クラシックなスタイルにビビッドな色と柄を配したジャケットで、目利きのファッション業界人からも大人気の「エルネスト」。リニューアルした伊勢丹新宿店メンズ館5階のビジネスクロージングフロアでは、スーツブランドの「パイデア」と共に、「GFB」(ジャンフランコボンメッザドォリ)レーベルの常設のパターンオーダーも始まる。来日した両ブランドのオーナー、エンリコ・メッザードリ氏に、メンズプレシャスのエグゼクティブファッションエディター・矢部克已が、独占インタビュー。日本人の志向に合わせた最新スタイルを解説してもらった。
「エルネスト」が追求する「イージーシック」とは?
ほんの数年前、ピッティ・イマージネ・ウォモに突如として現れたブランド、「エルネスト」。ビビッドな色と大胆な柄を配し、凹凸感のある素材を使ったジャケットのコレクションは、目利きのファッション業界人たちを驚かせた。クラシックなスタイルのジャケットに新鮮な表情があふれ出し、強烈なインパクトを印象づけたのだ。「エルネスト」のオーナーであるエンリコ・メッザードリ氏に、ブランドのコンセプトを聞いた。
「『エルネスト』は生地に詳しいパートナーとともに、ジャケットを主体としたブランドとして2012年1月に立ち上げました。スタイルのイメージは、イギリス的な雰囲気もある、現代的でエレガントな男。チェックやストライプをアレンジしたファンタジーな柄の生地をつくり出し、クラシックなデザインとの融合を狙いました。イタリアの仕立て技で柔らかく仕上げ、独自のジャケットの世界を表現しています」
エレガントな雰囲気を漂わせながら、快適な着用感も備えているのが「エルネスト」の真骨頂。メッザードリ氏は、それを「イージーシック」と呼ぶ。一枚仕立てのジャケットは、着ていることを感じさせない軽やかな着心地と共に、エレガントな雰囲気を醸し出す絶妙なスタイルで、今季も高い人気を誇っている。
スーツブランド「パイデア」も大人気!
一方、2015年にメッザードリ氏は、ジャケットブランドとして人気を確立した「エルネスト」とは別に、スーツの新しい世界観を打ち出したブランド、『パイデア』を誕生させた。当時のメンズファッションシーンでは、本来、クラシックなスタイルを伝えるべきブランドが、あまり積極的にスーツを提案していなかった。そのことがメッザードリ氏に、本格的なスーツブランドを始動させる契機となった。
「ブランド名の『パイデア』は、ギリシャの古い言葉に由来します。老練な人生の先達が、若い人たちに美しさや洗練、エレガンスを教えることを意味しています。スーツの着方を通して、そうしたことを学んで欲しい。そんな願いを込めて名付けました」
メッザードリ氏の思いが通じたのか、「パイデア」のスーツは、誕生と同時に一躍話題となった。
伊勢丹メンズ館ならではのコレクションが登場!
今季、伊勢丹メンズ館に提案したそれぞれのブランドの特徴を尋ねると、こんな言葉が返ってきた。
「まず、『エルネスト』は、これまで強い色合いを提案してきましたが、少し色目が控えめになっています。さらに、フィッティングに若干ゆとりを加えました。一方、『パイデア』は、ビジネスシーンでも着用できる、面白みのあるモダンなスーツです。退屈になりがちなビジネススタイルに、エクスクルーシブな素材使いで存在感のある『パイデア』のスーツで、彩りを添えていただければ幸いです」
ファッションが好きな男たちはもちろん、普段着用しているジャケットやスーツに物足りなさを感じる人たちにとっても、「エルネスト」と「パイデア」は心強い存在だ。伊勢丹メンズ館に足を運んで、おおいに刺激を受けて欲しい。
■問い合わせ先
伊勢丹新宿店
TEL:03-3352-1111(大代表)
http://isetan.mistore.jp/store/shinjuku/
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- TEXT :
- 矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
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