「店賃」って何にかかる費用?カン違いしていませんか?
本日12月27日は、日本最古の商店街と言われる、東京の観光地・浅草の「仲見世(なかみせ)」が、近代的に整備され、新装開店した『浅草仲見世記念日』です。
新装開店、といっても、時代は明治18(1885)年までさかのぼり、それ以前の仲見世の発祥は、なんと江戸時代、元禄、享保のころ(17世紀後半から17世紀初頭あたり)だと言われています。本当に歴史ある商店街なのですね。
東京きっての観光ランドマークの一つ・雷門を有する浅草寺の参拝客でにぎわい続けるこの商店街ですら、今年はコロナ禍の影響で苦戦を強いられている様子が、たびたびニュースに取りざたされました。感染対策と経済の両立は本当に難しい問題ですが、この年末にはようやく、コロナワクチン接種までの展望も見えてきておりますね。間もなくやってくる令和3年が、明るくすばらしい年になりますように。
…本日は、「店」という字の入った、間違えやすい日本語のクイズをお送りします。
【問題1】「店卸」ってなんと読む?
「店卸」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「決算や整理のため、商品や製品の在庫を帳簿と引き合わせて数を調べ、金額を評価すること」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「年末の店卸は大規模だから、けっこう骨が折れるわよ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 店卸(たなおろし) です。
「棚卸(たなおろし)」とも表記します。
「店(みせ)」を「店(たな)」と読む例には、時代劇に出て来る大規模な商家を表現する「大店(おおだな)」などがありますね。
店(みせ)と言えば、商品を陳列する「店棚(みせだな)」がつきもの、ということで「店=たな」という読み方ができたようです。
…さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「店賃(たなちん)」って何?
「店賃(たなちん)」という日本語の正しい意味を、次の選択肢の中から選んでください。
1:店舗など「事業物件の賃借料」を指す言葉。
2:店舗に限らず不動産の「借家料」を指す言葉。
3:「おつかいのお礼の駄賃」を指す言葉。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 2:店舗に限らず「不動産賃借料」を指す言葉。 です。
「店(たな)」という言葉には「商店」という意味のほか、「貸家/借家」という意味もあるのです。
「店賃(たなちん)」は話し言葉ですが、ちょっとした会話にこの言葉を使う不動産業者は、今でも多いようです。
「店」という字が入っているので、事業物件に限定した言葉のようにカン違いする方もいらっしゃるようですが、
「店賃=家賃」であり、すべての不動産賃借料を指す言葉です。
賃借物件の入居者のことを、個人であっても「店子(たなこ)」と呼びますよね?
本日は、『浅草仲見世記念日』にちなんで「店」という漢字の入った、間違えやすい日本語
・店卸(たなおろし)
・店賃(たなちん)
についておさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『仲見世』ホームページ(浅草仲見世商店街振興会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱