カルティエ現代美術財団とミラノ トリエンナーレが、8年間にわたるパートナーシップを締結しました。

今後、ミラノ トリエンナーレ内の1,300㎡のスペースは、カルティエ財団のプログラムから生まれる展覧会や両機関の協力により企画される展覧会の会場に充てられることとなります。

共同プログラム第1弾『クラウディア・アンデュジャール展:ヤノマミ族の闘い』が開催中

The young Susi Korihana thëri swimming, infrared film, Catrimani, Roraima【1972–74年】©️Claudia Andujar
The young Susi Korihana thëri swimming, infrared film, Catrimani, Roraima【1972–74年】©︎ Claudia Andujar

2020年10月17日(土)~2021年2月7日(日)まで、ミラノ トリエンナーレにて『クラウディア・アンデュジャール展:ヤノマミ族の闘い』が開催されています。

クラウディア・アンデュジャールは、50年以上にわたりブラジル最大級の先住民族ヤノマミ族の写真撮影と保護に生涯を捧げるブラジルのアーティストです。

カルティエ現代美術財団は、ヤノマミ運動とクラウディア・アンデュジャールの活動を20年以上支援し続けてきました。

同展では、300点以上の写真をはじめオーディオビジュアル インスタレーション、ヤノマミ族によるスケッチ、1本の映画などが展示されています。写真芸術に対する彼女の並外れた貢献と、人権活動家としての多大なる役割に迫る展覧会となっています。

ヤノマミ族の居住地域は現在、違法な金採掘に加えて新型コロナウイルス感染症の蔓延が重なり、これまでにも増して危機的な状況です。

今回の展覧会は、人道および環境危機がコロナ禍によりさらに悪化するいま、まさに今日的意味を持つ展覧会となりました。

ミラノ トリエンナーレとは?

ミラノ トリエンナーレは、デザイン、建築、ビジュアルアート、パフォーミングアートといった現代文化に関するあらゆる形態のアートを一堂に集める国際文化機関です。

ミラノのパラッツォ デッラルテ内にある建物は、1933年に建築家ジョヴァンニ・ムツィオにより手掛けられました。

国際色豊かで分野横断的なプログラム編成を行う独自のシアターを有するとともに、イタリアンデザインのコレクションや現代アートに特化した図書館、アーカイヴ、保存研究室を併設しています。

デザインと建築に的を絞ったミラノ トリエンナーレ国際展を3年毎に開催しており、次回の開催は2022年の予定です。

両機関による今後の展覧会にも注目!

カルティエ現代美術財団とミラノ トリエンナーレの両機関は、国際的な現代アートを引き続き支援すべく、今後も展覧会を開催予定です。

2021年には、カルティエ現代美術財団のコレクションの中から、アルゼンチン出身の画家ギジェルモ・クイッカが選定・監修にあたる 『Les Citoyens(市民)』展が開催されます。


カルティエ現代美術財団は、長年にわたり環境、気候変動、動植物の世界の破壊、森林伐採、先住民とその文化の消失といった現代の主要な問題を、アーティストらと協力し世界各地の展覧会において取り上げてきました。そんなカルティエ現代美術財団のさらなる取り組みに、今後も注目です。

問い合わせ先

カルティエ カスタマー サービスセンター

TEL:0120-301-757

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
池尾園子