リモートワークでもカジュアルすぎないように見せるには「ジャケット」が役立ちます。キャリアウーマンの相棒ともいえるジャケットスタイルは、オンラインミーティングでも大活躍。オンラインに限らず、お仕事シーンでは椅子に座った状態で話す機会も多いので、上半身で存在感を示す着こなしはおさえておきたいものです。

今回は、世界の自動車メーカー大手で初めて女性トップに就いた、アメリカの大手自動車メーカー「General Motors(ゼネラルモーターズ)」の会長兼CEOを務めるMary Barra(メアリー・バーラ)さんの、巧みなジャケットの着こなしに注目します。いわゆるスタンダードなジャケットではない、遊び心あるジャケットの形や、合わせるトップスの選び方、色のアレンジが際立ったコーディネートテクニックは、着こなしのバリエーションを増やしてくれそうです。

オンラインでも着映える!世界のキャリア女性から学ぶ「上半身が美しく見えるジャケットの着こなし方」

■1:トレンディーで気取らない「ジップアップデザインのジャケット」

ノーカラーのジップアップ・ジャケット
細いチェーンの2連ゴールドネックレスでエレガンスも投入

ジャケットとパンツのコンビネーションは、お仕事スタイルの基本形です。シンプルに見えやすい組み合わせですが、ジャケットのディテールに変化を盛り込むと、ありきたりに映りにくくなります。

イベントで語るバーラさんは、ノーカラーのジップアップジャケットに身を包みました。襟のない丸いネックラインが、優しげな雰囲気に。トレンディーなジップアップデザインが、気取らないキャラクターを印象づけています。ボタンで留めるジャケットよりもすっきり見えるので、シャープさも演出。上質感ある素材は、椅子に座った状態の上半身を艶やかに見せています。

■2:女性らしさを引き出す変化球「ライダースジャケット」

レザーのライダースジャケット
動きの豊かなジャケットは「リモート映え」も効果大

いかにもお仕事仕様のスタンダードなジャケットではなくても、色の選び方次第でビジネスシーンでも取り入れられます。例えばライダースジャケット。女性らしさを引き出してくれるトーンや素材感を意識することで、重宝しそうです。

ハードさを引き出すライダースジャケットも、エレガントなグレージュカラーなら、お仕事シーンにも馴染みます。明るい色みが表情も柔らかくしているだけでなく、パンチングレザーが、朗らかな印象に整えています。バーラさんは、トップスとパンツを黒でまとめて、すっきりしたツートーンの装いにまとめました。大人の女性のニュースタンダードとして取り入れたくなります。

■3:大人の女性を美しく魅せる「誠実感あるネイビージャケット」

濃いネイビーで統一したパンツスーツ
ジャケットの前を開けて、トップスをのぞかせるのが着こなしのコツ

パンツスーツは典型的なオフィススタイルだけに、自分らしく着こなすにはトップスの選択が肝心です。たとえば、柄物のブラウスを選ぶことで、フェミニンなムードにコントロールできます。

バーラさんは、誠実さや知的さを際立たせてくれる、濃いネイビーのパンツスーツに、シルキーな輝きが上品なブラウスを合わせました。リクルート感を引き出しやすいブラックやネイビーのインナーを合わせるよりも、大人の女性らしい上品なアプローチといえます。大事なプレゼンの日などに取り入れたいスタイルですね。

■4:知的でシャープな表情を印象付ける「クラシックな黒ジャケット」

オールブラックのトータルコーデ
大人の女性を美しく魅せるオールブラックスタイル

ジャケットスタイルをシックに仕上げるには、色を統一するのが効果的です。ブラックでまとめれば、品格や落ち着きも備わります。重たく見えないようなワンポイントの工夫も必須です!

バーラさんは、ジャケットをはじめ、タートルネックのニットトップスやパンツもオールブラックでそろえました。少し素材感を変えて、光沢のマリアージュを楽しんでいるのが個性的に見えるポイント。さらに。胸元にゴールドのロングネックレスを加えて、視線を顔まわりに集まるように仕掛けています。オンラインでも映える着こなしは、いますぐ役立ちそうですね。


今回は、さまざまなジャケットスタイルをビジネスシーンで取り入れていらっしゃるキャリアウーマン、メアリー・バーラさんの着こなしに注目しました。印象を操りながら、セルフプロデュースを行なっている世界のキャリア女性のお仕事スタイルは、私たちの日常のシーンでも役立つはずです。オンラインでの打ち合わせなどで、積極的に取り入れてくださいね。

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この記事の執筆者
多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報、着こなし解説などを発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かした解説が好評。自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い。著書に『おしゃれの近道』『もっとおしゃれの近道』(学研パブリッシング)がある。
PHOTO :
Getty Images
WRITING :
宮田理江
EDIT :
石原あや乃