価値観や選択眼に変化が生まれたニューノーマル時代。多くの人がオーセンティックな物、より心地いい物に惹かれる流れの中で、ランジェリーライターの川原好恵さんは「下着も時を超えて愛される優雅さや機能美を備えた名品があらためて注目されている」といいます。さらに「名品と呼ばれる下着は女性に自信を与え内面から輝かせてくれる」とも。
大人の女性のワードローブにぜひそろえていきたいそんな名品下着を、物づくりの背景やストーリーを交えながら紹介します。まずは、フランスを代表するブランド「Aubade (オーバドゥ)」が1992年に発売し、世代を超えたファンを魅了するコットンシリーズ「BAHIA(バイア)」です。
3つのパターンで理想のバストラインをつくる。世代を超えて愛される、オーバドゥのコットンシリーズ「バイア」
フランスを代表するランジェリーブランド「オーバドゥ」。その名は「朝の詩」を意味し、愛する人と過ごした甘い前夜を思い出しながら詠む朝の詩をイメージして名付けられました。その歴史は、1875年にフランス パリでベルナール医師が医療用コルセットを作り始めた時にまで遡ります。
19世紀初めにはレースやフリルを施したファッショナブルなコルセットを提案し、1958年にブランド名を「オーバドゥ」に。それから今に至るまで、ランジェリー業界のトレンドセッターとして世界中の女性達を魅了し続けています。
その歴史の中で1992年のデビューからずっと販売されているコレクションが「バイア(BAHIA)」です。ブラジル北東部に位置するバイア州からインスパイアされたコレクションで、フランスで「バイア」は「ファーストオーバドゥ」として、母から娘へ贈られることも多いそう。
コットン地に刺繍が施されたそのデザインは、立体的に見えるバストシルエットと相まって、「オーバドゥ」らしい華やかさとヘルシーなセクシーさが共存します。
黒と白のベーシッカラーにくわえ、シーズンによっては限定色が登場
定番のカラーは白と黒。白はヘルシーなムードを携え、黒はエレガンスを宿す「バイア」。色によって雰囲気が大きく変わり、長年の歴史に裏付けられた秀逸なカッティングでボディラインの美しさを引き出す、それが長年愛される理由です。
現在、販売されているのは白と黒の2色ですが、シーズンによっては、コレクションテーマに沿ったカラーやプリントが発売されるのも「バイア」の魅力。そのシーズンカラーやシーズンプリントは限定商品となるため、発売される度に購入する「バイアコレクター」も少なくありません。
その「バイア」が2019年春により若々しく、より機能的にバージョンアップ。名前も「バイア エ モワ(バイアと私)」となりました。コットン地に刺繍を施すアイコニックなスタイルはそのまま、端が切りっぱなしのように見えるクリーンカットのコットンメッシュを採用して肌あたりをソフトにしたり、レースアップのリボンが解けない仕様にしたりして、よりモダンな作りに。
2019年春にはナチュラルなバストシルエットをつくるブラレットが登場
それにくわえて、待望のトライアングルブラレットが登場。ナチュラルなバストシルエットをつくるノンワイヤーのフロントホック。Y字のバックスタイルにも刺繍を施し、背中の開いたトップスから見せてもOKのデザインになっています。下からバストを持ち上げて魅惑的なデコルテを作るハーフカップ、ボリュームアップできるパテッドブラの3パターンがあり、なりたいバストを叶えます。
さらにショーツも3パターン。ヒップが半分くらい隠れるブラジリアンショーツ、タンガ(Tバック)、そして最も「オーバドゥ」らしいデザインのボクサー。上の写真でモデルが着用しているボクサーはフランスでは「サントロペブリーフ」と呼ばれる、タンガとヒップハングショーツが合体したようなデザイン。「オーバドゥ」独特のデザインですが、ヒップを魅力的に見せるショーツとしてフランスでは人気のアイテムです。
「オーバドゥ」のランジェリーはバストメイク機能を備えつつ、ファッションとしてランジェリーを楽しむことを教えてくれるブランド。まだ試したことのない方は「ファーストオーバドゥ」の「バイア」をぜひ手にとってみてください。
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- TEXT :
- 川原好恵さん ランジェリーライター
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- WRITING :
- 川原好恵
- EDIT :
- 石原あや乃