「元旦」の正確な意味、ご存知?知らずに使っていませんか?
あけましておめでとうございます。令和3年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、年賀状や書初めに書く定番の言葉に「元旦(がんたん)」がありますね。みなさま、「元旦」という言葉の正確な意味、ご存知でしょうか?
さっそく1問目のクイズです。
【問題1】「元旦」ってどういう意味?
「元旦」という日本語の意味として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:1月1日
2:1月1日の朝・午前中
3:1月1日の日中
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 2:1月1日の朝 です。
朝や午前中に限らず「1月1日」 だと思っていた方も多いのでは?
しかし、「1月1日」を丸ごと指す言葉は「元日(がんじつ)」です。「元」には「元祖(がんそ)」という熟語があるように「はじまり」という意味があります。「(1年の)始まりの日」という意味が「元日」です。
「元旦」のほうは、「元日の朝」という意味で、広くとらえても午前中までを指します。
「旦」は「水平線から太陽がのぼるようす」を表現した漢字で、「朝/明け方」などの意味を持ちます。
ですので、本日の夕方に会いした方に「元旦からお目にかかれてうれしいです」などと言うのは間違いです。お気をつけ下さいね。
…というところで、2問目のクイズです。
【問題2】「旦」って1文字でなんと読む?
「旦」という字の、1文字で単語として意味の通る読み方をお答えください。
ヒント:本来「日の出るころ/夜明け」という意味の言葉でしたが、変遷し「翌日」を指す単語として使用されることが多くなりました。
<使用例>
「旦の海を見に行きたいわね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 旦(あした) です。
「あした」という言葉、本来は「夕/暮」の対義語で「夜明け/朝」を指す言葉だったのです。ですので、例文のような「旦(あした=朝方)の海」という表現が成立します。
話し言葉の中で「あした」といえば「翌日の朝」を指す例が多かったことから、「あした」という言葉が徐々に「翌日全体」を指すようになっていったようです。
ちなみに「明日(あした)」という表記も、もともとは「旦(あした)」と同じ「夜明け」を指す言葉だったそう。
「あした」という言葉が、本来、「日の出るころ/夜明け」という意味だったとは、
未来は明るい、という意味のようで、とても素敵ですよね!
本日は、
・元旦(がんたん)
の本来の意味と、
・旦(あした)
という難読漢字をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱