メルセデスのコンパクトな都市型SUV、GLA。同じくコンパクトSUVに分類されるGLBよりもホイールベースが100mm短く、スタイルや走りに明確な違いがある。GLBはオーソドックスな直線基調のボディラインと、機能面でも本格派SUVで、7人乗車とスクエアなエクステリアデザイン、そしてゆったりとした乗り心地も持ち合わせている。

対して、ホイールベースの短いGLAは5人乗車のコンパクトなボディにメルセデスのSUV技術を凝縮させると同時に、都市型のライフスタイルに適した軽快な走りとスタイリッシュな外観を特長とし、明確に性格分けが行われている。

小さいことによるメリットは特に市街地で強く感じられる

日本でも人気を博した先代よりも全高を100㎜以上高め、SUVの力強さも感じさせるようになった。
日本でも人気を博した先代よりも全高を100㎜以上高め、SUVの力強さも感じさせるようになった。
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背が高くなったことによる乗車中の快適性はすこぶる高い。
背が高くなったことによる乗車中の快適性はすこぶる高い。

GLAの外観は、真横から見ると前後のオーバーハング(車軸からボディ先端までの距離)が短めで、ルーフラインはスポーティなクーペのよう。かといってハッチバックのAクラスの車高を単に上げたということではなく、しっかりとSUVならではの力強さも表現されている。スタイリッシュさと力強さ、さらにはメルセデスならではのプレミアム感をうまく採り入れている。市街地の車群の中で見ると、ちょっぴり可愛らしさまで感じる。

こうした性格付けのおかげで、市街地でのフィット感がとてもいい。ただし全高が1620mm(テスト車両はオプションのAMGライン装着車で1,605mm)となっていることを考えると、高さ制限を1600mm以下に設定していることが多い立体駐車場では入庫が適わないことは、少し気になる部分でもある。

短いホイールベースによって実現できたキビキビとした走りの気持ちよさは、様々なシーンで感じることができる。最小回転半径は5.3mとGLBより20cm短いこともあり、小回りの良さや交差点での軽快さ、そして縦列駐車など、市街地でのストレスもかなり軽減される。

ライフスタイルに根ざしたクルマ選びができる人におすすめ

コクピットの基本的なつくりはAクラスやBクラスと同じで、対話式インフォテインメントシステムのMBUXやスマートフォンのワイヤレス充電器などが標準装備される。
コクピットの基本的なつくりはAクラスやBクラスと同じで、対話式インフォテインメントシステムのMBUXやスマートフォンのワイヤレス充電器などが標準装備される。
頭上に余裕があり、座面の位置が高くなったことで周囲の状況もつかみやすい。テスト車両のシートはオプションのレザーエクスクルーシブパッケージ仕様。
頭上に余裕があり、座面の位置が高くなったことで周囲の状況もつかみやすい。テスト車両のシートはオプションのレザーエクスクルーシブパッケージ仕様。
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またホイールベースが短いことやオーバーハングが短いことは、うねりなどを通過する際に有利に働く。ロードクリアランスも確保しやすくなるし、急坂路などに突入するときも気が楽。都市型とはいうものの、いざとなればオフロードでの走破性をしっかりと発揮できるだけの実力も持っている。

こうした性格の違いを考えた上でメルセデスのコンパクトSUVを選ぶとすれば、家族がいて後席の使用頻度が高く、しっかりと荷物も積みたいという人にはオールラウンドなGLB。

一方、都市生活者で前席主体ならば、GLAが断然スマートだ。我々はクルマを選ぶとき、必要以上に実用性を重視しがちだ。友人家族を乗せるかもしれないから3列シートがいいとか、荷物をたくさん積んだときにストレスを感じないよう、荷室が広いクルマを選んでおこう、とか。

所有している間にライフステージが変わることはもちろんあるだろうが、ことさらに広さや大きさを必要とせず、スニーカーのような街で映えるデザインとフィット感を重視したいのなら、GLAはとてもいい選択肢になるだろう。

【MERCEDES-BENZ GLA  200 d 4MATIC】
ボディサイズ:全長×全幅×全高:4,415×1,835×1,620mm
車両重量:1,710kg
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
エンジン:直列4気筒DOHCターボディーゼル 1,949cc
最高出力:110kw(150PS/3,400~4,400rpm)
最大トルク:320Nm/1,400~3,200rpm
価格:¥4,618,182(税抜)

問い合わせ先

メルセデス・ベンツ

TEL:0120-190-610

この記事の執筆者
男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで「いかに乗り物のある生活を楽しむか」をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書「クルマ界歴史の証人」(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。
PHOTO :
篠原晃一
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