【目次】
- 【1】アイシャドウは頑張らず、自然な陰影をつくる程度にする
- 【2】マスカラは上まつげにつけず、下まつげを強調
- 【3】リップは色よりラインを重視し、上唇をふっくら整える
- 【4】チークはベージュ系を選び、自然にたるみ頬を引き上げる
- 【5】コンシーラーは肌色より明るい色を選び、目尻と下まぶたのくすみを一掃
- 【6】こなれ美人になれる「眉メイク」5つのポイント
- 【7】メガネのタイプ別・顔立ちにしっかりなじむ「眉メイク」のコツ
【1】アイシャドウは頑張らず、自然な陰影をつくる程度にする
メガネ着用時、アイシャドウはふだんの7割以下で十分です。まぶたに濃淡をつけすぎると、レンズを通したときに強調されて、メイクがやりすぎに見えてしまうのでご注意を。やわらかな影色と自然な艶をつくるためにおすすめなのが、クリームやジェルタイプのアイカラーです。指先にクリームシャドウをとったら、目の際にひと塗りし、アイホールまで優しくぼかすだけで、ソフトな立体感が生まれ、目元は明るく仕上がります。メガネの堅い印象も中和されます。アイシャドウのカラーに迷ったら、明るいベージュを選択しましょう。ピーチベージュは、くすみや凹みまぶたも若々しく見せてくれる万能色。ゴールドの控えめな輝きで、ツヤと明るさがアップします。
【2】マスカラは上まつげにつけず、下まつげを強調
上のまつげに長さやボリュームを出しすぎてしまうと、レンズに触れて邪魔になるため、上まつげはビューラーでカールをするだけでOK。まつげが薄い、短いという人でもマスカラは軽く一度塗りに抑えましょう。長さと量感をきちんと出したいのは、下まつげ。ブラシを縦に持ち、まつげ1本1本につけていくことで、目の際に適度な力が生まれ、フレームの強さに負けない目元がつくれます。
メガネメイクには、極小ブラシのマスカラが必須。短く細い下まつげも、しっかり拾い上げてくれます。
【3】リップは色よりラインを重視し、上唇をふっくら整える
顔のなかでは、やはりメガネの存在が圧倒的。つまりメイクバランスでいうと目元に重きがおかれるので、唇の色は極力抑えるのが正解です。とはいえ、きちんと整った輪郭で清潔感をプラスし、艶やかさで女性らしさを加えましょう。ポイントは、上唇です。唇と肌との境界線の外側に沿うようにペンシルを当て、少しだけオーバーリップ気味にラインを描くことで、自然なふっくら唇になります。リップペンシルの色は、自分の唇色と肌色の間くらいの色が理想です。少しマットで密着力に優れたタイプがおすすめ。
■リップを目立たせてほかを引き算
「視力を補うためでも、ファッション小物として取り入れるとしても、ただかけるだけではもったいない。それに大人の女性が普段と同じフルメイクでメガネをかけると、老けて見えてしまうことも。メガネをかける日のメイクは、リップ以外は大胆に引く、が正解です。洗練された抜け感をつくりつつ、メガネとリップの印象で顔の面積をぐっと縮小させることで小顔効果を狙います。リップの色は赤を選びがちですが、それだと古い印象になりやすいので、旬なブラウン系を取り入れると今っぽく洒落た表情が叶います」(ヘア&メイクアップアーティスト 小田切ヒロさん)。
POINT:最初にリップを塗ることで、ほかのパーツの引き算がしやすくなる
「メガネありき、リップ以外は引き算をする前提なので、ベースメイクの後すぐにリップを塗ります。そうすることで顔全体のバランスが見えやすくなり、ほかのパーツの引き算がしやすくなります。リップは、直塗りでしっかり発色させて。上唇を1㎜程オーバー気味に塗り、人中(唇上部にある溝)を狭めつつメガネのフレームとの距離も狭めることで、若々しさと小顔感がアップします。アイシャドウは、影色をさらっとのせる程度に」(小田切さん)。
大人の女性が「メガネをかける日」のメイクにはルールがある。小顔と洒落感を叶えるコツとは?
【4】チークはベージュ系を選び、自然にたるみ頬を引き上げる
チークは、メガネと肌を違和感なく溶け込ませるための“つなぎ役”。鮮やかなチークはメガネの存在感と合わさると、実際よりも厚化粧に思われてしまうので要注意。色は肌に最も近いベージュ系から選びましょう。チークは頬骨を中心に淡く塗ったら、さらに少し高い位置、下まぶたと頬骨の間にも少量をプラス。ボストンなど丸いフレームのときは、カーブに合わせてチークの下側を丸めにぼかしておくと安定感のある仕上がりになります。明るいベージュトーンは、チークだけでなくフェイスパウダーから探すのもおすすめ。艶肌に仕上げてくれるこちらのパウダーは、顔の動きによって光が増強。堅く見えがちなメガネに豊かな表情をプラスしてくれます。
【5】コンシーラーは肌色より明るい色を選び、目尻と下まぶたのくすみを一掃
アイメイクはいつもの7割の濃さが理想的。しかし目尻や目の際のくすみや色素沈着が気になるときは、あらかじめカバーしておきましょう。最適なのは肌色より一段明るい色のコンシーラー。目の際と目尻を明るく仕上げておくと、アイラインの効果が際立ちます。ただしコンシーラーが目に入るのは危険なので、最初は少し離れた位置に塗ります。そこから中指か薬指を使って、目の際ぎりぎりまで慎重にのばしてください。目の際に使うコンシーラーは、できるだけやわらかなテクスチャーを選びます。ブラシなども硬めだと刺激になる場合があるので、注意しましょう。
【6】こなれ美人になれる「眉メイク」5つのポイント
眉は顔の印象を決める重要なパーツ。だからこそ、メガネをかける日も、眉メイクにこだわりたいもの。しかし「普段と同じメイクでいいの?」という疑問はありませんか? メガネを顔になじませるためは、眉とのバランスがポイントになります。「眉とフレームが離れている」ことを気にする女性は多いですが、実は一概にNGとは言えません。大切なのは、眉とフレームのラインが平行に近いかどうか。あるいはフレームの横幅と眉の長さ、フレームの太さと眉の太さ、そのバランスがどうかをチェックし、眉メイクで微調整します。ほんのわずか手を加えるだけで、メガネが顔立ちにフィットし、こなれた印象を与えられます。メガネに合わせた、眉メイクのポイントをご紹介します。
POINT1:フレームの「上ラインと眉がなるべく平行」になるように、眉を整える
フレームの上と眉のラインが平行になっていると、目元がすっきり美しく見えます。眉を描くときにも、メガネをかけてバランスを見ながら整えましょう。
POINT2:黒目がレンズの「中心より上」に位置するように調整する
フレームと眉の間は空いていてOK。それよりも、黒目がレンズの中心より上に位置しているように調整することで、メガネが顔立ちに自然となじみます。黒目がレンズの中心より上にくるように、メガネ屋さんに調整をお願いしてください。
POINT3:メガネが顔幅よりも大きいときは「眉も少しだけ長め」に仕上げる
メガネのフレームが大きくて、顔幅からはみ出てしまうときは、バランスを取るため、眉もほんの少し長めに描き足しましょう。
POINT4:太めのフレームなら「眉はソフト」に。ライトカラーのパウダーを使う
顔のなかでフレームだけが悪目立ちしないよう、眉も少し太めに描き足しましょう。ただしパウダーは明るく淡い色を使い、やわらかな印象に仕上げてください。
POINT5:小さくて細いフレームのときは「眉は短め、太め」がバランスよし
華奢なフレームは、顔立ちを寂しく見せることがあります。そのため、短くて太いキリリとした眉で、インパクトをプラスするようにしましょう。
【7】メガネのタイプ別・顔立ちにしっかりなじむ「眉メイク」のコツ
メガネの日も、かけない日も、どちらも同じ眉になっていませんか?もしくは、メガネで顔が隠れるからと、眉メイクを適当に済ませる人もいるのではないでしょうか。せっかくおしゃれなメガネをかけたとしても、眉とメガネのバランスが悪ければ、顔になじまず、なんだか浮いた印象に。メガネを顔立ちにフィットさせるには、フレームに合わせた眉メイクをしましょう。ここでは「ウェリントン」「ボストン」「フォックス」という3つのフレームのタイプ別に、眉メイクのポイントを見ていきます。
メガネと眉メイクの好バランスを発見するために、最初はめんどうでも何度かメガネをかけたり外したりしながらの確認作業をします。顔全体が映る鏡を正面に置いたら、ブラシで眉の毛流れを整え、一度メガネをかけてみましょう。
TYPE1:メンズライクな「ウェリントン」にはソフトな眉が好バランス
メンズライクな「ウェリントン」は、フレームが太めで、上側が濃いカラーなので、顔のなかにおける存在感が大。そこでフレームの大きさに合わせて、眉も長さと太さを少しだけプラスします。眉メイクをしないと、インパクトが強いフレームだけに、メイクがないと眉が負けてメガネばかりが目立ってしまいます。長さと太さがきちんとあった、ソフトな眉なら好相性です。
ペンシルで眉尻をいつもより2~3mm長く描き足し、パウダーで眉の下側をなぞるようにして太さをだします。ただし眉が濃すぎると、今度はフレームとケンカしてしまうため、あくまで明るい色を選んでソフトな眉に仕上げましょう。
TYPE2:丸みのある「ボストン」は眉頭の位置取りが決め手
丸みのある「ボストン」のなかでも、細いフレームのタイプは、より優しく女性的な印象になります。物足りなくならないよう、少し太めで強いタッチの眉で目元を強調してください。眉を太くしたいときには、眉の下側のラインに沿ってペンシルで描き足して微調整。ときどきメガネをかけて確認し、フレームと眉の平行を保ちましょう。またレンズが小さいメガネの場合は、眉の長さもそれに合わせて短めにします。
より素敵に見せるには、フレームの始まり(ノーズ側)と眉頭の始まりがそろうように、眉頭をペンシルで少し描き足すのがポイント。ノーズからフレームに沿うように眉がゆるやかな曲線を描いていくと、洗練されたイメージに見せることができます。
TYPE3:個性的なデザインの「フォックス」は眉もカーブを強調
つり目タイプの「フォックス」は、眉も上昇ラインを描くようにカーブを強調し、フェースラインのリフトアップ効果を狙います。自然できれいなアーチ眉にするためには、眉山を無理に上げて描くのではなく、逆に眉頭のほうを少し下げるように描き足します。ベージュのフレームの軽やかさを生かし、眉もブラウンにすると一体感が生まれて自然な印象になります。
またメガネの個性に負けないよう、アイラインでもバランスをとるのが「つり目タイプメガネ」メイクのポイント。フェミニンなボルドーのアイラインを上下に入れましょう。以上、メガネ着用時のメイクポイントをお届けしました。メガネをかける時のメイクは、普段通りでは盛りすぎに見えがち。頑張らず、いつもの7割で十分なのです。メガネに合わせたメイク術を心得ることで、メガネが浮くことなく、顔立ちに自然になじみ、より洗練されたな印象に仕上がるでしょう。
- PHOTO :
- 戸田義昭・池田 敦(パイルドライバー/静物)、鈴木 宏(人物)
- STYLIST :
- 富岡百合子
- HAIR MAKE :
- 尾花ケイコ
- MODEL :
- 真樹麗子(Precious)
- WRITING :
- 松澤章子
- EDIT&WRITING :
- 荒川千佳子、五十嵐享子(Precious)