「蟹眼」ってなんと読む?どんな意味?・・・繊細な言葉の妙にうっとり!
みなさま、占いはお好きですか?
Precious.jpでも、西洋占星術のホロスコープランキングが、大変ご好評をいただいております。ご自身のお誕生日が占い上、何の星座に入るかは皆さまご存知だと思いますが、どんなシステムで「生まれ星座」が決まるかはご存知ですか?
生まれ星座は「その時期に太陽が通過中の星座」を意味しているそうです。
本日7月22日は「蟹座」生まれの最終日ですから、本日までは太陽が蟹座を通過中で、
明日23日以降、8月22日までは太陽が「獅子座」を通過してゆく…という事ですね。
生まれた時に、エネルギーの象徴でもある太陽が通過していた星座が、西洋占星術上の「生まれ星座」なのですね!
というところで本日は「蟹」と「獅子」に関連する日本語をピックアップしてみます。
【問題1】「蟹眼」ってなんと読む?
「蟹眼」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「蟹の目」または、転じて「湯がわき始めた時に出る小さな泡。また、そのわき具合」を意味する言葉です。
<使用例>
「お湯の具合は…まだ蟹眼ね。お茶をたてるのに最適な、松風のころあいを見逃さないようにいたしましょうね」
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 蟹眼(かいがん) です。
過去のクイズで、横書きの文章を「欧米の文字や文=横文字」を表現した「蟹行(かいこう)」という熟語を出題しました。「蟹(かい)」という音読みを覚えていらした、ご存知だった方には、簡単に読み下せたと思います。
興味深いのは「蟹眼(かいがん)=湯がわきはじめた時に出る小さな泡」という意味ですよね?こちら、茶道に精通した方はご存知かもしれませんが、茶道における湯のわき具合「湯相(ゆあい)」を、繊細な五段階に分けて説いたうちの、一段階を表現した言葉です。
<茶道用語:『湯相』の段階>
1:蚯音(きゅうおん)…湯がわく直前の、蚯蚓(みみず)が這うようなかすかな音。
2:蟹眼(かいがん)…湯がわき始め、小さな泡がたちはじめる段階。
3:連珠(れんじゅ)…小さな泡が連なってたちのぼる段階。
4:魚目(ぎょもく)…大きな泡がたつ段階。
5:松風(しょうふう)…窯に、シュンシュンと松の間を吹き抜ける風のような音がする段階。湯の温度は70℃台。
この「松風」の状態が、お茶をたてるのに最適な段階とされ、これを過ぎると湯が沸きすぎて「無音」の状態になる、とされています。「湯相」の表現については千利休も用いた、という説が散見されます。また、8~9世紀の中国の漢詩にも、すでにこうした「湯相」の表現が登場しているようです。
細やかさと詩的な表現に、単純にお茶を入れるのとは全く別に練り上げられた「茶道」という文化の重みを感じますね。
さて、2問目は「獅子」に関係する難読クイズです。
【問題2】「獅子女」ってなんと読む?
「獅子女」という表記の読み方をお答えください。
ヒント:「エジプト神話、ギリシア神話、メソポタミア神話などに登場する神聖な存在、または怪物」を、漢字で表現した表記です。
<使用例>
「エジプト旅行で見た獅子女は、とても荘厳だったわ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 獅子女(スフィンクス) です。
字だけ見ると、どんな豪快な女性かと思ってしまいますが(笑)、
獅子の身体と人間の顔を持つ神話上の生物をあらわす表記となれば、納得ですね!
本日はホロスコープの変わり目とされる日にちなんで、
・蟹眼(かいがん)
・獅子女(スフィンクス)
という難読漢字をご紹介しました。話題のタネにいかがでしょうか?
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱