その年に発売されたラグジュアリーウォッチから、40~50代にふさわしい逸品をカテゴリーごとに選出する「Precious Watch Award」。今年で3年目を迎えました。今年も高い審美眼をもつ8人のプロフェッショナルが、華やかに出そろったニューモデルのすべてを吟味し最高の一本を決定しました。
最新『Precious』1月号では「Precious Watch Award」を総力特集。この記事では、その中からクラフツマンシップ賞を受賞した、ジャガー・ルクルト「101 スノードロップ」をご紹介します。
ムーブメント、宝飾技術、それぞれ至高を究めたクラフツマンシップに敬意を込めて。
あまりにも稀少なため実物が日本に届かず、受賞対象から外れてしまったものの、「それはあまりにも残念」という声が多く上がり、急遽部門を新設。時計としてジュエリーとして、究極に挑んだ、マニュファクチュールの技術力と矜恃の結晶のようなウォッチです。
創業以来187年、一貫して時計製造に専念する名門、ジャガー・ルクルト。そのウォッチメイキングは、スイスの時計産業の聖地であるル・サンティエに拠点を置く工房ですべて行われており、ひとつ屋根の下で180以上の職種の熟練の職人たちが日々切磋琢磨しながら、時計製造に情熱を傾けています。
その長い歴史のなかで製造されてきたムーブメントは、なんと1200種類以上! それには複雑機構でも最高難度のミニッツリピーターやトゥールビヨンなどのハイコンプリケーションも多数含まれ、メゾンの豊かな独創性と創造性を語ります。
同時に、創業間もないころからジュエリーウォッチも手がけ、歴史あるジュエラーと比肩する宝飾技術の伝統と実力も兼備。とりわけ、宝石の輝きを最大限に生かすジュエリーセッティングの技は、専業のジュエラーをも凌駕する高さを誇ります。
そんなジャガー・ルクルトが2020年の新作の目玉として発表したのが、この「101 スノードロップ」。メゾンの美学と矜恃が凝縮されたこのハイジュエリーウォッチに収められているのは、1929年に開発された世界最小の機械式ムーブメント「キャリバー101」です。
「ジュエリーと機械式時計の融合という点で、ひとつの究極ともいえる完成度の高さに拍手!」(本間恵子さん)
スイスのジュウ渓谷にうっすらと積もった雪の下から芽吹く、清らかな白いベル形の花から着想を得た、繊細なマンシェット(バングル)スタイル。時計全体に使われているダイヤモンドは904個(合計20.9カラット)。
そのうち、204個がペアシェイプ、700個がブリリアントカットと、異なるカット、形状のダイヤモンドが織りなす美麗な輝きは、うっとり見惚れるほど。
「誕生からほぼ1世紀近く経った現在でも、世界で最も小さい機械式ムーブメントであり続けている歴史的なヘリテージ。紛うことなき時計界の至宝です」(岡村佳代さん)
「ペアシェイプのダイヤモンドが放射線状に広がり、花びらの上に積もるはかなげな雪の表現も繊細」(中村絵里子)
「『101』の最高傑作」(並木浩一さん)
ほぼすべての審査員から、惜しみない賛辞を集めました。
※掲載した商品は、税抜です。
※文中の表記は、PG=ピンクゴールドを表します。
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- PHOTO :
- 戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 関口真実
- COOPERATION :
- 安里昌悟
- EDIT&WRITING :
- 岡村佳代、長瀬裕起子、中村絵里子(Precious)