ〞らしさ。今年発表された『ライカM10モノクローム』は、カラー写真も動画も撮れない、文字どおりモノクロ専用のデジタルカメラ。しかしそれは決して時代に逆行しているわけではなく、美しいモノクロ写真を撮るためだけに進化を極めた、数多の技術の賜物なのである。
つまりライカにとってすべては「理想の写真」ありきであって、その進化は、流行を追うための進化ではない。だからこそデジカメとはいえ長年にわたって使えるし、その価値を失うこともないのだ。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2020年春号より
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- PHOTO :
- 唐澤光也(RED POINT)