「煤払い」ってなんと読む?大人として意味も知っておきたい言葉です!
本日12月13日は、古来、新年の準備を始める「正月事始め」の日です。
昔の人はこの日から、門松にする松や、お雑煮を炊くための薪をを調達しに行ったり、本格的な大掃除を開始したりしていました。実質上の「歳末(さいまつ)」が始まるわけです。
…という事で本日はまず、「末」という漢字の入った難読熟語に挑戦しましょう!
【問題1】「末成り」ってなんと読む?
「末成り」という日本語の「すえなり」以外の読み仮名をお答えください。
ヒント:「遅い時期に、蔓(つる)の先のほうにみのる、弱々しい実」転じて「顔色の青白い弱そうな人」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「私の好みのタイプは、繊細そうな、眼鏡をかけた末成りっぽいルックスの男性よ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 末成(うらな)り です。
「すえなり」「うらなり」どちらも同じ意味の言葉です。
フィクションの登場人物のキャラクター性を表現する際に「ウラナリ眼鏡タイプ」など、聞いたことがありますよね?現代では「繊細そうなルックス」という個性を意味する言葉として認識している方が多いと思いますが、
もとは、「末成(うらな)り瓢箪(びょうたん)」など、いかにも弱々しい実にイメージを重ね、人をからかう意味合いで使用されていた言葉です。
現代ではヒントの例文のように「末成りタイプが好み」という方もいらっしゃると思いますが、「末成り」という言葉は基本的に人をけなす表現ですので、使うシーンにはお気をつけください。
…さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「煤払い」ってなんと読む?
「煤払い」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「日本の年中行事で、年末に行うならわしの、天井や壁にたまった汚れをおとす大掃除。」です。
<使用例>
「昔は、煤煙(ばいえん)が巻き上げたホコリがたまりやすかったから、大掃除を『煤払い』と呼んだのでしょうね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 煤払(すすはら)い です。
「煤払い」という言葉は耳にしたことがある、という方、「煤払い=大掃除」という認識をご存知の方も多いと思います。
しかし、なぜ「大掃除」が「煤払い」という表現で呼ばれていたか?については「汚れ→黒っぽい→煤(すす)?」程度の、大雑把なイメージだったのではないでしょうか?
「煤払い」は、本当に「煤」を「払う」一大事だったのです。
ヒントの例文でも触れたように、昔は、薪や炭火を用いて煮炊きをしていたので、煤煙が細かいホコリを巻き込んで高いところにたまりやすく、
高いところであるがゆえに簡単にお掃除できず、年末に「さあ、煤を払うぞ!」と気合を入れて挑んだわけです。
言葉を掘り下げると、文化が見えてきて、興味深いですね。
本日は、「正月事始め」とされる12月13日を切り口に、
・末成(うらな)り
・煤払(すすはら)い
という難読漢字をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱