Dior(ディオール)で注目すべきITバッグは、メゾンを象徴するキャンパス地を用いて生まれ変わったシリーズ「DIOR OBLIQUE (ディオール オブリーク)」。
初の女性アーティスティック ディレクターに就任したマリア・グラツィア・キウリによって蘇った、全面にブランドロゴが敷き詰められたその革新的なデザイン。そのデザインは、卓越した才能の持ち主として一目置かれていたマルク・ボアンが、1967年に考案したもの。その由緒正しきデザインを、自身初となるコレクションで取り入れるきっかけが、娘と過ごす何気ない日常生活のなかから生まれた、という事実にも驚きです。
「アンティークのバッグを娘がSNSにアップしているのを見て、若い世代には新鮮に映るんだ、ということに気づいたのです」。
プライベートでは2児の母という一面をもつマリア・グラツィアが考案するアイテムは、どこかやわらかく、女性ならではの繊細さを表現しながらも機能美にも優れている。そのバランスの良さが今の時代にフィットするポイントともいえます。ここでは、ストラップを付け替えて個性的に色付けすることも可能になった「新ITバッグ」の魅力の一部始終を分析してご紹介します。
動画で見る、ディオールが誇る職人技術
まずは、「ディオール オブリーク」のキャンパス地がどのようにつくられているのか、歴史あるメゾンが誇るサヴォワールフェールの素晴らしさを伝えるために、その一部始終を動画で公開。オリジナルと同じ職人技術が用いられ、さらに最高級のコットンを使用することにより、しなやかでリッチなテクスチャーの一品が完成するまでをご覧ください。
このバッグが完成するまで、その驚くべき熟練技術をダイジェストでご紹介
このバッグの製作をたどるために、まずはフランドル地方に位置する、ある織物工房に足を向けてみましょう。50年前、まさにこの場所で、グラフィカルなモチーフのこの生地が誕生しました。最初の工程は、モーターを使って布地の製作に必要な経糸のボビンをすべて空にし、同じボビンに正確な順序で巻き付けていく作業から始まります。
■1:9,700本以上の糸で織り上げる「ディオール オブリーク」 キャンパス
■2:厳しいチェックを通り、ネクストステップへ
■3:1㎜のズレも許されない、カッティング作業
■4:全 71のパーツを感覚で切り分ける職人技術
■5:バッグの「顔」であるレザータブを手作業で配置
■6:部位によって使い分けられる確かな技術
■7:機能性も加味したデザインを投入し、完成へ
注目すべき新作、全アイテムをご紹介
ディオール初となる女性アーティスティック ディレクターに抜擢されたマリア・グラツィア・キウリによる新生ディオールは、早くも世界中で注目の的。女性だからこそ、実際に使う女性の気持ちに寄り添ったデザインを提供できるのも、今の時代には必要な要素のひとつなのかもしれません。
かつての巨匠たちが築いてきた歴史に敬意を示しつつも、新しい発想で周囲を沸かせるマリア・グラツィアが率いるディオールの次シーズンにも、今から期待が寄せられます。
※価格はすべて税抜です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- EDIT&WRITING :
- 石原あや乃