甥や姪、親しい友人のお子さんが七五三を迎える場合、お祝いをしてあげたいと考える方も多いのではないでしょうか。ここでは、七五三とはどのような行事なのか、また、お祝いの相場や贈り方のマナー、プレゼントの選び方、お祝いに添える言葉についてご紹介します。さらに、七五三のお祝いのお返しについてもチェックしてみました。

■七五三にお祝いは必要?

子供の健やかな成長をお祝いする「七五三」。孫や姪、甥など、身内に七五三を迎える子供がいる場合には、将来の幸せを願いつつ心をこめてお祝いを贈りましょう。この記事では、七五三のお祝いの送り方について紹介していきたいと思います。

■七五三とは

七五三とは
七五三とは

「七五三」とは、7歳、5歳、3歳の節目に、子供の成長と、これからも健やかに育つようにという願いを込めてお祝いをする日本の伝統行事です。 宮中や公家で行われていたとされる、3歳の男女が行う髪置き、5歳の男子が行う袴着、7歳の女子が行う帯解きという行事が由来と言われています。 七五三では、神社で御祈祷したり、お参りが終わったら食事会を開くというご家庭も多いようです。

七五三はいつ?

正式には「七五三」は11月15日ですが、最近では仕事や学校の予定に合わせて、その前後の土日などにお参りやお祝いをするのが一般的です。

■七五三のお祝いはいつからいつまでに渡すといいの?

基本的には11月の初めから11月15日までとされています。最近では混雑を避けて早めにお参りを済ませてしまうこともあるので、できれば事前に七五三のお祝いの日程を聞いて、それに合わせて渡すといいでしょう。日程がわからない場合は、余裕をもって10月中旬から11月初旬頃を目安にしましょう。

直接渡せない場合

距離が離れていたり予定が合わなくて直接お祝いを渡すことができない場合は、お祝いを現金書留で送ってしまっても問題ありません。その場合も、お金はご祝儀袋に入れましょう。メッセージカードや一筆箋などにお祝いの言葉を書いて同封すれば一層喜んでもらえます。

遅れてしまった場合

七五三のお祝いをし忘れてしまったり、11月15日を少し過ぎてしまった場合、直接会って渡せるのなら「少し遅れてしまったけれど」と伝えてお祝いを贈りましょう。都合がつかないようであれば、郵送でなるべく早くお祝いを送ってください。

かなり時期を過ぎてしまって現金を渡すのは気が引けるような場合は、現金ではなく、子供に喜んでもらえる品物をプレゼントするのもよさそうです。 お祝いが遅れてしまうと贈る側は恐縮してしまいますが、贈られる側はお祝いしようとしてくれるその気持ちがうれしいと感じるはずです。

■七五三のお祝いの相場

七五三のお祝いは、いくらくらいが相場なのでしょうか。

お祝いは現金?プレゼント?両方?

七五三は基本的に家族で行う内輪のお祝いなので、こうしなければならない、という厳格なルールはなく、お祝い金かプレゼント、またはその両方を贈る場合もあるようです。 しかし、地域の習慣や親族間の決まりごとなどがあることも珍しくないので、祖父母や親戚に事前に確認してみると安心ですね。

七五三を迎えたお子さんの祖父母からは、お祝いとして晴れ着を、親戚からは髪飾りや靴などの小物をプレゼントすることが定番とされていましたが、最近は晴れ着はレンタルで済ませることも多く、身に付ける物をプレゼントする場合は趣味や持っている物と合うかどうかなど、子供の両親とよく相談することが必要となります。

兄弟(姪・甥)に贈るお祝いの相場

兄弟(姪・甥)に贈るお祝いの相場としては、5,000円~10,000円と言われています。 かわいいい甥っ子や姪っ子のお祝いはうれしいものですが、兄弟姉妹でも子供の人数や年齢差などはそれぞれの家庭によって違うので、お祝い事の際の金額や贈り物の有無など、状況によって兄弟姉妹間で話し合って事前にルールを決めておくとスムーズです。

友人に贈るお祝いの相場

友人に贈るお祝いの相場としては、3,000円~5,000円と言われています。かなり親しくしている間柄だと、友人のお子さんの七五三のお祝いを渡すこともあるようですが、現金だと返って気を使わせてしまうこともあるので、おもちゃやお菓子など、気軽に受け取ってもらえる品物を贈るのもいいですね。

祖父母、親戚、会社の人の相場

その他、祖父母の場合は10,000円~50,000円、親戚の場合は5,000円~10,000円、会社の人の場合は5,000円~10,000円を相場と考えておけばよさそうです。ただし、お祝いで大切なのは気持ちです。お菓子やおもちゃなどでお祝いの気持ちを示すのもいいでしょう。

■七五三のお祝いの贈り方

七五三のお祝いの贈り方について、必要なものや熨斗(のし)の選び方について解説します。

七五三のお祝いの贈り方
七五三のお祝いの贈り方

必要なもの

ご祝儀袋は、中袋と熨斗(のし)付きの物を選びましょう。毛筆を使うのが正式ですが、なかなか難しいので筆ペンや太めのフェルトペンを使用しても問題ありません。ただしボールペンや万年筆の使用は失礼にあたるので避けましょう。インクの色はお祝いの気持ちを込めて濃い黒を選びましょう。

熨斗(のし)の選び方

水引が蝶結び(花結び)のものを選んでください。蝶結びは、ほどいてまた結びなおせることから、何度あってもいいお祝い事に使用されています。

表書きの書き方

文字は楷書で丁寧に書きましょう。 表書きの上段中央にお祝い事の名目を、下段中央にやや小さめに贈り主の氏名を書きます。金額は中袋の表中央に漢数字(参仟圓(三千円)、伍仟圓(五千円)、壱萬圓 (一万円)、弐萬圓 (二万円)、参萬圓 (三万円)、伍萬圓( 五万円))で書き、裏面左下には郵便番号と住所を記入します。

お祝い事の名目は、四文字になると「死文字」として縁起が悪いと嫌う人もいます。なるべく四文字になるのを避けるか、「祝 七五三」の「祝」の字を大きめに書き、少し間を空けて「七五三」を書くなどすると良いでしょう。

全年齢に対応

贈る子供の年齢がわからない場合の名目は、「祝七五三」という表書きで贈るようにしましょう。

各年齢に対応

「祝七五三」という表書きはどの年齢でも使えますが、七五三の場合、年齢に合わせて表書きを変える書き方があります。 3歳の男女へのお祝いは「賀御髪置」、5歳の男の子へのお祝いは「賀御袴着」、7歳の女の子へのお祝いの表書きは「賀御帯解」と書きます。

■七五三のお祝いのプレゼントの選び方

七五三のお祝いに贈る場合、現金以外にはこんなプレゼントもおすすめです。

お菓子

七五三のお祝いには、子供が喜ぶお菓子もおすすめです。ただし、子供にアレルギーがある場合もあるので、本人が食べられるのか、好きなものなのかの確認が必要です。

おもちゃ

おもちゃの場合は、年齢に合わせて危険がないか、楽しく遊べるかが重要になります。また、収納場所が必要になってしまうなど、受け取る相手の迷惑にならないように、事前に親御さんと相談をしておくことが重要です。

図書カードや商品券

好みがわからない場合は、好きな本や買い物で使える図書カードや商品券もおすすめです。また、労いの気持ちを込めて、両親に喜んでもらえるプレゼントも喜ばれます。

■七五三のお祝いに添える言葉

七五三のお祝いに、ひと言言葉を添えてみませんか。七五三のお祝いにふさわしいおすすめの言葉をご紹介します。

わかりやすい文章で

七五三を迎える本人に贈る場合、シンプルでわかりやすい内容にしましょう。贈る相手のいいところが伝わるように、「いつも笑顔が素敵な〇〇ちゃん」などを入れると喜ばれます。

成長を振り返る文章で

甥や姪、親戚の場合など、生まれてからの成長を知っていることも多いですよね。成長を振り返る文章を入れると、成長を喜んでもらえていると伝わります。

これからの成長を願って

七五三はこれまでの成長を祝う節目でもありますが、今後の成長を願うものでもあります。「次の七五三も楽しみです」などの言葉を添えましょう。

■七五三のお祝いのお返しは?

七五三のお祝いは子供に贈る物なので、一般的にはお返しはないと思っておきましょう。お祝いの席に呼ばれているときは、当日の食事がお返しと考えられています。昔は千歳飴などを贈る風習もあったため、何かお返しを用意する場合は、飴や袋を手作りしても喜ばれるでしょう。

■思い出に残る七五三のお祝いを贈ろう

思い出に残る七五三を
思い出に残る七五三を

七五三は特別な日だからこそ、思い出に残るお祝いをしてあげたいですよね。将来の幸せを願って、心を込めてお祝いを贈りましょう。

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