仕事もプライベートも、自分らしくありたい。そんな女性のライフスタイルを一気に格上げしてくれるのがクルマです。助手席専門に甘んじることなく、自分でハンドルを握って、好きなときに好きな場所へ!
そこで今回は、雑誌『Precious』のパートナーメディア『MEN'S Precious』で自動車記事を手がけるエディターの櫻井 香さんが、とっておきの場に合う英国車の最高峰、「ロールス・ロイス」の魅力を解説します。
馬車の時代から続く正統派の品格


――外出にはまだまだ気を使わなければなりませんが、そうはいいつつもイベント事が増えていくこれからの季節、とっておきの場を盛り上げるラグジュアリーな1台を教えてください。
「もっともフォーマルな場にふさわしいのは、セダンと呼ばれるタイプです。タクシーに使われる車両がそれにあたります」
――なぜフォーマルな場にふさわしいのでしょう?
「それは一番古典的な形状だからです。馬車の時代は先頭に馬、次に御者、屋根付きのキャビンに乗員、そして最後部にラゲッジ置き場というレイアウトでした。馬をエンジンに置き換えれば、セダンと同じになることがわかるでしょう。セダンはエンジンのあるボンネット部分とキャビン、トランクが隔絶されていることも、フォーマルな乗り物とされる理由。ちなみにボディサイズが大きく快適装備満載のモデルの場合は、サルーンと呼ぶことが多いです」
――そういうことなんですね!
「その正統たるボディタイプを長くつくってきたのが、英国の老舗、ロールス・ロイス。先日、『ゴースト』というサルーンが新しくなり、メディア向けに披露されたので、取材に行ってきました。
ミニマルなデザインを取り入れて登場!


――ロールス・ロイスというと、とても大きなクルマというイメージです。どちらかというと、運転手付きで後ろの席に乗るものですよね?
「かつてはそうでした。『ゴースト』は、20世紀初頭に王侯貴族や富豪が愛用した『シルヴァーゴースト』がルーツです。昔と違うのは、必ずしもショーファー(お抱え運転手)付きで乗るとは限らないという点。自分でハンドルを握っても楽しめるような設計になっています。
――なるほど。それで新しくなった『ゴースト』は、どんなクルマなのでしょうか?
「正統派サルーンの堂々とした存在感を保ちながらも、より滑らかでミニマルなデザインとなっています。過剰な押し出しを抑えたことで、女性的なやわらかさのある、とても上品なスタイリングですね。ギリシャ時代の神殿を思わせる大きなフロントグリル、ボンネットの上に付くマスコットなどのアイコニックなディテールは、新型にも継承されています」
通称“魔法のじゅうたん”


――運転したときの感じも知りたいです。
「残念ながら新型はまだ試せていませんが、従来型はドアを閉めた瞬間、外の喧騒がうそのように感じられるほど、徹底した静粛性が図られていました。エンジンもかかってないのでは? と思うほど静かで、アクセルペダルを踏むとシュルシュル〜という、まるでエレベーターが横方向に移動するようなフィーリングで加速していきます。幽霊を意味する『ゴースト』という名前は、周囲に存在を感じさせないという意味が込められているそうです」
――幽霊とはちょっと怖い気もしますが、小泉八雲の文学作品のような、幻想的な世界観に引き込まれそう。
「乗り味は“魔法のじゅうたん”と称されるほど滑らかで、その点も幻想的ですね。新型はその特徴をさらに突き詰めているそうで、運転できる機会があれば、ぜひ試してみたいと思っています」
――そのときはぜひ後ろに乗せてください!
「いやいや、女性がハンドルを握ってこそ映えるし、ホテルのエントランスに停めたときの華やぎを、ぜひ体感してください!」
【ロールス・ロイス ゴースト】
ボディサイズ:全長5,545×全幅2,000×全高1,570㎜
価格:¥35,900,000〜(本体のみ・税込)
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- Precious.jp編集部